東京で国鉄闘争全国集会/「労働運動の力で戦争阻む」と
国鉄闘争全国運動は6月18日、東京・江戸川区総合文化センターで全国集会を開き670人が集まった。前日には関連企画として討論集会が千葉市文化センターで行われた。6・18集会は、全日建運輸連帯労組関西地区生コン支部、全国金属機械労組港合同、動労千葉が呼びかける11・19労働者集会1万人結集は可能だという展望を示し、全参加者がその実現へ熱意を共有した。
●闘う労組の再生を
G7広島サミットと6月21日までの通常国会は世界戦争を急速に引き寄せている。他方、サミット粉砕決戦は労働者人民の戦争への怒りを根底から解き放った。この情勢下、戦争を絶対に阻む階級的労働運動をよみがえらせる闘いの土台に国鉄闘争がある。改憲・戦争のための労組破壊として強行された国鉄分割・民営化と対決してきた闘いが、いよいよその真価を発揮する時が来た。
国鉄闘争全国運動呼びかけ人の金元重さんが開会あいさつで、前日の討論集会の成功を報告し、闘う労働運動再生へ各職場で実践が重ねられていることの意義を指摘した。また、1047名解雇撤回闘争が切り開いた成果をしっかり確認し闘いに生かそうと訴えた。
連帯あいさつで三里塚芝山連合空港反対同盟の市東孝雄さんは、強制執行に屈せず営農拠点を再建し、第2ラウンドの闘いに入ったと発言した。改憲・戦争阻止!大行進呼びかけ人の洞口朋子杉並区議は、岸田のNATO首脳会議出席阻止の7・11新宿反戦デモを呼びかけた。入管法と民族差別を撃つ全国実行委員会の福島尚文さんは、改悪入管法の成立を強く弾劾した。
動労千葉の関道利委員長が基調報告を行い、G7広島サミットと今通常国会で戦争が急加速し、連合が屈服と崩壊を深める中、急務となった階級的労働運動の再生へ、11・19労働者集会の大結集にすべてをかけようと訴えた。
関西生コン支部の武谷新吾書記次長が和歌山広域生コン協組事件の逆転無罪判決の意義を明らかにし、「この判決を労働運動の現場で活用し、11・19労働者集会に日比谷野音を埋める結集を」と強調した。同労組大浜資材分会の分会長は経営者がかけてきた自宅待機の攻撃に攻勢的な構えで反撃すると表明した。
●解雇撤回へ力勝負
1047名解雇撤回へ闘う当該が登壇した。動労千葉の中村仁副委員長が分割・民営化を打ち砕く決意を示した。動労千葉顧問弁護団の藤田正人、野村修一両弁護士が、不当労働行為による解雇の責任はJRにあることを暴いた到達点を明らかにし、裁判勝利へ力の集中を訴えた。
国鉄闘争全国運動事務局の白井徹哉さんが、「国鉄分割・民営化に決着をつけてこそ労働運動は再生できる」と述べて、解雇撤回判決を求める署名のさらなる拡大を呼びかけた。
韓国・全国鉄道労組のチェミョンホ委員長のビデオメッセージが紹介された。
動労千葉の渡辺剛史書記長が「鉄道を持つIT企業になる」として業務融合化などを進めるJRに、総力で反撃すると表明した。
動労西日本の山田和広書記長が芸備線廃止やJRの組織再編と闘うと述べ、動労総連合・新潟の杉野彰委員長が米坂線の廃止を阻む決意を示した。動労総連合水戸の照沼靖功委員長は自ら望む闘いを貫くため新労組を結成したと報告した。
久留里線と地域を守る会の三浦久吉代表が「5961筆の廃線反対署名を背に久留里線を何としても存続させる」と発言し、大軍拡に膨大な予算をつぎ込む一方、ローカル線は廃止する攻撃に怒りを示して、「廃線反対は戦争政策への抵抗の一環だ」と強調した。
国鉄闘争全国運動呼びかけ人で自交総連SKさくら交通労働組合委員長の河野晃興さんが、北海道新幹線の札幌延伸に伴う函館線の廃止阻止へ、住民を束ねた運動をつくりたいと表明した。また、6月9日のさくら交通労組のストライキで生まれた団結を基礎に、11・19集会へ昨年を倍する結集を目指す決意を示した。
●総力あげ組織化を
動労千葉の田中康宏前委員長が11・19労働者集会への全力の組織化を訴える特別アピールに立った。
奈良市従業員労組の吉谷宏子さんが、組合本部による懲戒解雇を逆転勝利判決で打ち破ったと報告した。コンビニ関連ユニオンの河野正史委員長は、労働委員会命令の履行をストでセブン資本に表明させたと述べた。8・6ヒロシマ大行動実行委員会の壹貫田康博さんは、サミット粉砕決戦の勝利の上に8・6広島への大結集を呼びかけた。全学連の矢嶋尋副委員長は「サミット弾圧を完全に粉砕した。さらに多くの仲間が集まれば国会突入も可能」と実力闘争の展望を示した。
港合同の木下浩平執行委員が集会をまとめた。皆でこぶしを上げ、11月を見据えた闘いの配置についた。
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