「新しい戦前」突き破れ /8・11労働者市民のつどい(東京)に300人
8月11日、東京・世田谷区の烏山区民会館で「『新しい戦前』を突き破れ! 関東大震災から 100年 8・11労働者市民のつどい2023」(主催/8・15労働者市民のつどい実行委員会)が開催され、会場を埋める約300人が結集した。
司会を洞口朋子杉並区議が務め、改憲・戦争阻止!大行進呼びかけ人の高山俊吉さんと在日ビルマ市民労働組合から連帯アピールが行われた。
続いて、森川文人弁護士が基調講演を行い、帝国主義政府を打倒する内乱・革命への決起を熱烈に呼びかけた(要旨別掲)。
コメディアンの松元ヒロさんがコントで会場を沸かせた後、闘いの現場からの報告を動労千葉の関道利委員長と全学連の神野豊典副委員長が行った。
最後に主催者から行動方針が提起され、9・23ウクライナ反戦・岸田打倒デモをはじめ反戦闘争を爆発させ、11・19労働者集会への大結集をかちとろうと訴えて集会を締めくくった。
●ゼネストは現実であり可能だ
今年は1923年の関東大震災時の朝鮮人・中国人虐殺から100年です。当時と同じく、世界は再び戦争の時代を迎えています。
私たちの生活も危機に直面しています。実質賃金は下がり続け、日本の上場企業は過去最高益をあげています。賃金を上げずに搾取するからこそ資本が潤っている。まさに非和解的な階級対立の現実です。
「私らは侮辱の中に生きている」。中野重治の小説の言葉です。同じく今、私たちは侮辱の中に生きているのではないでしょうか。
では、世界の人々はどうしているか。今年、イギリス、ドイツ、フランス、韓国でゼネストや暴動が闘われています。世界各地の内乱的な民衆の闘いもまた現実です。テーマはさまざまですが、私たちの階級が生きるための闘いです。
確認したいことは、ゼネストは現実であり、可能だということです。今は戦争と内乱の時代だということです。
日本にも、私たちが誇るべき内乱の歴史がありました。1918年、参加者が数百万人を超えた米騒動です。だから内乱は日本でも可能だ、ということです。
●関東大震災時の虐殺の真相
米騒動から5年後の1923年9月1日に関東大震災が起こり、その時6千人以上の韓国・朝鮮人、700人以上の中国人が虐殺されました。同時期に日本人社会主義者、労働運動の指導者12名が殺されました。
当時、ロシア革命から5~6年、東アジアにも革命の思想と機運が押し寄せていました。東京でも朝鮮人と日本人の労働者の連帯は3・1運動以降、急速に発展し、1923年のメーデーの準備会では「植民地の解放」が挙げられていました。
このことに権力は心底恐怖したのです。権力は、革命と独立運動の国際連帯の形成を恐れ、関東大震災を治安弾圧・予防反革命として徹底的に利用する強い動機を持っていたのです。階級対立を民族犯罪に意図的に誘導した帝国主義下の「内戦」動員こそ、この虐殺の本質だと思います。
私は、この虐殺をいま一度、階級闘争の問題、内乱の可能性の問題として光を当てることが重要だと考えます。それこそが虐殺された朝鮮人・中国人労働者、学生、そして社会主義者らが闘いとろうとしたことをよみがえらせ、報いることになるのだと思います。
●核心にあるのは階級対立
資本主義は今、新自由主義の破綻により、最後的な崩壊段階に入っています。
戦後帝国主義体制の盟主であったアメリカが行き詰まり、再び戦争で突破するしかなくなりました。それがウクライナ戦争の本質であり、中国・ロシアとの世界戦争に踏み込んだのです。
だからといって反米か反中国か、ではない。そのような国家主体の見方に誘導し動員する挙国一致の思想に抗して階級的視点を打ち立て、戦争に動員され搾取される私たちの階級と、戦争で利益を得る資本・権力との非和解的な階級対立が核心であることを何度も暴露しなければなりません。
戦争が国策であり合法であるのなら、それに反対して違法とされることは悪ではなく、むしろ正義と一致するという意識が民衆の中に生まれています。内乱や反体制は後ろめたいどころか、正々堂々と胸を張れるものになっています。反戦を闘い、岸田打倒へ街頭に繰り出しましょう。
100年前にも労働者階級が潜在的に持っていた可能性、怒りこそ、国際連帯と内乱です。今も大衆の不満と怒りはぐつぐつと煮えたぎり、内乱の芽は至るところに現れています。
帝国主義政府を打倒し、私たちの世界を実現するための内乱と革命を! 世界のゼネストと連帯しよう。
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