三里塚第132回一斉行動―「戦争反対」農家に呼びかけ
三里塚芝山連合空港反対同盟と支援連絡会議の仲間は7月21日、132回目の空港周辺情宣一斉行動に立ち上がった。午前8時半、成田市天神峰の市東孝雄さん宅の反対同盟会議室前に集まった仲間は朝の打ち合わせを行った。芝山町・白枡で事務局の伊藤信晴さんが、「来月には芝山町で高谷川付近芝山町補償道路の説明会が開かれようとしている」と、いよいよ本格化する機能強化の動きについて説明があった。
今回用意された反対同盟ニュース第127号は、7・7農楽まつりの盛況を報じる内容だ。不屈の闘魂が宿る畑を国家・資本の都合で奪われてなるものかという反対同盟事務局4氏の発言を掲載。囲み記事で与那国や石垣などの民間空港を使用する陸上自衛隊と米海兵隊の共同訓練「レゾリュート・ドラゴン24」を徹底弾劾している。https://www.sanrizuka-doumei.jp/wp/wp-content/uploads/2024/07/doumeinews127.pdf
今年の実動訓練には陸自木更津駐屯地に暫定配備中のオスプレイV22だけでなく、昨年11月に墜落した米オスプレイの同型機も参加するという。絶対に許せない。また、この陸自オスプレイを民間空港の佐賀空港に配備するために拡張工事が急ピッチで進められている。地元漁協との協定を無視し、弾薬庫建設までもが強行されている。佐賀空港は紛れもなく軍事空港としての姿をあらわにしつつある。成田の拡張はこの佐賀をはるかにしのぐ大再編工事だ。
同盟ニュースの内容で武装した参加者は、軍事空港絶対反対を貫いてきた三里塚58年の闘いの正義を実感しつつ、「今こそ戦争反対の行動に立とう」と呼びかけるために、それぞれの担当地域へと飛び出した。
この日は、世界平均気温が史上最高を更新。汗が噴き出す危険な暑さで、ポスティングが中心の行動となった。日差しも強く、外で作業している農家はほとんどいなかった。
「今日は保冷庫の掃除。カビ対策をしないとやられちゃうから」と、サツマイモ農家。「これだけ暑いと畑仕事も少しの時間にするしかない」と、出荷作業中のメロン農家。「受粉の頃は低温で心配したが、今年は甘く、値もよかった」というスイカ農家は、「今日はもう終わり」と。
地球沸騰化と一体で激動する世界情勢についても意見が寄せられた。自宅周りの草取りをしていた住民は、「トランプ米大統領への銃撃事件があったが、本当に何があってもおかしくない状況だ。沖縄の軍事要塞化、成田の軍事空港化は許せない」
また他の住民は自民党政治への怒りを語った。
「飛行機の騒音のひどさをほったらかしにして空港拡張するのは、自民党の裏金と同じで金もうけが中心になっているからだ。法律を守るべき議員が守らずに特権を持っているような考え違いをしている。戦争のつめあとを海外で見てきた。社会を変えるには今の野党ではダメだ」
移転地域の住民からは、成田空港会社の無責任な対応への怒りの声が寄せられた。(N)
スケジュール
◎空港拡張差し止め裁判 9月13日(金)午後2時30分開廷 千葉地裁
◎耕作権裁判 9月30日(月)午後1時30分開廷 最終弁論 千葉地裁
◎10・13三里塚全国総決起集会 10月13日(日)正午 成田市赤坂公園 主催/三里塚芝山連合空港反対同盟
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