各地で10・31狭山統一行動
●東京 「再審開始せよ」と訴え銀座デモ
寺尾無期判決50カ年糾弾!狭山第三次再審の扉を開こう!
10月31日に「寺尾無期判決50カ年糾弾!10・31狭山集会」を新橋駅近くの桜田公園にて70名の参加で開催した。冒頭に参加者全員で「差別裁判打ち砕こう」を合唱する。歌声に力が入る。まさに、石川一雄さんは不屈の61カ年の闘いに突入し、まさに国家権力・検察・裁判所が一体となった「差別裁判」との闘いそのものだ。実力闘争以外に決着はつかない。
続く石川一雄さんの10・31アピールは、袴田再審無罪の勝利に「次は狭山」との強い思いも加わり、「私の闘魂は衰えることはありません。『3次の次はない』との決意で闘い抜きます。」と不退転の決意で結ばれた。
解放共闘から基調提起が提起された。「衆議院総選挙で自民党政治への積もりに積もった怒りが爆発し、石破政権は過半数割れで崩壊寸前である。だからこそ石破は、労働者を差別・排外主義であおり、中国侵略戦争に向かっている。狭山闘争は、中国侵略戦争突入情勢の下で、再審か棄却かの決戦局面を迎えている、労働者の中国侵略戦争動員のための狭山再審棄却を許すな!」 と、戦争と差別を許さない戦時下の狭山闘争の意義が訴えられた。そして、決定的証拠とされた万年筆は、下山鑑定で「警察による捏造(ねつぞう)」と暴いているにもかかわらず、家令和典裁判長は、下山鑑定を自ら調べようとしない部落差別攻撃に対して、「再審を行え!」の裁判所への強力な大衆的包囲、怒りの声を裁判所にたたきつけよう、11・3労働者集会へ大結集し、そして12月12日の狭山中央闘争、東京高裁を直撃する闘いを行動方針として提起した。
決意表明では、動労千葉、動労総連合水戸、婦人民主クラブ全国協議会、全学連、東京労組交流センターが、家令裁判長に対する怒りをたたきつけ、狭山第三次再審闘争の勝利を切り開こうと訴えた。最後に全国水平同盟杉並支部・田中れい子支部長から「第三次再審闘争の正念場。司法権力を徹底糾弾して再審無罪を勝ち取ろう、12月決戦へ」と呼びかけた。
デモ準備中に、近くを通った青年が「これって袴田的なやつじゃない」と友人に話している場面があった。デモ隊は意気高く、「再審開け!」「万年筆は捏造だ!」「袴田再審勝利に続くぞ! 次は狭山だ」。コールを夜の銀座の街にとどろかせ、沿道からの注目は圧倒的だ。今こそ下山鑑定を武器に国家権力と闘おう!
(部落解放東日本共闘会議事務局長・徳永健生)
●大阪 石川さんの闘魂に応え必勝誓う
10・31狭山全国統一行動の一環として、10月27日、全関西狭山集会が、大阪市内の豊崎西公園に100人が結集してかちとられた。
集会は、深町加代子関西労組交流センター代表の、11・3労働者集会への総決起を呼びかける、主催者あいさつで始まった。基調報告に立った久原正子全国水平同盟委員長は、「袴田再審無罪判決の勝利を引き継ぎ、次は狭山だ。2027年中国侵略戦争開戦情勢の下で、狭山闘争は再審か棄却かの決戦局面を迎えています」「追い詰められた家令裁判長は、自ら『インクの鑑定や下山鑑定の事実調べ』をやることを拒否し再審棄却を狙っています」、「一切は、11・3戦争反対の6千人決起を勝ちとる事だ。この力で戦争をとめ、狭山再審切り開こう。12月12日、狭山全国闘争に総結集し、東京高裁包囲デモに決起しよう」と呼びかけた。
続いて石川一雄さんのメッセージが紹介された。「私の闘魂は衰えることはありません。『三次の次はない』との決意で闘う」という不退転の戦闘宣言に、集会参加者は、改めて再審勝利への決意を固めた。
決意表明に西郡、高槻、崇仁・東三条の各支部が立った。西郡支部は、「中国侵略戦争に向けた八尾空港の軍事利用を許さない。戦争のために差別をあおり、新住宅建設による団地追い出し更地化攻撃に、「もう我慢ならない!住み続けるぞ!」と怒りの住民決起が始まり八尾市を追い込んでいる。狭山闘争を戦争反対の闘いと一体で闘い再審勝利を切り開く」と決意を語った。高槻支部は「11月24日植木団地・富田闘争」への結集を呼びかけた。
さらに奈良での解放運動をめざす自治体労働者が発言。「国が分断して部落差別にこだわっているやり方が許せない。こういう社会を変えるために10月16日には8・6弾圧粉砕報告会をやり、署名も300人以上の公務員労働者から集まっています。11・3集会に集まり、力関係を転換するために団結して闘おう」と決意を語った。
暴処法弾圧粉砕のアピールにたった八尾北労組は、密室で行われた10月8日の公判前整理手続きでの証人調べを弾劾、労働組合の復権、運動の力で5人を取り戻そうと訴えた。
集会では、石破の登場によっていっそう切迫する狭山棄却情勢への怒りを新たにし、11・3労働者集会の6千人結集を勝ちとり、この力で石川さんの再審勝利を切り開く決意をうち固めた。石川さんと連帯する戦闘的なデモに打って出た。(錦織 進)
●広島 戦争と差別の石破倒せと高揚
広島でも「寺尾無期判決50カ年糾弾!狭山再審棄却阻止!石破打倒!狭山全国統一行動」がとりくまれました。
広島狭山集会には、職場を終えた労働者と学生など23人が結集しました。部落解放広島共闘会議の主催者あいさつの後、石川一雄さんの2024年10・31アピールを確認した上で、ドキュメンタリー映画「SAYAMA みえない手錠をはずすまで」が上映されました。石川一雄さんとつれあいの早智子さんの日常生活・闘いの日々が映し出される中で、部落差別に対する怒り、国家権力の差別犯罪への憤りを二人と共有しながら、狭山再審勝利・無罪をかちとろうという決意を固める映像に共感が広がりました。
上映後の基調報告では狭山再審勝利の方針を確認しました。感想と討論の中で「中国侵略戦争のために狭山再審棄却することを絶対に許さない! 棄却阻止! 石破戦争政権打倒をめざして、11・3に総決起しよう!」という発言があり、11・3への決意にあふれた集会としてかちとられました。「みえない手錠をはずすまで」を観て、「権力犯罪は断じて許さない! 8・6弾圧の5人の仲間、星野・大坂さんと団結して、狭山再審に勝利しよう!」という感想が寄せられ、反戦闘争つぶしの国家権力のでっち上げである8・6ヒロシマ暴処法弾圧や星野・大坂闘争との一体性をつかみ取った参加者は、戦争内閣を打倒し、狭山再審に勝利しようという決意を固めました。特に8・6弾圧の5人を直ちに取り戻そう!ということが全体で確認されました。
部落解放闘争を闘う郵政労働者から、11・3への決意表明もあり、さらに、広島大学部落解放研究会の仲間が、来る11・3には、ここにいる全員が決起しようと訴え、集会は大高揚しました。最後に、団結ガンバローを三唱して集会がしめくくられました。(部落解放広島共闘会議・奥村毅)
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