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ユン罷免から新たな闘いへ 民主労総が社会大改革を宣言

「お前たちの時代は終わった! ユンソンニョル罷免! 労働者・市民の偉大な勝利! 社会大改革で光の革命を完遂しよう!」。ユンソンニョル罷免が決定し、デモに出る民主労総(4月4日 ソウル)

「お前たちの時代は終わった!」。大統領ユンソンニョルの罷免が宣告された4月4日午前、ソウルの憲法裁判所前では民主労総の組合員たちが胸を張って横断幕を掲げた。昨年12月3日の、クーデターを狙った「非常戒厳」宣布から4カ月、韓国の労働者民衆はついにユンソンニョルを大統領の座から引きずり下ろした。その先頭に立ってきた民主労総は今、ユンソンニョルの罷免のみにとどまらず、ユン政権を支えてきた極右勢力を清算し、労働者階級のもとに権力を奪い返す新たな挑戦に乗り出している。求められているのは「民主主義の回復」ではなくプロレタリア革命そのものだ。

憲法裁の宣告を前に光化門で開催された臨時代議員大会で「罷免」のボードを掲げる民主労総の代議員たち(3日 ソウル)

これに先立つ4月3日、民主労総はソウルの光化門広場で臨時代議員大会を開催し、裁判官全員一致での罷免宣告を求めるとともに、弾劾訴追が棄却された場合には市民たちとともに総力抗争―ゼネストに打って出ることを決議。そして憲法裁判所前での徹夜座り込み闘争で迎えた4日、ユンソンニョル罷免を受けて民主労総は4カ月間の闘いでかちとった勝利を確認するとともに、直ちに社会大改革に向けた新たな闘いに乗り出すことを宣言した。
ユン政権を支えた日米韓軍事同盟
ユンソンニョル罷免に誰よりも打撃を受けているのが、アメリカ帝国主義とともにユン政権を必死で支えてきた日本帝国主義・石破政権だ。日帝中枢は安保や外交が「仕切り直し」だと落胆を隠さず、「日米韓の結束維持」を叫んでいる。
ユン政権は22年5月の発足以来、中国侵略戦争の準備を急ぐ米日帝とともに日米韓軍事同盟の構築を推進してきた。23年に入ると植民地支配下で強制連行・強制労働により「徴用工」とされた人々の訴訟をめぐり、賠償を命じた最高裁判決を無効化して日本企業を免責。これを称賛した岸田政権との間でシャトル外交が復活し、日韓関係は「正常化」した。同年8月に米キャンプ・デービッドで行われた日米韓首脳会談をもって3カ国の安保協力が決定的に拡大した。
これと並行してユンソンニョルは北朝鮮への軍事的圧力を強め、国内を戦時体制にたたき込むために「北朝鮮に従う反国家勢力」として民主労総を弾圧のターゲットとした。しかし、激しい労組破壊・労働者の権利剝奪攻撃に対し、ユンソンニョル退陣を掲げて幾度もストライキを打ち抜いた民主労総の闘いはユンソンニョルの正体を暴き出し、政権崩壊寸前に追い込んだ。支持率が17%まで低下する中、ユンソンニョルは延命をかけて戒厳クーデターを決断したのだ。
戒厳宣布の狙いは何よりも民主労総の解体にあった。ユンソンニョルは布告でストライキや集会、デモを禁止し、民主労総の委員長を逮捕予定者のリストに加えた。
しかし、1980年の光州蜂起をはじめ、軍事政権による戒厳令下で血の弾圧と闘い抜いてきた韓国の労働者民衆は今回も銃を構える戒厳軍に死を覚悟して立ち向かい、実力で粉砕した。労働組合の旗のもとに団結した労働者民衆の実力闘争こそが反動を打ち破り、歴史を動かすことを全世界に示したのだ。
連帯し日帝・石破打倒の反戦闘争を
社会大改革の完遂へ、闘いはこれからだ。
2016~17年、当時の大統領パククネを打倒した「ろうそく革命」後に政権に就いた「共に民主党」の文在寅(ムンジェイン)は労働者階級の要求に背を向け、変わらない現実への怒りがユンソンニョルを大統領へと押し上げた。
そして今回も、6月3日に行われる大統領選で最有力候補とされる同党代表の李在明(イジェミョン)は公然と「日米との安保協力重視」を打ち出し、日米韓軍事同盟のもとで中国侵略戦争の一翼を担おうとしている。
しかし、韓国の労働者民衆は「誤りを繰り返すな」と、大統領の交代にとどまらない根底的な変革に向けた闘いに突入している。韓国労働者民衆と連帯し、日帝・石破政権打倒へ反戦闘争を爆発させよう。

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