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【詳報】7・16国鉄解雇撤回裁判 東京高裁が証人尋問拒否

裁判に先立ち、全国から駆け付けた労働者・学生240人が「1047名解雇撤回」「井手・深澤は法廷に出てこい」と東京高裁包囲デモを闘った(7月16日 東京都千代田区霞が関)

反動つき破る新たな闘い決意

 7月16日に行われた国鉄1047名解雇撤回裁判の控訴審第3回口頭弁論で、東京高裁第24民事部の阪本勝裁判長は、原告の動労総連合が求めていた井手正敬(JR西日本元会長)と深澤祐二(JR東日本会長)の証人採用を却下する暴挙を強行した。
 前回1月23日の裁判で前任の東亜由美裁判長は、「JR設立委員会による不当労働行為があったという原告の主張を中央労働委員会とJR東日本が認めないなら、証人尋問を行う」と明言していた。だが、阪本裁判長はこの訴訟進行の方針を、何の理由も告げずに覆した。東京高裁は戦時司法の姿をあらわにした。
 裁判長が証人尋問の拒否を告げると、動労総連合の代理人弁護団は直ちに3人の裁判官全員の忌避を申し立てた。審理はストップし、逃げるように法廷を去る裁判官の背中に激しい抗議がたたきつけられた。憤激は収まらず、湧き上がる怒りの声を廷吏も制止できない。傍聴者は整然とシュプレヒコールを上げて法廷内の闘いを切り上げた。
 日比谷図書文化館ホールで行われた総括集会では、藤田正人弁護士、野村修一弁護士が裁判の内容を報告した。動労千葉争議団の高石正博さんは「不当労働行為があったことは明らかだ。東京高裁はそれを必死に隠そうとしている」と弾劾し、中村仁・動労千葉副委員長は「運動の力で解雇撤回闘争に絶対勝利する」と固い決意を表明した。国鉄闘争全国運動呼びかけ人の金元重さんは、前回裁判の訴訟指揮を覆した東京高裁の犯罪性を厳しく追及しようと訴えた。久留里線と地域を守る会の三浦久吉代表や動労総連合の各単組、支援労組が、国鉄解雇撤回闘争の勝利に自らの勝利を重ねて闘う意思を表した。
 動労千葉の関道利委員長は、国鉄闘争の勝利にかけきり闘う中に労働運動変革の展望があると強調した。動労総連合の田中康宏委員長は、「東京高裁は前代未聞の暴挙をあえてして裁判の流れを覆した。闘いの相手は戦争に突き進む国家権力だ」と提起し、反動に屈せず執念をもって国鉄闘争勝利へ闘うことが中国侵略戦争阻止の大隊列をつくり出すと訴えた。
 裁判に先立ち、昼には東京高裁包囲デモが闘われ、全国から結集した労働者・学生240人の隊列が「1047名解雇撤回」「井手・深澤は法廷に出てこい」の声を響かせた。

井手・深澤へ怒りの追及を緩めない

 今回の裁判を経て、国鉄闘争は国家権力とのさらなる激突に突入した。改憲と戦争国家づくりのために強行された国鉄分割・民営化による解雇が、どのようにたくらまれ実行されたのかを、国家権力はあくまで闇に封じ込めようとしている。中国侵略戦争が開始されているからこそ、それは権力にとって至上命題になっている。高市内閣は前任の東裁判長を高松高裁長官に「栄転」させる形で東京高裁から追い出すことまでした。そして、証人尋問拒否の反動を押し通すことだけを目的に、阪本裁判長を後任に据えたのだ。
 また、裁判への参加を裁判所に命じられながら出廷を拒んできたJR東日本が、この日の裁判には代理人を出席させ、本社や千葉事業本部の管理職を多数動員して傍聴席にもぐり込ませた。JR東日本は「井手・深澤の証人尋問は必要ない」という意見書や、「JRに不当労働行為の責任がないことは過去の裁判で確定している」という答弁書を提出し、卑劣な責任逃れを図った。これまで書面も出してこなかったJRの言い分など、まともに取り上げるべき対象ではない。だが、阪本裁判長はそのJRを擁護し、証人尋問を拒否したのだ。
 公開の法廷で決められた訴訟の進行方針を平然と破棄した司法権力の強権発動は、闘う者に「こんな反動には絶対に負けない」という決意を固めさせただけだ。その思いは、戦争への危機感から国会前などで行動を始めた多くの人々に必ず通じる。その確信があるからこそ、国鉄闘争を闘う者は、これらの人々と結合し自らのもとに引き寄せる新たな挑戦に打って出ることができるのだ。7・11国鉄集会で固めた誓いが実践に移されようとしている。
 東京高裁が証人尋問を拒もうと、国鉄闘争は井手と深澤への追及の手を緩めない。井手は「労働処分を受けた者はこの際、排除したい」と考えて、動労千葉組合員を排除するための不採用基準の策定をJR設立委員長の斎藤英四郎に進言した張本人だ。それによりJR採用候補者名簿に載せられていた動労千葉組合員の名前が急きょ名簿から削り落とされた。深澤は名簿を作り直す実務を担い、JR発足後は社長・会長を歴任して、解雇された組合員の採用拒否をはじめ数々の不当労働行為に手を染めた。
 この事実を徹底的に暴いて、国鉄解雇撤回署名をさらに広げよう。それは中国侵略戦争阻止の闘いの先頭に立つ階級的労働運動をよみがえらせる力に必ずなる。東京高裁による反動は、国鉄闘争をさらなる決戦に引き上げたのだ。

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