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ホンダ労働者のストに続き、中国で相次ぐストの波

s20100609d.jpg 総工会の敵対を打ち破ってストを貫徹し、大幅賃上げと工会の再組織の要求を勝利的に貫徹した中国ホンダの部品工場の労働者の闘いは、堰を切ったような中国労働者階級のストの波を引き起こしている。ホンダ部品工場のストの最中の5月28日には北京現代への部品供給子会社である「北京星宇車科技有限公司」の2千人の労働者が自発的にストに突入し、31日に大幅賃上げの勝利をかちとった。6月6日には広東省深セン市の「美律電子」(台湾系)の工場で7千人の賃上げスト、7日には広東省恵州市の「亜成電子」(韓国系)で2千人の賃上げストが闘われ、勝利している。7日にはまた江蘇省昆山の「花橋書元機械」(台湾企業)で、2千人余の労働者の賃上げストが3日目を迎えて警察と衝突し(写真)、50人の負傷者を出して闘われている。

 仏山ではホンダの現地資本との合弁部品工場「豊富汽配公司」でも7日に賃上げストが起き、中国ホンダは再度、完成車組み立て工場の操業停止の危機に陥っている。
 そればかりではない。中国資本あるいは中国国有企業の労働者のストの動きも新たに活発化した。5月23日には重慶の元国有企業の労働者が同僚の過労死に抗議し労働条件の改善を求めてストに入った。5月24日には河南省平頂山市の紡績工場で、早期退職の保障金が少なすぎることに抗議して1千名の労働者が工場を包囲して、操業を停止させた。5月30日には甘粛省蘭州市の化繊工場で2千名余が賃金の3割アップを要求してストに突入。6月5日には湖北省随州市の元国有企業であった「鉄樹集団」の早期退職者数百人が工場売却と社会保険問題の未解決に抗議して、工場付近の交通を封鎖する行動に立ちあがっている。
 こうした津波のようなスト攻勢の中で、資本側は賃上げなどの要求を認めざるをえない事態に追い込まれている。それは中国の労働者階級にとって、闘争による勝利の経験をつかみとりつつあるということであり、階級的意義はきわめて大きい。何よりも中国ホンダのストが工会は企業の手先でしかなく、自分たちの手による労働組合が絶対に必要だということを明らかにしたことは、今後の中国の労働者階級の闘いにとって画期的意義を有している。
 工会問題は中国共産党政治局会議でも問題になり、中国スターリン主義の労働者支配が崩れ始めたことに、重大な危機感が高まっている。中華全国総工会は6月4日、外資系の非国有企業にも工会を設立し、農民工も会員にするように通達したが、その中で「党の主導のもとに運営されなくてはならない」「従業員への思想・政治工作を強める」などと、ストの波の中で総工会から独立的な動きをする労働組合の出現に警戒感をあらわにしている。しかし中国ホンダのストが明らかにしたように、こうした総工会の策動は労働者階級の爆発的な決起の中で打ち破られていくであろう。(TN)

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