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ギリシャ労働者が5度目のゼネストを決行!

s20100701a-1.jpg 6月29日、全ギリシャ社会主義運動党(PASOK)政権のさらなる緊縮財政案に反対し、ギリシャ全土は今年5度目のゼネストに突入した。ゼネストは、ギリシャ公務員連合(ADEDY)と民間労働者のギリシャ労働総同盟(GSEE)が呼びかけ、これに共産党系の全ギリシャ戦闘的労働者戦線(PAME)も足並みをそろえた。鉄道・地下鉄・バス・国内航空などの公共交通を始め、ほとんどの政府の事務所・公共サービス・学校・病院から銀行・マスコミもストに入り、テレビニュースも止まった。(写真1はゼネストに決起したアテネの労働者) 

s20100701a-2.jpg 民営化攻撃と闘っている公共電力の労働者は、電力ビルの全面に「われわれは売らないし、売り物でもない」「不正義が法となるのなら、抵抗は義務となる」と大書きした横断幕を掲げた(写真2)。アテネでは2万人以上の労働者が国会に向けてデモを行い、ネオナチと一体となった機動隊の弾圧に抗議して、デモ隊の一部は逮捕者を出しながら戦闘的に闘った(写真3)
 今回のストライキは、政府が2週間後に議会で可決させようとしている女性の年金支給開始年齢の60歳から65歳への引き上げと民間労働者の解雇の自由化への反対である。これらはすべてEUや米帝・IMFが資金援助の条件として7月上旬までの期限付きでギリシャ政府に義務づけたものである。今回のゼネストは、ギリシャ政府が国際公約の履行として強行しようとしている資本主義の延命のための犠牲を、ギリシャ労働者階級があくまで拒否すると宣言した決定的なゼネストだ。
s20100701a-3.jpg もう一つ重要なことは、緊縮財政の攻撃が公務員・年金生活者に対する攻撃や増税攻撃から、民間労働者の解雇の法制化にまで発展し始めたことに対して、公務員と民間の労働者が団結してゼネストで抵抗していることだ。これは公務員への分断攻撃と闘っている日本の階級闘争にとっても決定的な力を与える闘いである。
 三つには、国際的な階級指導部の問題である。今回のストにおいてもADEDYやGSEEのPASOK系指導部は「雇用が保障されるなら賃金凍結はやむを得ない」などと言ってみたり、明らかにゼネストをガス抜きにして緊縮財政を労働者に飲み込ませようとしている。PAMEを指導するスターリン主義・ギリシャ共産党(KKE)も、PASOKを左から批判するポーズを取りながら、ギリシャ労働者階級の闘いを単なる政権抗争に落とし込めようとして躍起になっている。
s20100701a-4.jpg しかし何よりも決定的なことは、これら体制内派指導部にゼネストを強制するほどにギリシャ労働者階級が原則的な怒りを大爆発させていることだろう。世界の労働者はギリシャ労働者の革命的な決起に続き、団結して、自らの資本と国家に対して総反撃を開始しよう! 国鉄闘争・沖縄闘争を両軸に、7―8月闘争に総決起しよう!(SG)
 写真4はフェリーの前でピケットを張るフェリー労働者(ピレウス港) 

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