杉並区議会での戦争扇動決議弾劾! 労働者に国境はない!
10月8日、杉並区議会で、日本共産党も含む幹事長会派は、釣魚台(尖閣列島)付近で発生した中国漁船と海上保安庁の巡視船との「衝突事件」について、①「尖閣諸島は、日本固有の領土である」との態度を明確に中国及び諸外国に示すこと、②尖閣諸島の海洋警備体制を充実・強化し、領海における同様の侵犯行為に対しては、国内法に基づき厳正に対処すること、③中国政府に対して厳重に抗議するとともに、日本政府が被った損害の賠償請求をすること、を菅民主党政権に対する意見書として提出する決議案を提案し、可決した。労働者住民を戦争にたたき込む決議を地方議会が率先して上げるなど、言語同断、徹底的に弾劾する。
釣魚台は日清戦争時に日本軍が軍事力で制圧し、問答無用に強奪した。そして、ここから中国大陸への侵略に本格的にのりだし、朝鮮侵略から最期は日米戦争、そしてヒロシマ・ナガサキの原爆投下・敗戦にまでいたる戦争の歴史の扉を開いたのだ。大恐慌で解決不能な危機に陥っているアメリカや日本の帝国主義者どもは中国スターリン主義をもまきこんで、経済的対立、争いを軍事力を使い、戦争でもってのりきろうとし始めている。今、「尖閣列島は日本固有の領土」と主張することは、この侵略戦争の歴史を居直り、ふたたび戦争の扉を開こうとするものだ。日米安保強化、沖縄米軍辺野古新基地建設の道を開き、何よりも労働者階級に資本のために命を差し出すことを強制するものだ。
当日は、都政を革新する会の北島邦彦杉並区議を先頭に、東京西部ユニオン、西部労組交流センター、婦民全国協などが、区役所で働く労働者に、登庁時のビラまきと昼休み宣伝で、「労働者に国境はない。労働者の国際的な団結で戦争をとめよう。決議に反対しよう」と呼びかけた。また、北島区議は、議場の演壇から、議案を提出した戦争推進の議員を弾劾し、「労働者には国境はない。11月労働者国際連帯集会結集こそがこの決議に対する労働者階級の回答だ!」と堂々の反対討論を行った。打撃を受けた他の議員からは「あなたは労働者じゃないだろ!」「(11月労働者集会の)宣伝をするな!」など悲鳴の野次が飛んだが、北島議員は「私は労働者階級の一員です」と一喝した。決議提出の日本共産党は、打ちのめされて賛成討論にも立てなかった。
大恐慌と戦争情勢の進行で、11月集会の持つ位置はますます大きくなっている。大恐慌状勢に根底的に屈服して戦争推進の立場に立つ日本共産党を断罪し、その傘下の労働者も獲得して組織化に邁進しよう。(東京西部・I)
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