ギリシャで7度目のゼネストが大爆発!
12月15日、緊縮財政に怒るギリシャ労働者階級のすさまじいストライキの嵐は、体制内指導部の制動をぶち破ってついに今年7度目となる最大規模のゼネストへと大爆発した。
この日のゼネストは、このかん社会保障削減や増税などすさまじい緊縮財政政策を強行してきたパパンドレウ政権がIMFやEUの要求にしたがってついに賃金の大幅削減の自由化や鉄道などの民営化を含む包括的な労働改悪法案の採決を狙っていることに対して、積もりにつもった怒りの爆発として闘いとられたのだ。(写真は国会に進撃する2万人のギリシャ労働者、アテネ)
交通、学校、病院、銀行、政府省庁をはじめすべてが停止し、鉄道はストライキ集会とデモの参加者を運ぶためだけに数時間動いただけ。放送も止まり、非常事態法がストライキを禁止しているフェリーすら止まった。
首都アテネでは約2万人がデモで議会に迫り、戦闘的なデモの先頭にはマスコミ、交通、教育労働者らが立って、棍棒や催涙ガスなどの機動隊の弾圧に負けずに闘い抜いた。
法案は公務員の賃金カットのみならず、鉄道の民営化や運賃の値上げ、個人契約制度の自由化による労組破壊攻撃、そして増税など想像をはるかに超えるものである。しかもIMFなどは鉄道のみならず、郵政や公共ガス、空港の民営化まで要求している。そして政府は4年間で20万人の公務員首切りを行うと宣言しているのだ。
今回のゼネストはすさまじい弾圧をうち破って切り開かれたゼネストだ。政府はゼネストを阻止するためにあらゆる攻撃を行ってきた。5月には港湾労働者のストライキを法的に禁止し、8月にストライキに決起したトラック労働者を軍隊に送った。10月にはアクロポリスの文化庁の労働者を機動隊が棍棒と催涙ガスで襲撃した。港湾労働者の11月のストライキに対して再び政府は徴兵の威嚇でこれをつぶした。体制内労組指導部はこれらの闘いをよそに、政府との交渉にうつつを抜かしていた。しかし政府が12月9日に閣議決定した法案は、体制内指導部が振りまいてきた幻想をすべて政府からぶち破るものだった。
怒りに燃えたマスコミや鉄道労働者、銀行労働者らをはじめとしたギリシャ労働者階級はこのかん毎週、5日間や1週間レベルの地方・全国ストライキを繰り返し打って果敢に首切りや民営化攻撃と闘い続け、ついにゼネストをこじ開けた。15日のゼネストはまさに個別分断されてきた現場労働者が、体制内指導部の裏切りを突き破って実現したのだ。
2010年、7回にわたって爆発したギリシャ・ゼネストは、資本主義の底なしの破産と、資本と労働者との非和解性、体制内指導部の裏切り的本質と労働者階級の無限の革命性を世界に示した。とりわけ民営化をめぐる攻防が労働者階級と資本家階級とのむき出しの戦争であること、そして2011年こそ、プロレタリア革命を一気にたぐり寄せる年であること、そしてその革命的指導部を建設することが国際階級闘争の決定的課題であることを示している。ギリシャ労働者階級と団結し、2011年、日本階級闘争をさらにさらに推し進めよう!(SG)
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