JAL本社前行動、2・8稲盛会長発言に怒り爆発
2月22日、日本航空が昨年末に行った165人の整理解雇の撤回を求めて日航本社前抗議行動が闘われた。1月19日に不当解雇撤回の訴訟を東京地裁に提起した原告団を先頭に、日本航空キャビンクルーユニオン、日本航空乗員組合、航空労組連絡会や支援の労組、団体など250人が東京港区、天王洲アイルの日航本社前に陣取り、日航本社を追及・弾劾した。全学連、労組交流センター女性部、なんぶユニオン、北部ユニオンも参加した。
集会では稲盛会長の2月8日の日本記者クラブでの「整理解雇は不要だった」という発言への怒りが爆発した。「不要」なら直ちに解雇を撤回せよ!
稲盛は、165人の被解雇者を職場に残すことが「経営上不可能かと言えばそうではない」と、整理解雇の理由などないことを認めた。「しかし、一度約束をし、裁判所も債権者も、みんなが大変な犠牲を払って、これならよろしいと認めたことを、1年もたたないうちにホゴにしてしまう(わけにはいかない)」と、裁判所や債権者から更正計画を認められ信用を得るために労組破壊を行ったことを居直った。労組つぶしのためにのみ整理解雇を強行したのだ。不当労働行為そのものだ。こんなことが公然とまかり通ることなど絶対に許されない。
原告団を先頭とする約100人の要請団が、声援を受けるなか、稲盛会長との直接対話を求める要請文と解雇撤回要求署名を携えて日航本社内に入ろうとした。会社側は当局側社員を差し向けて立ちふさがり、原告団、要請団を実力で阻止してきた。要請団と支援は約30分にわたって会社に詰め寄り、シュプレヒコールを浴びせた。会社側は要請団の代表が社内に入ることをしぶしぶ認めた。
一方、宣伝カーの上では客室乗務員の原告団3人が闘う決意を表明した。「おかしいと思ってもものが言えない職場では、空の安全は絶対守れない」「私たちの労働条件、職場環境は安全につながっている。稲盛会長、大西社長、片山管財人は直ちに解雇を撤回せよ!」
続いて運航乗務員(パイロット)の原告団3人が決意表明。「稲盛会長は1月19日に私たちと『対話する』と言ったが、何も連絡がない」と、稲森が原告団と会うことすら拒否して逃げ回っている実態を徹底弾劾し、「整理解雇問題を3月3日の第1回口頭弁論までに解決せよ」と激しく迫った。さらに「日本航空は、契約社員の雇い止めをし、企業年金の切り下げを行い、賃金を抑え、ボーナスをゼロにした。利益を上げても正社員の首を切った。こんなことは許されない。日本中の企業が正社員の首を切るようになる」「解雇の必要性は無かったとはなんだ。責任回避をするな。謝れ!」。ものすごい迫力だ。
原告団の激しい怒りを行動参加者全体が共有し、ともに闘う決意と団結を固めた。最後に原告団の音頭で「全員解雇撤回まで闘うぞ」と日航本社に向けてシュプレヒコールをとどろかせた。(KW)
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