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チリで新自由主義への歴史的な反撃始まる!

s20110902a-1.jpg 1973年のピノチェトの軍事クーデター以来、新自由主義の実験場とされてきたチリで、学生と労働者の歴史的な闘いが再び始まっている。戦端を開いたのは学生運動だ。チリの教育は、まさに金儲けのためのシステムとしてつくられ、大学への補助金はたったの14%で、卒業時の借金は学生1人あたり平均で4万5千ドル。学生たちは高い学生ローンに支配されてきた。チリの学生たちは、この6月から積年の怒りを爆発させて、無料の教育を要求し、3カ月間続く大闘争を開始した。クーデター以来最大規模の6・30と8・20の50万人デモを頂点に、チリ全土で毎週のデモ、大学から中学校の占拠、警察との激突など、ありとあらゆる抗議行動に決起している。 

s20110902a-2.jpgs20110902a-3.jpg この学生の決起は、チリ社会全体に大きな衝撃を与え、7月11日にはチリの基幹産業である銅産業労働者1万5千人の民営化反対ストライキが爆発した(チリの銅生産は世界の5分の1)。決定的な事態だ。
 そして新自由主義への怒りはついに、8月24日からの48時間ゼネストに発展した。チリ最大の労働組合ナショナルセンターである労働者統一センター(CUT)の呼びかけで、官公労を中心に全国の8割の公務員労働者が学生の要求を支持し、労働法や消費税の減税などを要求してストに決起した。CUT官僚のサボタージュにもかかわらず、青年労働者を先頭に2日間でのべ60万人が街頭s20110902a-4.jpgデモに決起し、警察と激突。恐怖に追いつめられたピニェラ政権は16歳の学生を虐殺し、約1400名の逮捕、約150名を負傷させた。この弾圧は、政府への怒りをさらに爆発させている。
 チリは1973年9月11日のクーデター以来、アメリカ帝国主義による新自由主義の最初の実験場とされてきた。それは90年の「民政移管」、2000年の社会党政権においても変わることはなかった。チリ共産党も営利大学を経営する新自由主義の先兵であった。こうした既成の左翼の裏切りの結果、2010年に誕生したピニェラ右派連合政権に、チリの学生・労働者の歴史的な怒りがついに大爆発したのだ。
 闘いは始まったばかりであり、新自由主義の先端であったチリが南米における反乱の中心になる決定的な情勢である。これはエジプト革命の南米への波及そのものである。チリの革命情勢は軍事クーデター38周年の9・11に向かってさらに燃え上がろうとしている。チリの学生、労働者と連帯し、9・11から11月労働者集会1万人結集へ、猛然と決起しよう!(SG)

s20110902a-5.jpgs20110902a-6.jpg写真は上から①ゼネストに決起し街頭デモに立つ労働者②火炎瓶で闘う学生たち③ペンキの集中砲火を浴びた機動隊③放水車の弾圧④ストを喜ぶ教育労働者たち⑤デモに立つ青年たち
 

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