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「この声を星野さんに!」――600人のデモが徳島刑務所を包囲

s20120205a-1.jpg「ついにこの日、この時が来ました! 星野文昭さんは今、耳を澄ましてデモ隊がやって来るのを待っています! 星野さんにデモで肉薄しましょう!」――星野さんをとり戻そう全国再審連絡会議共同代表の狩野満男さんがデモに先立ち、第一声を発した。全国労組交流センターの徳島総会で新たに代表に就任した辻川慎一さんがマイクを握り、「今、世界体制が音を立てて崩壊している。3・11大震災と原発事故、どれだけ多くの労働者を殺し、どれだけ多くの子どもたちに放射能を降り注いでいるのか。刑務所に入るべきは誰だ! 星野さんではなく、日本の腐ったブルジョアジー、政治家どもこそ刑務所に入れるべきだ!」と激烈に訴えた。 

s20120205a-2.jpg 青年労働者・学生たちが総力で核付きの沖縄基地の固定化に反対し、命がけで闘った70年安保・沖縄決戦、その先頭で闘った星野同志。「日本階級闘争の大地に絶対に星野さんを登場させたい。獄中37年の星野さんを奪還するためにともに立ち上がることを呼びかける。星野さんは2~3年で出ると言っているが、この1年の闘いで奪還しよう!」「獄中にいるのはわれわれ労働者の仲間だ。獄中・獄外の労働者の仲間を獲得する闘いとして呼びかけよう!」
 星野暁子さんが、星野文昭さんからのメッセージを読み上げ、「今この時も文昭の心は闘う私たちとともにあります。文昭が徳島刑務所に移管された1987年10月20日から24年間、面会を続けてきました。文昭が解放されたらきょうのデモコースを必ず一緒に歩きたいと思います。友人面会ができていたなら、被災地の苦闘、非正規の現実、沖縄の現実を聞いて、限りない暖かな笑顔で包み込むでしょう。それを阻んでいるのは権力です。刑務所にいる受刑者の大半は労働者人民だ、在日や沖縄出身者、被差別部落民も多いと文昭は話してくれました。きょうのデモで文昭の解放を呼びかけるとともに刑務所にいる労働者人民に私たちの声を届けましょう!」とアピールした。
 全学連の斎藤郁真委員長が、星野さんの不屈の闘いに励まされて法大闘争を闘いぬいたことを報告し、星野奪還を宣言。結集した全国各地の星野さん救援会から、地元徳島の救う会が「全国労組交流センターの決断が刑務所包囲デモをついに可能にした。労働者階級の力で星野さんを取り戻すこの路線が正しかったと実感した。労働者階級の力で世の中を変えましょう!」と語り、全国24番目の名乗りをあげた愛媛の会、被災地・福島や宮城の会などから星野奪還への決意が語られた。
s20120205a-3.jpg 星野再審弁護団から参加した和久田修弁護士もマイクを握り、「弁護団を結成して21年、星野さんを取り戻す証拠を発見できた。あともう少しです! 頑張りましょう!」と檄を飛ばした。
 暁子さん、動労千葉の田中康宏委員長を先頭に徳島刑務所デモに出発した。「星野を返せ! 星野は無実!」「沖縄を返せ! 基地をなくせ!」「暖房入れろ! 湯たんぽ入れろ!」
 刑務所への道筋、住民からもエールが送られる。徳島刑務所は正門を閉じ、内側に刑務官が勢ぞろい。緊迫感をシュプレヒコールが打ち破る! 600人に膨れあがった長蛇のデモが刑務所を包囲する。刑務所の塀に沿ってデモは進む。声を限りに「星野を返せ!」「星野さん! みんなで来ました! 暁子さんと一緒にデモしてますよ!」――この声は星野さんに絶対に届いたはずだ!
 徳島刑務所包囲デモの第一弾は圧倒的勝利をかちとった。デモ終着点で暁子さんが「デモを貫徹した皆さん! 私たちの思いは星野文昭と受刑者、心ある看守のもとに届いたと思います。労働者が団結した力で闘うことはどんな困難な状況も解決することができる。必要なすべての飛躍を成し遂げて3・11福島、5・15沖縄闘争へ立ち上がっていきましょう!」と呼びかけ、最後に田中委員長が「絶対に星野さんを奪還しなければならないと決意を新たにした。こういう闘いがいよいよできるようになった。きょうは無実の星野さんを奪い返す闘いの出発点だ!」と、新たな闘いを宣言。星野同志奪還へ、時代は大きく動き出した! (J・M) 

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