東北石けん闘争、地労委の「金銭和解」案蹴飛ばし解雇撤回貫く
6月27日、東北石けん闘争一日行動が打ち抜かれた。この日は、地労委第13回調査。結審直前情勢において、20名の仲間が年休を取って参加し、必ず解雇撤回の勝利を勝ちとるべく終日闘い抜いた。朝からみやぎ連帯ユニオンをはじめとする地域の仲間が名取市愛島台の新工場門前に登場。意気軒昂と就労要求を求めて集会を勝ちとった(写真)。
場所を移しての昼休み仙台市役所前街宣では圧倒的な注目。500枚のビラが労働者・市民の手に吸い込まれていった。東北石けん闘争を知っている人も多く、「頑張って」の声がかけられた。
地労委の調査は午後2時から宮城県庁17階で行われ、新たに加わった仲間とともに闘いの息吹が審問廷を圧倒した。この日の闘いの核心は、解雇撤回を貫くか否か。新しく公益委員に就任した荒井は、当該に対して「これが最後の機会になる」として、「解雇撤回を貫くのか。金銭和解で何とかならないか」と打診してきた。しかし、労組の意志はいささかも揺らぐことはない。解雇撤回、原職復帰以外にあり得ないことを突きつけた。
荒井は、被申立人の畑惣商店・畑文雄にも和解の意志を問うた。畑惣商店は、不当労働行為を半ば認めて「何とか金銭和解で解決したい」と消耗しきった対応を取ってきたが、わが労組はその泣き言を一蹴した。この労働委員会と資本の姿は、現在の労働争議のほとんどが解雇撤回を金銭解決にすり替え、おとしめてきた現状そのものであり、国鉄1047名闘争で「最後のチャンス」と解雇撤回闘争の旗を降ろして金銭和解へ収束させようとした4・9攻撃とまったく同じものである。
解雇撤回の貫徹以外に選択肢はない。わが労組は、動労千葉、国労闘争団に続いて、非和解の解雇撤回闘争を貫くことを明確にさせた。不当労働行為を認めざるをえない中で和解を蹴飛ばされた荒井は、「私の力不足で」と弁解しながら、決定を迫られる状況に追い込まれた。
地労委闘争は、最終局面を迎えている。次回9月12日に第14回調査を行い、次々回に結審、申立人の最終意見陳述によって全ての審理が終了する。わが労組は、「復興特区」攻撃のただ中にある被災地に解雇絶対反対の旗を掲げて、みやぎ連帯ユニオンの仲間とともに階級的労働組合の団結をどんどん拡大する闘いの先頭に立つ。仙台市役所拠点化の攻防とともに、「東北における鈴コン闘争」の位置を引き受け、必ずや勝利する! (みやぎ連帯ユニオン東北石けん分会・H)
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