国労大会報告② 主流派に転じる決意を込めて伊東市内集会・デモ
午後1時から、共に闘う国労の会は伊東市内で「国鉄闘争勝利! 原発再稼働反対! 7・26総決起集会」を開いた。基調報告を行った郡山工場支部の橋本光一さんは、「資本主義が崩壊し始める中で、『一人は万人のために、万人は一人のために』という労働者の団結に依拠した行動原理が『自分さえよければ』という行動原理に取って代わらなければ、新自由主義によって崩壊した社会は立て直せない。3・11反原発福島県民集会への取り組みの中で、このことを確信した」と力強く提起した。
5・27臨大闘争弾圧被告団長の富田益行さん、新宿駅分会の白石滋さんを始め、現場の国労組合員の発言が続いた。小倉闘争団の羽廣憲さんと秋田闘争団の小玉忠憲さんは、国鉄闘争と反原発闘争を結合し、解雇撤回へ闘いぬく鮮明な決意を表明した。動労千葉を支援する会・静岡と神奈川労組交流センターの仲間は、JR検修外注化阻止の闘いを労働者の命運をかけた階級決戦として打ち抜こうと強調した。
集会で確信を固めた参加者は、直ちに国鉄闘争勝利と全原発廃炉を訴えるデモに出た。「浜岡原発廃炉」の横断幕を先頭に、「解雇撤回・非正規なくせ」「外注化阻止して安全守ろう」「原発廃炉、子どもを守ろう」のコールを響かせて進むデモ隊に、伊東市民の熱い共感が寄せられた。伊東市内でのデモは四十数年ぶりのことだという。デモ隊は、国労大会会場付近にさしかかると、「1047解雇撤回・外注化阻止」の声をひときわ強く張り上げた。この集会とデモは、地元の伊豆新聞でも報道され、闘いへの市民の関心の高さを示した。
共に闘う国労の会は、国労が本来とるべき方針となすべき闘いを自ら提起し実践して、国労の主流派に転じる展望を大きくこじ開けた。
他方、国労本部の石上浩一委員長は、大会で「安全かつ安心して働き続けることのできる明るい職場づくりはJR会社との健全な労使関係なくしてあり得ない」と言い放った。外注化を容認し、JR資本とは絶対に闘わないということだ。彼はまた、「名実ともにJR産別としての社会的責任を全うする」とも述べた。JR連合とまったく同じ言い回しで、「二度と雇用を争わない」とした4・9政治和解を再確認し、資本と権力への屈服をあらためて表明したのだ。さらには、東日本大震災に触れて、「がれきの処理などいまだ進んでいない状況」とわざわざ言った。JR貨物のがれき輸送を推進し、組合員に被曝労働を強いるということだ。これは野田政権を支え、ひいては原発再稼働を容認するに等しい。
大会2日目の早朝、共に闘う国労の会は、警察権力の弾圧をはねのけて再びホテル前に布陣し、委員長あいさつを徹底批判するとともに、外注化による強制出向絶対反対、偽装請負摘発の闘いを訴える新たなビラを、大会参加者に配布した。(東京・K)
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