「オスプレイ断固拒否!」沖縄県民大会に10万人超える大結集
「オスプレイ断固反対!」「オスプレイ断固拒否!」の沖縄県民の意思が示された。9月9日午前11時に始まった「オスプレイ配備に反対する沖縄県民大会」(主催・同実行委員会、宜野湾海浜公園)は、10万人を超える大結集となった(午前10時50分現在、10万1000人)。オスプレイ配備を進める日米両政府への「レッドカード」の赤が大会のシンボルカラー。思い思いの赤をまとった参加者で埋め尽くされた会場は、沖縄の強い日差しを受けて赤く燃え上がった。再雇用パート導入撤回を求めて7・13ストライキを闘った全駐労沖縄地本が組織参加したのを始め、自治体労働者や教育労働者、労働組合の旗やのぼりが林立、会場の半分は労組隊列で埋まった。
参加者の総意で採択された決議文は、「沖縄県民はこれ以上の基地負担を断固として拒否する。そして県民の声を政府が無視するのであれば、我々は、基地反対の県民の総意をまとめ上げていくことを表明するものである。日米両政府は、我々県民のオスプレイ配備反対の不退転の決意を真摯に受け止め、オスプレイ配備計画を直ちに撤回し、同時に米軍普天間基地を閉鎖・撤去するよう強く要求する」と結ばれた。
沖縄県議会議長など5人の共同代表がそれぞれ強い言葉で危険なオスプレイ配備反対を表明する中、大会を欠席した仲井真知事のメッセージが代読されると、会場全体から強烈なブーイング、「県民を無視するな!」「やめろ!」などの怒声が知事のメッセージをかき消した。「県民大会には全面的に賛同するなんて言ってるけど、参加しないってことはやっぱり反対なのよね」と語り合う母親たち。今回の県民大会は、小さな子どもたちを連れた家族連れが圧倒的に多い。オスプレイ断固拒否は、沖縄の未来がかかった譲れない闘いなのだ。
沖縄国際大学の学生、加治工綾美さんは、「野田総理! 森本防衛大臣! オスプレイが墜落したら誰が責任を取るのでしょうか!」と語り、「私たちの未来は自らの手でつくっていかなければなりません。幼い子どもたちが危険な思いをしながら生活する未来など考えたくもありません。基地は若者に明るい希望の未来を与えません。私は若者として勇気と自信がわいてきました。もう何の迷いもありません。沖縄の空にオスプレイを飛ばせない。基地のないすばらしい沖縄の未来を切り開くために、私は若者の一人としてその実現の日まで頑張ることをここに決意します」と未来へのメッセージを発信した。
「怒りに満ちた県民の意志が示されました。きょうの大会を出発点にして、オスプレイ配備を止めるまで島ぐるみで闘っていこう」と実行委員会から行動方針が提起され、団結ガンバロー!
閉会あいさつは「沖縄の民衆には力がある。沖縄の未来をつくっていくのはあなたであり、私であり、私たち自身だ。オスプレイは宜野湾にも嘉手納にも、そして高江にも、どこにも絶対に飛ばしてはならない。この声を上げ続けよう!」と結ばれた。八重山、宮古での闘いを含めて、島ぐるみの新たな闘いが始まった。
開会に先立ち、会場入り口に陣取った全学連は、沖縄の学生を先頭に「福島の怒り、反原発20万人決起とつながり、オスプレイ配備を絶対に阻止しよう!」と訴えるビラをまいたが、用意したビラは瞬く間になくなった。沖縄労組交流センターが行った福島診療所建設の呼びかけにも熱い共感が寄せられた。「東京でも一緒に集まっているの。ありがとう。ほんとにうれしい」「原発も基地も同じ。基地がある沖縄にも核や毒ガス、枯れ葉剤が持ち込まれ、苦しみは今も続いている」「福島の人たちも大変だね。オスプレイを沖縄に押しつける日米政府は許せない。私たちも気持ちは同じよ」「もう政治家には任しておけない。私たちみんなの力で世界を変える時が来たね」
9・9沖縄県民大会、誰もが自分の力で未来を切り開くために動き出した。(M)
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