団結街道裁判、「原告適格なし」を全面批判
9月18日、千葉地裁民事第3部(多見谷寿郎裁判長)で、団結街道裁判の弁論が開かれた。市東孝雄さんの営農の妨害・破壊を狙う団結街道封鎖・廃止攻撃に対し、三里塚芝山連合空港反対同盟と支援の労働者・学生・市民が怒りをかきたてて法廷を埋めた。
被告・成田市は、「道路法は公益を保護するもので、住民の個別利益を保護する法律ではないから、市東さんらには原告適格がない」などと主張している。反対同盟顧問弁護団はこれに対し、「個人の利益保護をふくまない“公益”とは空疎な観念論。原告適格があることは明白だ」と鋭く全面的に批判した。
また「毎日耕作地に通う道路を廃道にした例がほかにあるのか。あれば挙げてみよ」との追及に対し、市は「事例を列挙することはまったく意味がない」などと居直りを決め込んでいる。弁護団は「それこそまさに前例のない違法だ!」と断罪した。裁判長はあちこちで口をはさみ、成田市側のずさんな主張を取り繕うことに腐心した。次回期日を12月18日(火)として閉廷。
近くの会場で、伊藤信晴さんの司会で報告集会が開かれた。
最初に北原鉱治事務局長があいさつにたち、「裁判長は拙速裁判を進めようとしている。裁判とともに現地での闘いを強めよう」と訴えた。葉山岳夫弁護士は、9・18柳条湖事件から81年のこの日、日本の帝国主義的領土拡大と排外主義に対する闘いの重要性を確認した上、「成田市はNAAの言うなりで道路を廃止し、安く払い下げ、第3誘導路建設に協力した」と厳しく断じた。これに続いて弁護団全員が決意を語った。動労千葉と関実が連帯発言を行った。動労千葉の滝口誠さんは「反動勢力が領土問題で排外主義を大合唱している。10・7三里塚全国集会の位置は重大だ。10・1外注化を阻止し10・7に全力結集する」と述べた。
最後に萩原進事務局次長が、「農地裁判では多見谷裁判長に忌避を申し立てている最中だが、石指証人尋問が予定されていた10月15日に千葉中央公園を出発する市内デモを行う」と新方針を提起し、「10・7全国集会の位置は決定的だ。全国からの大結集を!」と情熱を込めて訴えた。(TN)
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