集会・デモ禁圧打ち破り、反原発20万人が霞が関を占拠!
11月11日、午後からの激しい雨をものともせず20万人の労働者人民が国会・首相官邸前、霞が関一帯を占拠し闘いぬいた。
野田政権は安全保障=核武装のための原発推進政策を加速させている。11日の100万人大占拠行動に対して、東京都と東京地裁・東京高裁は一体となり日比谷公園の使用を禁圧した。労働者人民はこの前代未聞の弾圧を打ち破って、再稼働を阻止し全原発の廃炉まで闘いぬく固い決意をたたきつけた。
日比谷公園や霞が関一帯には昼前から人びとが続々と集まった。午後1時、NAZEN(すべての原発いますぐなくそう!全国会議=な全)の800人の仲間は、日比谷公園霞門近くの弁護士会館前に集まり、1時間近くにわたって東京都と裁判所を弾劾した。
経産省テント前や霞が関の各省庁前では、それぞれ反原発行動が取り組まれた。3時15分、霞が関を一周する、経産省などへの申し入れ・抗議行動がテント前を出発した。「原発いらない福島の女たち」のかんしょ踊りの列が先頭に立った。女性たちが身につけたそろいの黒の法被と赤いたすきが目に鮮やかだ。後ろには、のぼりや旗を林立させたNAZENなどの長蛇の列が続き、「原発やめろ! 子どもを守れ!」とコールをとどろかせた。
隊列は経産省前―文科省前―外務省前―農水省前―国会前のコースを堂々と進んだ。経産省前や外務省前、農水省前では猛烈な抗議の声をたたきつけた。農水省前では福島県浪江町の酪農家が「餓死してミイラ化した牛の姿を目の当たりにした。この悲しみがわかるか!」と政府と農水省を激しく弾劾し、「浪江町の無念、避難民の無念を晴らさなければならない。残りの人生をかけて原発をなくす!」と全身を震わせて発言した。
国会正門前は、行動が始まる午後3時前から人びとで埋まった。大阪、滋賀、富山、広島、愛媛、鹿児島など原発立地・近隣府県を始め全国から集まった人びとが原発への怒りと原発廃絶の思いをアピールした。降り出した雨を熱気で吹き飛ばす発言が続いた。
その間にも多くの人びとが途切れることなく詰めかけた。NAZENも続々駆けつけた仲間を加え、2千人に膨れあがり、国会前に合流した。
午後5時から「国会正門前大集会」が始まった。さようなら原発1000万人アクション呼びかけ人でルポライターの鎌田慧さんは「すべての再稼働を認めない。大飯を止める」と語った。同じく呼びかけ人で作家の落合恵子さんは「原発廃炉まで頑張ろう」と呼びかけた。
福島第一原発から8キロ、警戒区域で立ち入りを禁止された富岡町から水戸市に避難している女性は白いタイベック(防護服)に身を包んで壇上に立ち、「私が着ているタイベックは1980円です。私の息子や福島第一で収束作業をしている作業員は同じものを着ています。紙です。寒いです。すぐに破れます。こんなものを着て作業をしている原発作業員のことを考えてください。私は一時帰宅する時もこれを着ています。フクシマは終わっていない。フクシマに関心を持ってください。私たちは負けません」と力を込めた。
首相官邸前でも午後3時から野田首相を直撃する行動が展開された。4時を過ぎても、5時を過ぎても官邸に向かう人波は続き、財務省上の交差点までびっしりと人で埋まった。「再稼働反対!」「大飯を止めろ!」「大間はやめろ!」。ドラム隊のリズムに合わせた大音量のコールが官邸を包む。合間に、被爆地・広島、再稼働が狙われる伊方など全国から駆けつけた参加者が次々とアピールを行い、注目を集めた。
3・11から1年8カ月。原発への怒りと危機感は収まらないどころか、ますます大きく燃え上がっている。この力で再稼働阻止・全原発廃炉へ、労働組合再生を軸に闘いぬこう。(H)
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