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最終処分場「断固拒否」のノボリ林立、矢板・高萩市民が霞が関をデモ

s20121224b-1.jpg 12月20日、都心で、指定廃棄物(8千ベクレルを超える放射能を帯びた廃棄物)の最終処分場候補地の白紙撤回を求める集会とデモが行われました。
 集会場となった日比谷野音には、栃木県矢板市から300人、茨城県高萩市からは150人余りの人々がそれぞれバスを連ねて結集。さらにマスコミ関係者や東京近郊から駆けつけた人々などで、全部で約600人ほどが集まりました。ちなみに、それぞれの市民は、今回の東京行きのために各自が4千円以上を出し合って、バスをチャーターして参加しています。 

 環境省が栃木、茨城にそれぞれ一方的に「最終処分場を造る」と発表したのが9月。9月3日には矢板市塩田地区が、9月27日には高萩市上君田地区が「候補地」とされました。両者は北関東の、そのさらに北部をほぼ横一直線に東西に結ぶ地点にあります。山の中を通る国道461号線がそれぞれの地を結び、途中には被曝労働拒否と外注化阻止を闘う動労水戸の大子支部があります。
s20121224b-2.jpg 矢板市では12月2日に8千人の集会、高萩市では12月15日に冷たい雨の降る中で3千人の総決起集会が開催されてきました。そしてこの日20日は、反対運動を進めてきた両市民団体が合同して、都心での最終処分場候補地白紙撤回を求める総決起集会です。会場には、矢板、高萩のそれぞれの市民の思いが込められた「処分場にNO!」「断固拒否」などの真っ赤なノボリが林立。矢板市民はピンク色の「断固拒否」のプラカード、高萩市民は鮮やかな黄色の「処分場白紙撤回」のプラカードを持っています。集会は、都心の渋滞に巻きこまれた矢板の人々が乗ったバスの到着を待って、予定時間を少し過ぎた午後1時半過ぎに始まりました。
 矢板市民同盟会の司会の方の声は、とても元気よく、しかし怒りにあふれていました。冒頭の主催者あいさつを行った矢板市民同盟会の小野崎会長は、「本日の集会は、われわれの怒りを全国の人々に知っていただくためです。(野音の舞台に向かって右手=西方向を指さしながら)あの高い27階建てのビルにわれわれを苦しめている環境省が入っています。『上から目線』そのもの。絶対に許すことはできません(会場から『そうだ!』と拍手)。民主党政権はマニフェスト無視に始まり、強引なTPP参加、オスプレイの容認など様々な暴挙で惨敗。3年3ヶ月で崩壊しました。政権が替わったところでわれわれの決意はまったく変わっていない」と発言。会場からは万雷の拍手でした。
 さらに、矢板と高萩の市民3人が発言。矢板も高萩も水源地を選定していること、自然を破壊して子どもたちが安心して住めない場所にしようとしていることへの弾劾が相次ぎました。特に矢板の市民からは、今回処分場選定の「根拠」となった昨年8月成立の「放射性汚染物質対処特別措置法」で、住民同意も相談すらもなしに国の一方的な「選定」で各県1カ所の処分場が決まってしまうという独裁的な在り方への強烈な怒りが表明されました。矢板・高萩の市長も含めて地元からの発言者は全員が白紙撤回まで闘う決意が表明されました。
 集会の最後に、各自が持っていたプラカードを高々と掲げて「がんばろう」を三唱。デモは日比谷公園の霞門からスタート。車体に「放射性廃棄物最終処分場にNO!」と大書したPRカーが先導。数十本の赤いのぼり旗がすごい迫力。「断固反対」と大書したむしろ旗も2本。三里塚闘争の最初もこんな感じだったのかと思わせました。政治の中枢である霞が関の官庁街を堂々と突き進み、矢板や高萩の住民の激しい怒りが、最終処分場建設をやみくもに推進しようとする政治家や官僚たちにたたきつけられました。(栃木・K) 

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