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動労千葉鉄建公団訴訟と強制出向無効確認訴訟、怒りのコールが霞が関を席巻

20130301b-1.jpg動労千葉鉄建公団訴訟
”真実を握りつぶすのか”次回結審を叫ぶ高裁に怒り

 国鉄1047名解雇撤回と強制出向無効確認を求める二つの訴訟が2月27日、それぞれ東京高裁、東京地裁で開かれた。動労総連合の組合員と多数の支援が駆けつけ傍聴席を倍する大結集となった。「1047名解雇撤回!」「外注化阻止・非正規職撤廃!」の怒りのコールが霞が関一帯を席巻した。 

●葛西を尋問しJR復帰認めろ
 午後2時半から動労千葉鉄建公団訴訟控訴審の第2回口頭弁論が東京高裁第12民事部(難波孝一裁判長)で開かれた。
 原告側はまず、被告の鉄道運輸機構が提出した控訴理由書に全面的な反論を加えた。そして、JR採用候補者名簿への不記載基準策定が明確な不当労働行為であり、それを指示したのが葛西敬之国鉄職員局次長(現JR東海会長)であることが一審で認定されたことを踏まえ、原状回復として名簿に記載されていた状態に戻すこと、すなわちJR職員としての原告の地位を確認することを真っ向から求めた。
 被告代理人は、秋田闘争団・小玉忠憲さんの鉄道運輸機構訴訟で昨年10月11日に出された控訴審判決(設楽判決)を引き合いに出し「一審判決には理由がない」と弱々しく反論した。
 ここで難波裁判長は、「論点は出つくしている。もういいでしょう」と述べ、あろうことか次回での審理終結を予告した。「ふざけるな!」「真実を握りつぶすのか!」。傍聴席から激しい抗議の声が上がった。
 原告代理人は葛西らの証人採用をあらためて強く求め、今後、設楽判決への全面的な反論を行うことを宣言して裁判を終えた。次回は5月8日(水)午後2時30分から東京高裁824号法廷。
 総括集会では難波裁判長の訴訟指揮に対する怒りが沸騰した。代理人の葉山岳夫弁護士は「不採用基準策定過程の真実を明らかにするためには葛西の証人採用が絶対に必要だ」と発言した。
●10万人署名の旋風起こそう
 動労千葉争議団の高石正博さんは「裁判長は最初から、もう審理してもしょうがないという態度だ」と怒りを表明し、同じく中村仁さんも「5月8日の裁判は山場だ。大きなうねりをつくり裁判所を追い詰めよう」と発言した。外注化阻止闘争の第2ラウンド突入と一体で、1047名闘争も一挙に決戦に入った。国鉄闘争全国運動が呼びかける10万人署名運動の大旋風を巻き起こそう。(O)

強制出向無効確認訴訟
JRの横暴許せない
長田書記長が陳述に立つ

 強制出向無効確認訴訟の第1回口頭弁論が午後1時15分から東京地裁民事11部(白石哲裁判長)で開かれた。JR東日本が昨年10月1日に強行した検修・構内業務外注化で下請け会社に強制出向させられた動労総連合の組合員53人が出向の無効確認を求めた裁判だ。
 代理人の石田亮弁護士は冒頭、千葉鉄道サービス(CTS)幕張運転車両所での労基法36条違反など違法行為の数々を暴露し「こんな会社に強制出向させたJR東日本に原告は強い憤りを感じている」と発言した。
 原告を代表して長田敏之動労千葉書記長が陳述を行った。長田書記長は、今回の出向が同意なき強制出向であり、出向4要件(経営状態の悪化、人事交流、技術指導、技術移転)にも当たらないこと、さらに戻る職場がない出向は違法であり、外注化で安全が破壊されていることなどを明らかにし直ちにJRに戻すよう求めた。最後に「私たちがこの訴訟を起こした思いはJRの横暴を絶対に許せなかったからだ」と声を強めた。
 被告JR東日本の代理人は「就業規則に基づく正当な出向だ」と居直るとともに、「36協定の問題などが指摘されていたが、本件JR東日本の事件とどういう関係にあるのか」と横柄に言い放った。傍聴席から「違法企業に出向させているのはお前らじゃないか!」と激しい弾劾の声がたたきつけられた。
 次回は5月8日(水)午後1時5分から東京地裁527号法廷。
 裁判終了後の総括集会で、代理人の森川文人弁護士は「外注化自体を争う画期的な裁判が始まった。被告代理人が言っているのは“CTSがどんな違法行為をやっていようがJR東日本は関係ない”ということ。これが外注化の正体だ」と被告の姿勢を鋭く批判した。
 動労水戸の石井真一委員長は「今日の裁判は、冒頭から36協定問題で敵の弱点を突き、大きな勝利を切り開いた。外注化は絶対にひっくり返せる」と述べ、動労千葉の田中康宏委員長は「動労千葉は3・1ストから外注化粉砕の第2ラウンドの闘いに入る。職場からの闘い、全国の仲間の決起、そして裁判闘争を一つの力にして絶対に勝利しよう」と発言した。
 “国鉄とJRは関係ない、JRとCTSは関係ない”と言いなし、一切の雇用責任を放棄し、労基法さえ踏みにじる下請け会社に労働者を突き落とす。これこそが民営化、外注化の本質だ。この日の二つの裁判は、1047名闘争と外注化阻止闘争が不可分一体であり、社会に渦巻くあらゆる怒りを結集する可能性を秘めた闘いであることを鮮明に示した。次回5月8日も同日裁判になった。大結集でJRと裁判所を包囲しよう。(O) 

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