官邸前行動 福島原発からの汚染水流出に次々と怒りの発言
真夏の猛烈な暑さがやわらいできた9月6日午後6時から、首相官邸・国会前において金曜行動が展開された。福島原発からの放射能汚染水の流出が止まらないなかで、労働者民衆の危機感が急激に高まっている。官邸・国会前でも、参加者が次々とマイクを握り、安倍に心の底から怒りを表明した。「原発やめろ!」「再稼働反対!」「海を汚すな!」「命を守れ!」。首相官邸に向け、いつもの金曜行動よりさらに激しいコールが浴びせられた。
発言が始まった。年輩の男性は「安倍首相! 470億円かけて汚染水を止めると言っているが、それで止まると思っているのか! すでに2年前から汚染水が漏れていたが、東電は『採算に合わないから』と言って対策をとらなかった」と東京電力を弾劾。さらに「それで2年たって、今、どうなっていると思ってるんだ。毎日、地下水が流れてきて、しかも溶け落ちた核燃料に触れて、高濃度に放射能汚染された水が流出している。現実をまともに見すえなさい! 東電にやらせるんじゃなく、別組織を作って何兆円でも投入してやらないとダメだ!」と憤激をあらわにした。
中年の男性は「このままでは日本も世界も放射能で汚染されてしまう。これをどうするんだ! 安倍首相は『オリンピック誘致』などと言っているが、そんなことをやってる状態じゃないだろう。オリンピック誘致の金は、すべて福島原発事故の収束に使え!」と叫んだ。
続いて年輩の女性が「孫が心配でなるべくここに来るようにしています。規制委員会は、地震や津波のことだけを言っているが、原発を動かして出来てしまった核廃棄物をどう処理するんですか。もし地震も津波も来なくても、原発が順調に動けば動くほど廃棄物が増えて、大変なことになる。それを孫や次の世代に押しつけることになる。誰が責任をとるというんだ!」と“大飯原発のF6断層は活断層ではない”と卑劣なウソを言い、大飯原発の再稼働を企んでいる規制委員会を厳しく批判した。
中年女性は「私はほぼ1年ぶりでここに戻って来ました。それまで毎週金曜日ここに来ていましたが、放射能の影響でガンになりました。私は治りましたが、治らないで亡くなっている人が増えているんです。これが現実ですよ! どんなになっても、いつまでも言い続けますよ! ドイツのシュミレーションでは、5年後には、太平洋全域、それから日本海側もすべて放射能で覆い尽くされます。死の海になると言われています。太平洋の島々の人だってどうなると思ってるんだ!」と怒りの声を上げた。(H)
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