青森 「福島を忘れるな!原発再稼動阻止!」と労働者集会
10月18日夕方、青森県八戸市にて、「10・18福島を忘れるな!原発再稼動阻止!三八労働者集会」が開催された。南部バス労組、百万人署名運動・県連絡会、NAZEN青森三者の委員長・代表の呼びかけ、平和労組会議三八地方本部の後援で開催された集会は、安倍政権の東京オリンピック招致と福島切り捨てを徹底弾劾し福島とともに闘うことを決意する集会となった。労組動員で結集した100人の地区労働者が、飯舘村酪農家・長谷川健一さんの講演と動労水戸・石井真一委員長のアピールを、最後まで集中して聴いた。
長谷川さんは、2011年3・11直後から飯舘村で起こったこと、そして今現在どうなっているのかをポイントをしぼって話された。原発事故直後の高濃度放射線検出と国・県・村によるその隠蔽、「子どもを外で遊ばせても大丈夫」という御用学者たちの安全説法、手のひらを返した計画的避難指示と自殺者の続出。とんでもないことが起こっていたのだ。そして今現在は、「除染して帰村する」という村執行部および国の方針にいかに立ち向かうかが焦点になっているというのだ。環境省が住民にとにかく除染されせくれと言ってやっていることは、ペーパータオルで瓦やビニールハウスを拭くことであり、希望者の家の周りの杉の木を切り倒し賠償するが、所有権があるからと切った木は放置していくというデタラメである。これが除染か!こんなデタラメが公然と行われている。どうして認められるか。
長谷川さんは地区をまとめて除染の同意を拒否して、1年半環境省とやり合っていること、一方、地区の人々が変わらない現実を前に妥協するしかないのではと弱気になっていること、除染が進まない現実を国やマスコミが、同意しない自分たち住民のせいだと宣伝し出したことを、「なんちゅうこった。日本はどうなっているんだ」と弾劾し、みんなで声をあげていこうと訴えた。
石井委員長は、3・11以降JRが国の手先として推進してきた安全キャンペーン攻撃、常磐線延伸と被曝車両K544交番検査に対して、被曝労働絶対反対の立場から闘って来たことを報告。7月に1年9ヶ月止めてきた交番検査が強行されたが、JRは通常通りの検査を現場に強制できず、やったことに偽装して郡山総合車両センターに回送。水戸の闘いが組合を越えて郡山国労組合員に拡大した勝利を明らかにし、来年楢葉町竜田駅への延伸とそれに伴う被曝労働強制を阻止するために全力で闘う決意を語った。
組織者として奮闘する二者の経験談は、「労働者と乗客を守ろうとしないJR」「年間20ミリシーベルトの被曝を強制する国」に対して絶対非妥協で闘う労働組合と住民の闘争陣形を力強く形成できるかどうかが、来年3・11へ向かう過程の核心的攻防点であることを示した。あらゆる職場・地域で、「福島の当事者になって」闘おう。(青森・S)
この記事へのコメントはありません。