金曜行動 上関・沖縄の怒り 秘密法反対デモと合流
11月22日夜、80回目を迎える反原発金曜行動が首相官邸前と国会前で闘われた。
この日は同時刻に「とめよう戦争への道!百万人署名運動」主催の「STOP!特定秘密保護法 憲法9条の解釈変更反対!」集会が開かれ、ともに安倍政権の特定秘密保護法案採決を絶対に許さない気迫があふれた。
官邸前では「SLAPP(スラップ)」訴訟に反対する住民団体が次々に発言した。スラップ訴訟とは国や地方行政機関・大資本が住民運動の活動家に対して損害賠償などの裁判を起こすことで反対運動に圧力をかけようとするもので、経産省前テント裁判などが典型である。
最初に山口県の上関原発建設に反対している住民が、「山口県は安倍総理の地元。私たちは安倍総理のために31年間苦しめられている。4年前に埋め立て工事が始まりました。私たちは先祖から受け継いだきれいな海・古里を守るために闘っている。現在、島の中でも1180回のデモをしています。上関原発を白紙撤回するまでがんばります」と訴えた。
続いて上関原発に反対する青年が、「上関原発に対して祝島の人たちだけではなく、私たち若い世代もカヤックに乗って反対を貫いてがんばっています。中国電力は祝島の2人と私たちに対して4800万円の損害賠償をしてきています。これは表現の自由を奪うことです。上関原発を白紙撤回させていきます」と力強く決意表明し、激励の拍手を受けた。
続いて沖縄の高江米軍ヘリパッドに反対している住民が、「私たち沖縄も原発に反対です。沖縄の基地も原発も中身は同じだと思って沖縄でがんばっています」と発言、さらに高江の別の住民は、「原発に反対しているみなさん、上関、経産省前、富山と私たち、同じようなスラップ訴訟ということで私たちは国から訴えられています。反対の声を上げると訴えられるという非常に怖い世の中になってきた、そのように感じています。今、特定秘密法案が通ってしまうとスラップ訴訟以上の悪いことが行われます。ぜひ、この秘密保護法案も廃案までがんばりましょう」と、秘密保護法案反対と一体の闘いを呼びかけた。
国会前では、若い女性が、「私はたまに福島に行くのですが、農業をやっているおじとおばはいつも私に、『いつも官邸前に行ってくれてありがとう』と毎回毎回言います。おばはいつも涙を流して『ありがとう。ありがとう』と言ってくれます。ここに集まる方の後ろ側にも励まされている方とか応援されている方とかたくさんいるのでまた集まりましょう」と心のこもった発言をした。
官邸前・国会前の行動が午後8時に終了し、参加者が経産省前テントひろばにさしかかったその時に、百万人署名運動の集会を終えたデモ隊列の秘密保護法反対の力強いコールが聞こえてきた。それを聞いた抗議行動の参加者は拍手し、多くの人々がデモに合流してともに闘った。 (K)
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