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経産省前テント裁判 原発情報の秘匿を許さぬ 本訴訟は却下すべきだ

20131208b-1.jpg 経産省前テントの撤去を狙って政府と経産省が提訴した裁判の第4回口頭弁論が、11月29日午後2時から東京地方裁判所103号法廷で行われた。近接する国会前では特定秘密保護法案に反対する抗議行動が激しく展開される中、今回も大勢の労働者民衆が地裁前に駆けつけた。 

 裁判に先立ち、午後1時から抗議集会が始まった。初めに「被告人」の渕上太郎さんが鮮明に決意を語った。「特定秘密保護法案というひどい法律が衆議院を通過してしまった。原発情報について、これから先もっとひどい形で情報が秘匿される恐れがきわめて高い法案です。衆院の通過を阻止したい。東京電力は12月中に事業計画を立て、柏崎刈羽原発の来年7月の再稼働を明記しようとしています。そのために、1千人のリストラを行うとしているがナンセンスです。役員の給料を下げるかゼロにすればいいんです。『頑張っています』などというのは納得できません。ともに闘っていきたい」
 続いて福島県双葉町から東京に避難している亀屋幸子さんがマイクを握り訴えた。「テントの撤去は絶対に許せません。東京に来た時、右も左も分からず友達もいませんでした。その時、テントひろばの人に救ってもらったんです。テントには世界各国から、北海道や沖縄からも人が来ています。いろいろな情報が入ります。テントがなくなったら情報は何も入りません。福島の子どもたちのことも真剣に考えてもらいたいです。子どもたちを守ってもらえないのが一番悔しいです。私は年だからいいですが、あの子どもたちがなんでこんなつらい思いをしているか。学校に行くにも何をするにも本当にかわいそうです」。身を振り絞って訴え、呼びかけた。「私の家はネズミでいっぱいです。30㌢ものネズミです。フンが1㌢も床にたまっています。動物も入って家はガタガタです。泥棒も入ってみんな持って行きました。こんなつらい思いをしているんです。だから私は絶対に国と東電を許すことができません。皆さん、力を貸してください。一緒に頑張ってください」
 正清さんと渕上さんが意見陳述
 裁判では弁護士が、今回の福島第一原発事故は地震大国である日本に50基以上もの原発を建設してきた国の責任であり、その責任も取らずに福島県民を高線量の地域に帰還させようと狙い、再稼働に突き進んでいることを弾劾。次に、自民党が50年以上にわたり400坪もの国の土地を使用料も支払わず駐車場として使っていると批判した上で、経産省前のテントはたった1坪ほどであり何の障害も与えていないと指摘。この裁判は、国や大企業が民衆の闘いをつぶす目的で行う“スラップ訴訟”であり、「本訴訟は訴権の乱用であり、却下すべきだ」ときっぱりと述べた。
 続いて、「被告人」の正清太一さんと渕上太郎さんが意見陳述を行った。正清さんは大量の汚染水流出を弾劾、渕上さんは伊方原発や柏崎刈羽原発の再稼働策動を徹底的に批判した。
 裁判終了後、午後4時から参議院議員会館講堂で報告集会が行われ、裁判が政府・経産省側を追い詰めていることを確認し、勝利まで闘うことを誓った。(H)
 

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