三里塚一斉行動、3万人署名に全力
2月15日、三里塚芝山連合空港反対同盟と支援連絡会議は、22回目の成田空港周辺地域一斉行動に立ち上がった。3月4日の農地裁判控訴審弁論まで20日を切る中で、当日の提出に向け農地取り上げ反対3万人署名運動を推進する趣旨で、この日の行動に取り組んだ。
反対同盟と支援約30人が午前8時30分に、成田市天神峰の市東孝雄さん宅離れに集合。刷り上がったばかりの「反対同盟ニュース」第17号の折り作業を開始。今号では、3・4弁論闘争と成田市栗山公園で開かれる3・29全国集会への参加を呼びかけ、さらに安倍の戦争政治と新農政への批判、農協つぶしに対する住民の怒りの声などを掲載している。
作業をしながら「市東さん署名をどこで集めれば効率的か」「どういう訴え方をしたら署名を多く集めることができるか」などの経験談に花が咲きつつ、だんだんだん熱気が高まっていく。「やはり若い人の方が署名をしてくれるね」「年配の人は安倍の新自由主義政策に直撃されて生活に疲れている感じがする」「だから署名を訴える意義があるんじゃないか」等々。
この日も前回(1月25日)と同様、午後から千葉市での市東さん署名運動に取り組むため、周辺地域回りは午前中とし、限られた時間でそれぞれが担当地域を回りできるだけ多くの家に「ニュース」を配布する方針が伝えられた。
萩原富夫さんが「3・4の署名提出行動にむけて特に署名を集めよう。気合を入れてがんばろう」と檄を飛ばし、それぞれが担当地域へと出発した。
各地域の訪問先で住民との間で多くの会話が交わされた。「LCCが来てからうるさくなった」(多古町)、「沖縄の辺野古基地反対の闘いにも力を入れたらいい」(旧大栄町)、「3・29集会を昔の成田市営グラウンドでやるというのはいいね。もっと市内に出て市民に訴えるべきだよね」(芝山町)など支持・共感の声が寄せられた。
午後には千葉市に移動し、2時から千葉市富士見および中央公園前で署名活動に取り組み、反対同盟がマイクを握って労働者市民に訴えた。
伊藤信晴さんは、「私たちは空港反対同盟です。空港会社による違法な農地取り上げに反対する署名に協力して下さい」と切り出し、宮本麻子さんは「空港拡張ために、市東孝雄さんという専業農家から農地を奪うという暴挙を許してはなりません。多額の補償金よりも1本100円の大根作りに生き甲斐を感じるといって、農民として生き抜く市東さんを応援して下さい」と訴えた。
太郎良陽一さんも反対同盟が約50年にもわたって国家暴力に屈せず闘ってきたことを強調し、安倍政権の戦争政治を弾劾した。
ある教育学部の大学生2人は、「先日実習で野菜作りをやったので農業に関心が高まりました。農地を守ることに思い入れがあります」と駆け寄って署名してくれた。ある中年の女性は「私の知り合いが三里塚に嫁いでいます。がんばって下さい」と署名してくれた。
冷たい強風が吹きつける悪条件の中ではありつつも、2時間で164筆の署名協力を得て、一同は成果を実感した。(O)
◎3・4市東さん農地裁判控訴審闘争
3月4日(水)午後3時開廷/東京高裁102号法廷
・午前10時30分~裁判所前でリレートーク
・11時30分 日比谷公園霞門前集合
・正午 東京高裁包囲デモ出発
・午後2時署名提出行動
・2時30分傍聴券交付
◎3・29全国総決起集会
3月29日(日)正午 成田市栗山公園(旧市営グラウンド)=成田市花崎町
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