8・15 ”韓米日軍事同盟反対〟 ソウルで労働者大会
日本での8・15集会と時を同じくして、韓国・ソウルでは、8月15日午後2時から民主労総の全国労働者大会が開催された。光復(植民地支配からの解放)70年・朝鮮半島の南北分断から70年を迎えて開かれたこの大会には、全国から1万人が結集した。「韓米日軍事同盟反対!」がメインスローガンに掲げられ、日帝・安倍政権の推進する戦争法案への強い危機感と怒りが表明された。
逮捕令状の出ているハンサンギュン委員長に代わって挨拶に立った民主労総のチェジョンジン首席副委員長は、「日帝の支配から解放され、民衆が主人となる統一祖国をつくろうとした私たちの意志を踏みにじって、外部勢力が強要した分断とその歳月はこの国を大変な状況にたたき込んだ」と戦後70年の歴史をふり返った。そして「韓半島の平和を脅かす米国のTHAAD(サード、高高度防衛ミサイル)配備を防ぎ、恒常的に戦争の危機をもたらす日本の集団的自衛権行使を阻止しなければならない」と声を高めた。続いて、パククネ政権の労働市場改悪攻撃を、労働者を完全な無権利状態にたたき込むものだと弾劾し、「直面する民衆の危機を突破するために、労働者が断固として先頭に立って闘いの旗を掲げ、勝利の歴史を切り開こう」と訴えた。
大会参加者はその後、同じ場所で開催された民族統一大会、続く反戦平和汎国民大会に合流し、最後に「韓米日軍事同盟阻止! 韓半島の平和協定締結! 東北アジアの平和実現!」の横断幕を先頭にソウル都心部での大デモを展開した。
朝鮮半島では現在、軍事的緊張がかつてなく高まっている。8月4日に起きた軍事境界線付近での地雷爆発と韓国軍兵士2人の負傷事件をきっかけにして、南北関係は一挙に事実上の戦争状態にも等しい状況に入った。計画されていた南北共同の戦後70年記念行事などもすべて中止された。8月17日からは、朝鮮半島有事を想定した米韓合同演習「ウルチフリーダムガーディアン」が、米軍3万人・韓国軍5万人を総動員して開始された。ソウルでの8・15闘争は、こうした状況の真っただ中で、この情勢と真っ向から対決する闘いとしてかちとられたのだ。
戦争を阻止する闘いと資本家階級による労働者階級への攻撃を打ち破る闘いとは、日本でも韓国でも今や完全に一体だ。民主労総との国境を越えた連帯と団結をさらに強め、9月決戦へ闘おう。
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