団結街道裁判、更新意見で成田市を弾劾
3月1日、千葉地裁民事第3部(阪本勝裁判長)で団結街道裁判の弁論が開かれた。前日の耕作権裁判に続き、三里塚芝山連合空港反対同盟と顧問弁護団、支援の労働者・学生は、天神峰・市東孝雄さんの営農を妨害するために成田市によって2010年に強行された団結街道の封鎖・廃道化に対し、あらためて怒りをかきたてて闘いぬいた。
今回は裁判長の交代に伴う更新手続きとして、弁護団が意見陳述し、廃道化の暴挙を徹底的に弾劾した。
成田空港の建設過程においても、現に農民が営農のために日常的に使っている道路を廃止したという前例はなかった。しかも反対同盟の調査によれば、毎日150台もの車両が団結街道を通行していた。まさに成田空港会社(NAA)の手先に行政が成り下がることで実行された、異様な処分だ。
特に、「代替道路」ができる前に、成田市が市議会で道路廃止を議決してしまったことは、法を完全に無視した横暴の極みだ!
この攻撃の狙いは、市東さんの営農を破壊し、天神峰から追い出すことにある。現にこの廃道を通告する立て看板の一方的な設置に対し市東さんが抗議をしたら、警察は市東さんを「器物損壊」でデッチあげ逮捕した。そしてその後、夜陰に乗じて団結街道を暴力的に封鎖し、その土地をNAAに格安で売り飛ばしたのだ。
この裁判で、市は廃道化処分を正当化するために詭弁を重ね、猫の目のように主張を変えてきたが、ことごとく破産した。結局は、市東さん宅の西側に造られた第3誘導路の完成に合わせるために、無法を承知で廃止手続きを強行したのだ。「成田空港建設という国策のためなら、何をやってもよい」という姿勢をを絶対に許さない。廃道処分を取り消せ!
弁護団の主張が成田市の代理人と裁判所を圧倒し、ノックアウトした。次回期日を6月3日として閉廷した。
千葉県弁護士会館で報告集会が開かれた。葉山岳夫弁護士を始め弁護団がそれぞれ、今回の主張の要点を解説し、拙速裁判を許さず、証人尋問を必ず行わせる姿勢を表した。
連帯のあいさつで、動労千葉の滝口誠さんは、「成田市赤坂公園での3・27全国集会、そして7・3三里塚50周年集会の成功へ、ともに闘おう。出向者に対する業務はずしを許さず、CTSの雇用形態改悪粉砕へ、動労千葉は3月ストに立ち上がる」と決意表明した。さらに市東さんの農地取り上げに反対する会が連帯発言し、最後に司会の伊藤信晴さんが、目前に迫った3・27全国集会への総決起を訴えた。
終了後、反対同盟と支援連は直ちに農地取り上げに反対する緊急5万人署名の情宣に立ち上がり、千葉市の繁華街を行き交う労働者・学生・市民に「農地死守・侵略戦争阻止」を熱烈に訴えた。(TN)
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