京都・崇仁住宅裁判、本人尋問で京都市の更地化攻撃を弾劾
3月10日に京都地裁(第1民事部・齋木稔久裁判長)で崇仁の住宅追い出し裁判の本人尋問がありました。全国水平同盟崇仁支部準備会のAさんが直接、本人尋問を通して、京都市を弾劾する闘いです。
今、崇仁だけでなく、社会全体に労働者階級の怒りが渦巻き、生きんがための行動が巻き起こっています。労働者の怒りに火を付けたのは非正規職化であり外注化です。国家と資本は、どんなに激しい反撃にあおうが、この攻撃を推し進めるしかないところに追いつめられています。攻撃が最も鋭く現れているのが、崇仁をはじめ西郡、高槻植木団地などへの更地化です。目的は団結破壊であり、ヒト・モノ・絆を徹底的に破壊し、総非正規化して戦争に動員していくことです。だからこそ、この裁判闘争の最大の獲得目標でもある団結の拡大が攻撃を打ち破る最大の武器なのです。
裁判の前に、京都大学での反戦ストライキ弾圧への弾劾行動を京都市役所前で行いました。水平同盟の仲間も駆けつけて闘いました。
本人尋問の根底にあるのは、この間の崇仁地域の更地化攻撃(市営浴場の廃止、市立芸大移転及び文化庁移転攻撃など)に対する徹底的な怒りです。Aさんが本人尋問で明らかにしましたが、すべての攻撃は行政のウソとだましによるものです。
Aさんは「家賃は上げないと確かに京都市は言っていた。ほかの人もそう言われた」と証言した後、「しかし、そもそも家賃うんぬんがおかしい。そもそもこの家は自分らの家なんだ」と強く京都市を弾劾しました。
京都市に恩恵で建ててもらった住宅ではなく、親の世代が生きんがために労働者階級の闘いと一体で建てた家なのです。仕事もそうです。敗戦後、日雇い労働やバタ屋(廃品回収業)という不安定雇用から脱却するべく京都市の現業職への就労要求闘争や食肉市場の公的事業化などの運動が進められました。その成果として1960年に住宅地区改良法が制定され、一方で「京都市立屠蓄場使用条例」が施行され食肉産業の雇用形態が確立していきました。
まさに衣食住は一体の要求です。3月末廃止が強行されようとしている市営浴場も地域の憩いの場であると同時に就労の場であり、それをつぶすのは許されない。「市営浴場の廃止と住宅追い出しは一体だ」とAさんは弾劾しました。
圧倒的に裁判闘争をやり切ったAさんを囲んで総括集会が持たれ、弁護団、全国水平同盟の仲間とストライキ弾圧と闘う京大生が決意表明し、住宅追い出し粉砕を誓いました。(京都・朝霧広巳)
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