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「伊方原発再稼動阻止!」愛媛県職労を中心に200人が集会

s20160324h-1.JPG「住民も労働者も被ばくしてはいけない」伊方原発の再稼働阻止・全原発の廃炉を求める3・19えひめ集会が3月19日、愛媛県職労を中心とする実行委員会の主催で開催された。四国電力がこの7月にも伊方原発3号機(愛媛県伊方町)の再稼働を狙う緊迫した情勢の中、会場の松山市・堀之内公園やすらぎ広場には県内と中国・四国、全国から200人の労働者住民が駆けつけ、雨混じりの天候をものともせず意気高く闘いぬいた。
 会場は県庁に程近く、ドーム型の庁舎がはっきりと見える。演壇中央には「伊方原発の再稼働阻止」と大書した横断幕とともに、労働組合が全責任をとる集会として県職労、自治労の旗が誇り高く掲げられた。

s20160324h-2.JPG原発反対を闘う地元の人たちによるオープニング演奏に続き、午後1時、集会が始まった。最初に実行委員会を代表して愛媛県職労委員長の宇都宮理さんが経過と基調の提起を行った。宇都宮さんはまずメインスローガンに込めた〝住民も労働者も被ばくしてはいけない〟の強い思いを強調。続けて「四国電力は伊方原発の工事を急ピッチで進めています。伊方で原発事故が起こると住民は被曝をまぬがれません。労働者も被曝せずに業務はできません。避難訓練もすればするほど、避難できないことが明らかになります。住民も労働者も被曝してはいけません。力を合わせて原発をなくしましょう」と呼びかけた。
 県内の闘う団体からの発言に移った。伊方原発をとめる会事務局長の草薙順一さんは「この夏にも伊方原発の再稼働を狙っている国・県・四国電力に強い怒りを覚える」と述べ、愛媛県平和運動センター議長の松本修次さんは「避難計画は机上の空論です。住民も労働者も被曝してはならない」と語った。
 NAZENえひめ共同代表で介護労働者の徳丸真一さんが登壇し、ひときわ大きな声で「3・11の後、伊方原発のゲート前に行って〝原発反対〟の道しかないと思うようになりました。知事さん、あなたが消そうとしたって、私たちのこの〝原発反対〟の炎は消えません。伊方原発を廃炉にしよう!」と訴えた。
 福島から参加した福島診療所建設委員会の椎名千恵子さんが発言に立った。椎名さんは「甲状腺がん・疑いの子どもが167人出ているのに、県民健康調査検討委員会は『原発事故のせいとは言い切れない』と口を濁します。社会を担っている労働者が力を持つことで社会を変えていかなければなりません。ふくしま共同診療所は反原発運動、世界を変える運動の扇の要になって立ち続けます」と力を込めた。原発さよなら四国ネットワークの女性は「廃炉に向かって元気よくデモしよう」と呼びかけた。
■舞鶴・千葉・水戸から発言
 いよいよ各地で闘う労働組合の登場だ。ひときわ大きな拍手の中、京都府職労舞鶴支部の長岡達也さんがマイクを握った。長岡さんは「昨年9月と今年2月の高浜原発絶対反対集会に、愛媛県職労からたくさん来ていただきました。愛媛と舞鶴で闘っている自治体の仲間の力強い闘いができました。〝労働者も住民も被ばくしちゃいけない〟を根本に据えて闘っていきたい。全国の自治体労働者が先頭に立ったら原発の矛盾は明らかにでき、すべての原発を廃炉にできます」と、組合の闘いでつかんだ信念を力強く語った。
 動労千葉執行委員の佐藤正和さんは「30年前の国鉄分割・民営化と同じ時期に、原発政策が労働運動をつぶして進められていった。だから、動労千葉は国鉄の1047名解雇撤回にこだわって闘っている。本集会に心から賛同します。闘う労働運動をよみがえらせるために、ともに頑張りましょう」と声を高めた。
 動労水戸書記の西納岳史さんが登壇した。西納さんは「安倍首相は2019年度までに常磐線を全線運行再開すると宣言しました。これから常磐線全線開通絶対反対の決戦です。労働者に対する被曝労働の強制、住民への帰還強制に絶対反対を貫き、さらに巨大な闘いをたたきつけていく」と宣言。続けて原発労働者との固いきずなを紹介し、「全国の原発の再稼働を止め、廃炉にしていくためにともに闘いましょう」と結んだ。
 最後に、県職労書記長の臼坂伸二さんが集会アピールを読み上げ、デモに出発した。
 労働組合が先頭に立つ力強いデモは注目の的となった。スマホで撮影する人、手を振って応援する人も次々に現れた。再稼働反対の軸を労働組合が担い、労働組合が労働組合らしく闘うことが全人民の支持と共感を生み出していることを実感させる情景だ。
 高浜原発の再稼働を止めた舞鶴に続き、愛媛で県職労が闘いの中心に座ったことは画期的だ。職場と社会全体に責任をとり労働を奪還する主体として労働組合が登場することで、再稼働阻止・全原発廃炉の展望が一気に切り開かれることが、参加者の揺るぎない確信となった。(H)

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