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8・6ヒロシマ大行動実行委 伊勢志摩サミット関係閣僚会合・G7広島外相会合反対の記者会見

20160407a-1.JPG 4月1日、被爆71周年8・6ヒロシマ大行動実行委員会と広島大学学生自治会が、4月10日から開催予定の伊勢志摩サミット関係閣僚会合・G7広島外相会合に反対する記者会見を行い、4社が参加しました。以下の声明文を8・6実行委員会共同代表で被爆二世の中島健さんが読み上げました。(広島・I)

 G7広島外相会合に反対する声明文
                                  被爆71周年8・6ヒロシマ大行動実行委員会
 私たちは4月10日〜11日に開催されようとしているG7広島外相会合に反対の意思を表明します。4月10日、午後1時、原爆ドーム前に集まり、G7外相会議反対のデモを行います。以下にその理由を3つ述べます。

1)第一に、この広島外相会合は、「ヒロシマ」「平和」「核軍縮」を隠れ蓑にした「戦争会議」にほかならないということです。
 現在、北朝鮮の核実験やミサイル開発への対抗を口実に、朝鮮半島では、史上最大規模の米韓合同軍事演習が行われています。この大軍事演習は、北朝鮮国家の解体、核戦争まで想定しています。沖縄や佐世保・岩国などの在日米軍基地も深く関わり、広島西部ではオスプレイなどの米軍機がさかんに飛行していることが目撃されています。自衛隊も安保関連法‐戦争法が3月29日から施行された中で、米軍との一体化を深めています。米日韓の3か国は先日の首脳会談をへて軍事同盟関係を強化してます。
 朝鮮半島で、「第二次世界大戦規模に匹敵する死傷者」(在韓米軍司令官)が出る戦争・核戦争を準備しているアメリカや日本。そしてアメリカと共に、「反テロ」の名でアフガニスタン・イラク・シリア等で無数の空爆による殺戮と破壊を繰り返し、それを支援してきた英仏独などの大国が、ヒロシマに集まり、平和公園に「献花」し、「平和」や「核軍縮」を語るという、これほどの欺瞞があるでしょうか。これは核と戦争に対して絶対反対でたたかってきたヒロシマを蹂躙するものです。

2)第二に、被爆者をはじめとするヒロシマの怒りの声を踏みにじって戦争法を強行採決し、いままた施行し、さらに改憲と戦争、核武装にまで突き進もうとしている安倍政権が主導する会合だということです。
 安倍首相は、「在任中の改憲」を打ち出し、憲法9条の破棄をめざして、衆参同日選挙に打って出ようとしています。3月13日に安倍首相は、8・6広島で公然と核武装を主張する集会を開催している日本最大の極右団体・「日本会議」の地方議員連盟総会に出席し「改憲は党是」とも述べています。また、3月18日の参院予算委員会では、横畠祐介内閣法制局長官が「憲法上、あらゆる種類の核兵器の使用が禁止されているとは考えていない」と答弁し、4月1日に政府は「憲法9条は一切の核兵器の保有および使用をおよそ禁止しているわけではない」とする答弁書を閣議決定しました。これは、集団的自衛権合憲の閣議決定に続く歴史的大暴挙です。
 また福島の怒りを押しつぶして原発再稼働を強行し、原発を輸出し、放射能の危険と核武装のためのプルトニウムを大量につくり出し続けようとしているのが、安倍政権であることも弾劾されなければなりません。
 改憲と核武装をねらう安倍政権が、広島で外相会合を開催するのは、「平和」の政権イメージをつくり出して、労働者民衆の改憲・戦争に対する危機意識を薄めるためです。権力者の常套手段とはいえ、なんという卑劣さでしょうか。ヒロシマを改憲・戦争・核武装のために利用することなど、断じて許すことはできません。

3)第三に、核と戦争をなくすことができるのは、世界を支配する「1%」の利益の代表者であるG7の「指導者」らではなく、99%の世界の労働者民衆の国際連帯と団結した闘いだけだということです。1%の利益のための戦争、99%の労働者民衆には何の利益もない戦争を行おうとする自国の政府に対して、戦争絶対反対のデモやストライキの行動を起こすこと――これこそが戦争を止め、核をなくす唯一の力です。
 韓国では民主労総を先頭に労働者民衆がパク政権の労組破壊や戦争の攻撃にゼネストで反撃しています。これに連帯して私たちも闘います。同時に、北朝鮮の核実験やISの無差別テロは、世界の労働者民衆の国際連帯と団結を破壊し、G7のような帝国主義的大国の侵略戦争・核戦争を手引きするものでしかなく、私たちの立場とは断じて相いれないものであることを明らかにするものです。
 「G7の大国の指導者がヒロシマに来れば、核兵器の悲惨さを知って核廃絶に動き出す」、こんなことはまったくの幻想です。アメリカをはじめ大国の指導者らは、ヒロシマ・ナガサキで起きたことを十分に知っており(そもそも平和資料館にある資料以上のものをアメリカは持っています)、だからこそ、核を絶対に手放さないのです。
 いま政府、広島県・広島市、そしてマスコミもあげて、世界の指導者の「善意」「良心」への期待、幻想があおりたてる一方、実際に大量の核兵器を持ち続け、子どもや母親、高齢者らを含む何十万人という人々を殺し続けているG7の大国に対する抗議や闘いは、「テロリスト」扱いされようとしています。厳重警備の暴力で、G7外相会合に反対する声を封殺するいかなる弾圧にも反対します。

  以上、核と戦争に絶対反対をつらぬくヒロシマの被爆者、二世・三世を先頭とする労働者民衆を代表して、G7広島外相会合に反対する意思を表明するものです。

2016年4月1日

  被爆71周年8・6ヒロシマ大行動実行委員会
  共同代表/ 大江厚子(セイブ・ザ・イラクチルドレン広島代表)
  大江照己(国鉄西日本動力車労働組合委員長)
  中島健(被曝二世)
  室本けい子(NPO法人よもぎのアトリエ)
  吉原美玲子(被爆者・キリスト者)

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