12・10いわき 常磐線再開許すな 動労水戸家族会も訴え
JR東日本が常磐線の浜吉田(宮城県)―相馬(福島県)の運行を再開した12月10日、動労総連合は常磐線全線開通をもくろむJRへの怒りをたぎらせ、仙台、福島、東京で統一行動に立った。
福島県いわき市では、乗務員3人がストライキに決起した動労水戸を先頭に午後3時からいわき駅前に33人が結集し、熱気ある街頭宣伝を繰り広げた。動労水戸は青年組合員を先頭に総決起し、動労水戸平支部の旗がはためく中、動労水戸、動労西日本、いわき合同ユニオン、茨城県地域連帯労組などがアピールを行った。街頭での発言は初めての動労水戸家族会も続々とマイクを取って訴え、注目を集めた。
11月22日に発生した福島県沖を震源とするマグニチュード7・4の地震は、福島第二原発の使用済み燃料プール冷却停止という事態をもたらし、いわきの人びとに「3・11」を思い起こさせた。このいわきの地で常磐線開通阻止を訴え、ともに怒りの声を上げる行動として街宣は大成功した。
JRは地域の人びとにとって必要な気仙沼線や大船渡線を切り捨ててバス輸送に転換する一方で、常磐線全線開通を何としても強行しようとしている。常磐線開通は労働者と乗客へのすさまじい被曝の強制だ。JRが行った空間線量調査でも毎時30マイクロシーベルト(年間150㍉シーベルト)に達する区間がある。線路だけ除染しても周辺は高線量のままである。JRは鉄道事故や地震が起きた際にどうやって乗客を避難させるのかもまったく考えていない。動労水戸は「安全に乗客を運ぶ」ことを使命とする鉄道労働者の誇りにかけて全線開通絶対阻止で闘っている。また、避難者への補償・賠償を打ち切り、帰還を強制する役割を鉄道が担わされることを拒否して、福島の怒りの先頭で闘っている。
12・10闘争で動労福島・宮城県支部の結成が宣言された。動労総連合を拡大し、来年3月にJRが強行をたくらむ常磐線小高―浪江の再開を絶対に阻止しよう。
〔写真〕動労水戸をはじめ33人が結集し常磐線全線開通反対をいわき市民に熱く訴えた。最後に全員でシュプレヒコールを上げた(12月10日 福島県いわき市)
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