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成田市で3・26三里塚全国集会、市東さんとともに「農地死守」誓う

20170327d-1.JPG 3月26日、成田市赤坂公園で三里塚芝山連合空港反対同盟が主催する全国総決起集会が開催された。「市東さんの農地を守ろう! 第3滑走路阻止! 安倍打倒!」をメインスローガンに掲げたこの集会に、悪天候をついて全国から780人の労働者・農民・学生・市民が結集し、成田ニュータウンを横断する大デモ行進を行った。
 朝から雨が降り続く中、全国労組交流センターと全学連が前段集会を意気高くかちとり、正午から本集会が婦人行動隊・木内敦子さんの司会で始まった。
 最初に伊藤信晴さんが主催者あいさつを行った。冒頭に北原鉱治事務局長の「全国のみなさんに、市東さんへの一層のご支援をよろしく」とのメッセージを紹介した上で、市東さんの農地を守り、第3滑走路を粉砕する闘いへの総決起を熱を込めて訴えた。

20170327d-2.JPG 続いて反対同盟事務局を代表し、東峰の萩原富夫さんが基調報告を行った。1月に市東さん宅離れに決戦本部を立ち上げて以来の経過を振り返り、農地取り上げ強制執行阻止のため請求異議裁判、耕作権裁判、やぐら裁判の重要性を確認した。そして新たにこの日から強制執行阻止の「請求異議裁判署名」運動を大々的に開始することを明らかにした。
 さらに国、千葉県、周辺9市町、成田空港会社(NAA)による空港機能強化案(第3滑走路建設、B滑走路北側1千メートル延伸、深夜早朝の発着制限緩和)を弾劾し、騒音に怒る住民と結合して闘うことを明らかにした。そして戦争政策を進め、共謀罪の成立を狙い、森友学園事件で腐敗をあらわにする安倍政権打倒を呼びかけ、4・24耕作権裁判、5・25請求異議裁判とデモへの結集を訴えた。全参加者が、寒気を打ち破る熱い拍手でこれに応えた。
20170327d-3.JPG 連帯のあいさつの最初に、動労千葉の田中康宏委員長が立った。確定判決の強制執行を阻止している市東さん農地決戦の画期的地平を確認したうえで、3月3~5日の動労千葉のストライキの意義を確認した。安倍政権が戦争・改憲に加えJRの大再編を皮切りに全労働者に対して攻撃をかけてきていることに対し、「今度こそ労働運動が力を取り戻すために立ち上がる決戦の到来だ」と高らかに宣言した。そして労働者と農民が全国無数の職場・地域から具体的な闘いを開始することを呼びかけた。
 関西実行委に続いて、全日建運輸連帯労組関西地区生コン支部の西山直洋さんは、安倍政権が進める共謀罪に警鐘を鳴らし、三里塚闘争の青年労働者への浸透に向けて努力していることを報告した。
 反対同盟顧問弁護団が壇上に並び、一人ひとりが裁判勝利の決意にあふれて発言した。事務局長の葉山岳夫弁護士は、市東さんの農地にかかわる請求異議訴訟、耕作権裁判、やぐら裁判の重大な意義を提起し、労農学市民の実力闘争と一体で勝利する決意を明らかにした。
20170327d-4.JPG 「市東さんの農地取り上げに反対する会」と各地の「農地を守る会」が登壇し発言した。動労水戸の木村郁夫書記長は、守る会・茨城の総会の成功を報告し、体を張って強制執行を阻止する決意を述べた。群馬の会は大塚正之事務局長に続いて群馬合同労組中央タクシー分会長が発言し、「成田空港送迎運転手として職場復帰し、空港内労働者の仲間を獲得する」と決意を述べた。
 全国農民会議が緑色ののぼりを掲げて壇上に並び、代表して岡山支部の内藤大一さんが発言した。農協解体、農業への企業参入、減反政策廃止の攻撃を批判し、安倍政権打倒を訴えた。さらに日本原演習場での自衛隊演習の激化に怒りをたたきつけ、全国農民の先頭で闘う決意を明らかにした。
 福島からの訴えとして、福島市の椎名千恵子さんと動労福島の橋本光一委員長が発言した。椎名さんは、三里塚を訪れて自らの生き方が変わったことを語り、命を奪う放射線被害と原発再稼働との闘いで労働組合の決起が決定的であることを強調した。橋本さんは動労福島の3・3ストの意義を確認し、三里塚と連帯して安倍打倒へ闘うことを誓った。
 農地を守る沖縄の会の発言に続き、婦人行動隊の宮本麻子さんがカンパアピールを行った。参加者全員で反対同盟の歌などを合唱して会場の雰囲気を高め、司会を宮本さんに交代して集会は後半に入った。
 住民・市民団体アピールとして、全国水平同盟の久原正子委員長、婦人民主クラブ全国協議会の三浦正子代表、星野再審全国会議の星野暁子さん、都政を革新する会の北島邦彦事務局長などが発言した。北島さんは、森友学園問題で腐敗をさらけ出す安倍政権を批判し、「小池都知事も極右反動として安倍、籠池と同類」と弾劾し、7・2投票の都議会議員選挙勝利の決意を表明した。
 動労水戸の石井真一委員長は、3・4ストを闘った地平の上に、常磐線の4・1小高―浪江間営業運転再開による被曝強制に対し断固闘う決意を述べた。
 全学連の斎藤郁真委員長は、1994年の朝鮮半島での核戦争危機において、三里塚闘争の存在が実際の戦争を止めたことを確認し、現在の戦争危機に対し京大に続いて日本中の大学から反戦ストに立ち、学生自治会をよみがえらせ、農地強奪を阻止する決意を述べた。斎藤委員長の若々しい発言にひときわ大きな拍手と歓声が飛んだ。
 ここで法事から駆けつけた市東孝雄さんが発言に立ち、たちまち取材のカメラが演壇に集中した。市東さんは執行停止のための保証金カンパにお礼を述べた上で、闘いの決意を述べた。「請求異議の訴えを起こしたら、それが認められて実際の裁判も千葉地裁で始まりました。この裁判と耕作権裁判を全力で闘い、沖縄・福島・三里塚を一体の闘いとして、これからも天神峰で畑を耕し続けます。ぜひ天神峰を訪れてください」。市東さんの不動の決意が全参加者を感動させた。
 最後に太郎良陽一さんが強制執行実力阻止を呼びかける決戦本部アピールを読み上げ、団結ガンバローを三唱してデモに出発した。
 市東さんをはじめ反対同盟が「耕す者に権利あり」と大書された横断幕を持って最先頭に立ち、成田ニュータウンを東西に貫く大通りを堂々と行進した。宣伝カーからは婦人行動隊・宮本さんの訴えが空港労働者が多く住む街のすみずみに響き渡った。
 時折激しさを増す雨をものともせず、「農地死守」の決意を込め、濡れた旗・のぼりを一層高く掲げながら、全参加者がJR成田駅に程近い公園までの2キロ強のデモを貫徹した。(TN)

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