鈴コン分会が勝利報告集会 9年の激闘で解雇撤回
「9年間闘争貫徹! 非正規が闘って勝った!」――6月10日、鈴コン分会勝利報告集会(鈴木コンクリート工業分会闘争支援・連帯共闘会議主催)が共闘会議第7回総会として東京・赤羽会館で開かれ、86人が結集した。東京西部ユニオン鈴木コンクリート工業分会と共闘会議は、勝利の地平を全国に拡大し、非正規職撤廃闘争の先頭に立つ決意を打ち固めた。
鈴コン分会は今年3月12日、中労委で故田口守組合員の解雇を撤回させる勝利決着をかちとった。組合結成の原点には故田口組合員の「60歳定年・賃下げ再雇用」問題があった。資本は組合への憎悪をむき出しにして、故田口組合員を雇い止め解雇したが、鈴コン分会の9年にわたる激闘で、完全勝利を収めたのだ。
これは、6月1日に安倍の働き方法案を先取りして最高裁で出された、長沢運輸の定年後嘱託職員に対する反動判決(定年後の再雇用の不当な賃金格差を認めた)を打ち破る勝利だ。鈴コン闘争は、職場で団結して闘えば働き方法案は粉砕できることを示している。
開会あいさつでは、共闘会議呼びかけ人の花輪不二男代表が「鈴コン闘争の隊列を拡大し、世の中を突き動かそう」と第2ステージにのぞむ決意を表明した。
基調提起を吉本伸幸分会書記長が行った。吉本書記長は「非正規でも闘えば勝てることを実証した」と力強く切り出し、亡くなった田口組合員の解雇撤回にこだわり続けたことを強調。そして職場の多数派形成へ向け第2次職場闘争に突入したことを報告し、「鈴コン分会の非正規職撤廃闘争は安倍の『働き方改革』との最前線の攻防だ。全国の非正規職労働者の総決起をつくり出す」と新たな闘争宣言を発した。それは国会前で安倍に抗議する過労死遺族の怒りと同じである。
呼びかけ人からはス労自主の山川博康副委員長、動労千葉OB会の永田雅章会長、動労水戸の池田学執行委員が発言。永田会長は「改憲・戦争を阻止する2020年に向かう決戦は、鈴コン分会みたいな組合を全国にどれだけつくれるかの勝負だ」と訴えた。
発言には弁護団をはじめ動労千葉、動労水戸、動労東京、合同・一般労組全国協の闘う仲間、全学連が立ち、勝利の地平の大きさをかみしめ、鈴コン分会に続いて闘う決意が述べられた。全国協の小泉義秀事務局長は「鈴コン闘争は国鉄闘争、関西生コン支部と固く連帯する闘いだ。そして働き方法案粉砕闘争であり、非正規職をこの世からなくす闘いだ」と訴えた。
分会からの発言では、鈴木善弘分会長が9年間の激闘を振り返り、「職場生産点から闘っているのが鈴コン分会の本道です」と断言した。さらに韓国・旭非正規職支会支援共闘と星野奪還の先頭に立つことを明らかにした。
集会では闘争勝利を記念して、鈴コン分会から動労千葉と動労水戸に「解雇撤回・非正規職撤廃」の赤いのぼり旗が贈呈された。
〔写真〕上:勝利記念に、鈴コン分会がのぼり旗を動労千葉と動労水戸に贈呈した。左から吉本書記長、 鈴木分会長、動労水戸の国分勝之副委員長、動労千葉の佐藤正和執行委員
下:集会の最後に団結ガンバロー(6月10日 東京・北区)
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