国鉄決戦に勝利し改憲阻止へ 1047名解雇撤回・ダイヤ改定阻止を 関西生コン支部弾圧に反撃誓う
2月10日、千葉県・市川市文化会館で「国鉄分割・民営化による不当解雇から32年 2・10国鉄集会」(主催・国鉄闘争全国運動)が開かれ、620人が結集した。全日本建設運輸連帯労働組合関西地区生コン支部に対する2月5日の大弾圧への怒りと反撃の決意に燃え、改憲と「働き方改革」に対し国鉄闘争を軸に一大反撃に出る出発点を築いた。国鉄分割・民営化に次ぐ大攻撃に乗り出したJRの3月ダイヤ改定と闘い、動労総連合の組織拡大をかちとると参加者は誓い合った。
組織拡大に全力
集会は国鉄闘争全国運動呼びかけ人の伊藤晃さんの開会あいさつで始まった。伊藤さんは関西生コン支部への弾圧や動労総連合の不当労働行為申し立てに対する千葉県労働委員会の審査打ち切りについて「団結権への正面攻撃だ」と弾劾し、「私たちの全国での闘いが全社会に広がる改憲攻撃との闘いだ」と位置づけた。そして、非正規職労働者の怒りの先頭で天皇即位と対決し、5・1メーデーに立とうと訴えた。
連帯のあいさつでは、「内房線と地域を守る会」が、JRの直通列車・特急の削減に対する住民の声をまとめていくと述べた。「平和教育」つぶしと闘う教育労働者は、教育委員会による平和教育プリントの検閲を許さず、改憲を止めると語った。
田中康宏動労千葉委員長が報告に立ち、まず2010年の国鉄解雇撤回闘争の政治決着に抗して始まった国鉄闘争全国運動の闘いの地平を確認した。それは、国鉄分割・民営化の際の不採用基準が不当労働行為であったことを最高裁で確定させたこと、この基準を作ったのはJR側だという真実を突き止めたということだ。この真実に基づき昨年5月、動労総連合は新たに労働委員会闘争を起こしたが、千葉県労委は最初から審査を拒否、審査委員への忌避申し立ても却下した。これに対して動労総連合は、忌避却下決定取り消しを求める新たな行政訴訟を起こした。田中委員長はこの攻防について「改憲が具体的に政治日程に上る中で、現在の最大の焦点だ」と強調した。
さらに「連合結成30年の今年を労働運動をよみがえらせる新たな出発点にしよう」と訴えた。鉄道業務を労働者ごと別会社化し総非正規職化するJRの第3の分割・民営化と対決し、「組織拡大にすべてをかける」と決意をみなぎらせた。最後に、全公務員を非正規職に突き落とす攻撃に立ち向かい、全国の職場・地域から「非正規職だけの社会を作らせない!」というキャンペーンを始める方針を打ち出した。参加者は報告に熱い拍手で応えた。
被解雇者の決意
東京西部ユニオン鈴木コンクリート工業分会の吉本伸幸書記長が関西生コン支部への弾圧を弾劾し、これを絶対に許さない集会を開催しようと呼びかけた。
動労総連合弁護団が登壇した。全国運動呼びかけ人の葉山岳夫弁護士は47人の大弁護団で千葉県労委の審査打ち切りを弾劾する行政訴訟が始まったと報告し、「改憲の安倍を打倒することが国鉄闘争勝利の道」と力強く訴えた。
満場の拍手を受け、被解雇者が解雇撤回・JR復帰への闘争の決意を述べた。動労千葉争議団の中村仁さんは「われわれが旗を立て、多くの労働者を結集させて改憲を止める。必ずJRに戻る」と力を込めた。動労総連合1047協議会の小玉忠憲さんは「7628人の国鉄労働者と家族は2月16日を忘れない」と述べ、改憲を阻止し中曽根、安倍に決着をつけると語った。「1047協議会と共に闘う会」の国労OBがあいさつに立った。
職場の総決起へ
JRの現場から、乗務員勤務制度解体阻止・3月ダイヤ改定阻止に向かう闘いが報告された。動労千葉千葉運転区支部の関和幸本部執行委員が、42年にわたり乗務してきた運転士への「見極め」に対し、ストを構えて闘うと報告し、津田沼支部の相馬正利支部長はダイ改で運転士へのすさまじい労働強化が狙われていることを弾劾した。動労水戸の石井真一委員長は、水戸支社での昨年の車掌31人合理化に続く、運転士・検修の22人大合理化・労働強化と闘い、職場の総決起をつくり出すと語った。動労総連合・新潟の星野文男委員長は非正規職組合員の解雇をめぐる新潟県労委の申し立て棄却を弾劾した。
決意表明では、三浦半島教職員労働組合の教育労働者が神奈川で改憲・戦争阻止!大行進を発展させると発言し、東京・特区連傘下の自治体労働者は、賃金による分断を許さず、人勧体制打破を掲げて賃金闘争を闘うと述べた。全学連の高原恭平委員長は、闘う労働組合とともに全国に学生自治会の拠点をつくると表明した。
最後に全国運動呼びかけ人の花輪不二男さんが「集会で決意したことを明日から実践しよう」とまとめ、団結ガンバローで締めくくった。
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