東海第二の再稼働阻止を 茨城・水戸 700人が集い固く誓う
11月16日、茨城県水戸市の駿優(すんゆう)教育会館で「STOP!!東海第二原発の再稼働 いばらき大集会」が開催された。参加者が700人と満席に近い会場には、直前に明らかとなった山田修東海村長の東海第二の再稼働を容認する発言への怒り、安倍政権の福島切り捨て・原発再稼働政策への怒りが満ちた。集会の後、市内をデモ行進し沿道の市民に、「再稼働阻止、常磐線全線開通反対」を訴えた。動労水戸をはじめ県内の労働組合、東京からはNAZEN、さらに三里塚反対同盟も参加し、ともに闘いを担った。
司会の阿部功志東海村議が「人生をかけて再稼働を止める」と宣言し、集会が開始された。冒頭、福島県浪江町から漁民の高野武さん、大熊町からの避難者の大賀あや子さんが発言し、原発事故で突如として故郷を失った悲しみと苦しみ、収束していない原発事故、そしてそうした不都合な現実を覆い隠して原発の再稼働を進めようとする国と電力会社の姿勢を弾劾した。
続いて県内から医師、生協、農協、福祉施設関係者などあらゆる立場の人が発言した。茨城県の農業はJCOの臨界事故や福島原発事故で二度も原子力に生活を振り回されたこと、そして周辺住民が東海第二原発の多大なリスクを被らなければならない理不尽な構図に怒りの声が相次いだ。
東海第二原発は稼働開始から40年以上が経過し、設備の老朽化と東日本大震災で損傷した箇所もいまだに残されている。ひとたび深刻な事故が起きれば半径30㌔メートルから94万人が一斉に避難することになるが、避難計画に実効性を持たせる事など出来ない。
事務局を代表して閉会あいおさつをした元東海村議の相沢一正さんは「山田村長発言はアドバルーンでしかない」と断じ、避難計画の問題、地元の同意の取り付けなど、何もうまく行っていない、と発言。再稼働との闘いはこれからであることを明確にした。集会決議文では「原発事故は自然災害とは違って理性ある人間の知恵と行動で避けることが出来る」と、再稼働を止め、廃炉にするまで闘い続けようと全体で強く確認した。
(茨城・青年N)
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