三里塚反対同盟が第79回一斉行動―騒音と立ち退き強制への住民の怒りと合流
1月19日、三里塚芝山連合空港反対同盟と支援連は、2020年最初となる通算第79回の空港周辺情宣一斉行動を行った。
昨年末に国交省が開いた成田空港公聴会に対する弾劾闘争で切り開いた地平を打ち固め、新年団結旗開きの熱気を引き継ぎ、騒音下住民の怒りと結合する重要な闘いとなった。
午前8時半、成田市天神峰の市東孝雄さん宅離れに集合して打ち合わせを行った。
最初に市東さんが「第3滑走路計画認可が迫っている。地域住民からの反対の声を集め、国の思惑をつぶそう。一日一日が闘いだ」と檄を飛ばし、自身も新やぐら裁判の証人に決起することを表明した。
続いて伊藤信晴さんが「公聴会では、反対住民の声が会場内を圧倒した。住民の怒りを一層組織するためにもう一つ踏み込んでいこう」と提起した。
太郎良陽一さんは公聴会をめぐる動きについて、「議事録を地元の役場で見られないのはおかしい、市町村の姿勢は問題だ」「公聴会開催の連絡もなかった」など、住民から怒りの声が上がっていることを報告した。
今回用意された「反対同盟ニュース」第74号は、公聴会闘争の報道がメインとなっている。公述人の大半が空港関連企業や利権団体として空港機能強化に賛成意見を述べたのに対し、伊藤さんら6人が住民として、「これ以上の騒音拡大は我慢の限界。機能強化はやめよ」と述べ、聴衆から大きな拍手が起きたことなどを紹介し、「機能強化との闘いの本番はこれからだ」と訴えている。
また「地元住民の声」として、公聴会に参加した茨城県と成田市の騒音下住民の新たな声を掲載している。1・16新年デモに「反対同盟に学びたい」と飛び入り参加した茨城の住民は、「夜間飛行は絶対に認められない。機能強化反対のためにやれることはなんでもやっていく」ときっぱりと述べている。
同盟ニュースを携えて、各自が担当地域へと一斉に飛び出した。
騒音地区では反対同盟の支持者から、「『我慢の限界』というのは、住んでいる人にとっては日々の実感。夜間飛行の制限がなくなって騒音がさらに深夜・早朝に及べば、芝山町は生き残れない」「反対の人が頑張ってくれてありがたい」と訴えられた。
第3滑走路計画の用地内では、借家に住む住人から「大家が立ち退きを迫ってきたらどうするのか」と相談を受けた。「借家権があるので取り上げられない」と答えると安心した様子で、「ここで生まれて育ったわけではないが、自然の多い環境が気に入っている。ここに住み続けたい。これからも相談に乗ってくれ」と話がはずんだ。
夕刻に再び市東さん宅離れに集合して一日の闘いを集約した。市東さんの農地を守りながら、空港機能強化、第3滑走路建設阻止、3・29全国集会大結集へますます奮闘することを誓い合った。(A)
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