9・1関東大震災朝鮮人犠牲者追悼
1923年9・1関東大震災から97年、軍隊・警察・自警団ら日本人によって虐殺された朝鮮人犠牲者を追悼する式典(日朝協会東京都連合会などでつくる実行委員会主催)が、東京都墨田区の都立横網町公園に立つ朝鮮人犠牲者追悼碑の前で開かれた。追悼式典はコロナ対策で一般の参加を取りやめ、インターネットで生中継された。
◆「真実の歴史のために闘う」
午前11時から開かれた追悼式典では、宮川泰彦実行委員長が「大震災の際、流言飛語を信じた自警団や軍隊、警察により朝鮮人や中国人が虐殺された。この消しようのない事実を忘れさせようという動きがあるが、同じ過ちを繰り返させないためにも過去の事実から目を背けてはいけない」とあいさつした。
「真実の歴史のために闘う人々との連帯し、憎しみに土台を置いた犯罪が繰り返されないよう皆さんと共に決意する」―ーアメリカから映画監督オリバー・ストーン氏とピーター・カズニック教授の共同メッセージが読み上げられた。
◆追悼文拒否する小池都知事
小池百合子都知事は、就任の翌17年、石原慎太郎を含む歴代の都知事が送ってきた朝鮮人犠牲者追悼式典への追悼文送付をやめた。今年は追悼文拒否に加え、公園占有許可申請に対し拡声器の音量などの条件順守を求め、違反した場合は「次年度以降、公園地の占有が許可されない場合があることに異存はありません」との「誓約書」の提出を求めるに至った。「誓約要請撤回」を求めるネット署名は3万人を超え、知識人127人・1団体が共同声明を発し、東京弁護士会なども抗議。怒りの声に包囲された東京都は7月29日、「誓約書」提出を撤回。こうした激しい攻防の結果、かちとられた追悼式典だ。
しかし、今年も小池は追悼文の送付を拒否、小池の意をくむ右翼ヘイト集団「そよ風」が公園内で「六千人虐殺も嘘(うそ) 徴用工強制連行も嘘」などと記した看板を立てて追悼式典破壊をねらった。改憲・戦争の安倍・小池と一体のヘイト攻撃を許すわけにはいかない。この日、追悼文送付を拒否した小池都知事への抗議の声として、ツイッターでは「#私は追悼します」の投稿がトレンド入りし、夕方までに約2万7千件にも達した。
◆両国駅前で街頭宣伝
同日朝、東京労働組合交流センターがJR両国駅と都営大江戸線両国駅前で街頭宣伝を行い、「小池知事は事実を抹殺するな」「安倍辞任! 差別と戦争を根絶しよう」と訴えた。
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