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原発いらない金曜行動 甲状腺がん裁判に熱い支持

 

政府と東電が狙う福島第一原発の放射能汚染水放出に怒りが沸騰した(2月18日 首相官邸前)

9回目の「原発いらない金曜行動」が2月18日の夕方に首相官邸前で行われ、130人が参加した。
最初にスピーチを行ったたんぽぽ舎の山崎久隆さんは、福島の甲状腺がんの現実を無視する環境相などの発言を取り上げ、「甲状腺がん発症が福島原発事故の影響でなくて何なんだ!」と弾劾。放射能汚染水の海洋放出についても「故意に太平洋を汚染する行為です。絶対に認めてはなりません!」と声高に訴えた。
呼びかけ人で作家の落合恵子さんは「甲状腺がんで苦しむ子ども・青年たちを生み出したのは誰なのか。責任を追及しなければならない」と切り出し、「汚染水を『処理水』と言い換えて海洋放出しようとする人たちは全部うそつきだ」と弾劾した。さらに、与党の側にすり寄る野党に言及し「『反対』することは野党の任務だ。それを捨てるなら、私たちがあいつらを捨ててやろう。私たちが変わっていくことが必要だ。私たちには闘う喜びがある。前を向いて歩いていこう」と呼びかけた。寒さを吹き飛ばす落合さんの熱い訴えに、参加者から「がんばろう!」の声が飛んだ。
続いて「311子ども甲状腺がん裁判」弁護団長の井戸謙一弁護士の長文のメッセージが紹介された。「甲状腺がんの原因は福島原発事故による被曝以外にない。しかし政府は原発事故による住民の健康被害はないと決めつけている。そのため患者の青年たちは被曝が原因ではないかと疑問さえ口にできずに苦しんできました。口にすると風評加害者としてバッシングされるのです。しかし6人の若者はこのまま泣き寝入りできないと提訴する決断をしました。全員が甲状腺の摘出手術を受け、全部摘出した4人は生涯ホルモン剤を飲み続けなければなりません。4回も手術を受けた若者、肺に転移した若者もいます。誰もが進学や就職に支障をきたし、再発におびえています。彼らは医療保険にも入れないのです。正当な補償を求めるのは当然です。それだけが提訴の理由ではありません。自分たちが矢面に立つことで、苦しんでいる300人の仲間に勇気を持ってほしい。そして原爆被爆者と同じように支援の枠組みをつくってほしい。彼らはそう考えています。簡単な裁判ではありません。長い闘いになるでしょう。物心両面の支援でこの若者たちを支えてください」。胸を突くメッセージに、代読した女性は何度も涙声になりながら読み上げた。
在日コリアンの男性が「原発事故が起これば日本人だけでなく、在日外国人も等しく放射能の被害にあう。しかも在日外国人は言葉の問題で情報が入って来にくいなどでリスクが大きい存在です」と述べた。国政・地方自治で意思を表明できるようにして「在日外国人を脱原発の当事者にしろ!」と叫び、参加者の共感を呼んだ。
恒例の突撃インタビューでは「金曜行動を行ってくれてありがとう」「今日はカンパをするために来ました」「岸田、出てこい! 原発はきれいなエネルギーじゃない」などの声が発せられ、「告知」のコーナーでは3月5日の東海第二原発の再稼働に反対する3回目の一斉行動や3月11日の行動が呼びかけられた。
最後に呼びかけ人でたんぽぽ舎の柳田真さんが「今回はとても豊富なスピーチが聞かれた」と、発言や突撃インタビューなど全体を振り返り、まとめを行って充実した行動を終了した。
次回は3月18日。午後6時30分官邸前に集まろう。

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