安倍に被爆者の怒り 8・9長崎 改憲阻止・核廃絶へ団結
●爆心地で安倍弾劾
「憲法改悪を許さないぞ!」「安倍は長崎から出ていけ!」。8月9日朝、被爆72周年を迎える長崎で、戦争に突き進む安倍への弾劾のシュプレヒコールが響きわたった。爆心地公園へと向かうNAZENナガサキのデモ隊の前を、安倍を乗せた黒塗りの車が通過。戦争と核への被爆者の怒り、労働者民衆の怒りが爆発しているこの時、憲法を改悪し、新たな朝鮮戦争に参戦し、日本の核武装化と核戦争を狙う安倍をどうして許せるか! デモ隊の徹底弾劾の声は、この日、全国から集まった労働者民衆の怒りと祈りの声と完全に一体となり、安倍にたたきつけられた。デモ隊が「安倍は帰れ!」のコールを連呼する中、安倍の車は逃げるように走り去った。
爆心地公園に到着したデモ隊は、集まった労働者民衆とともに黙とうし、核廃絶と安倍打倒の決意を新たにし、午後の集会に向けたビラまきを行った。
●被爆者の思い共有
午後1時30分から、長崎県勤労福祉会館で「改憲と戦争を止めよう! すべての核と原発をなくそう! 労働者民衆は団結しよう! 被爆72周年 8・9長崎集会」がNAZENナガサキの主催で開催され、70人が集まった。
被爆者の城臺美彌子(じょうだい・みやこ)さんが主催者あいさつとして「被爆72周年のメッセージ」を発した。城臺さんは、核兵器禁止条約が被爆者の粘り強い闘いの中で実現したにもかかわらず、日本政府が賛成していないことに触れ、「被爆者は被爆当時の思いをいっぱいもちながら今も生きている」「共謀罪を制定し、改憲をもくろんでいる安倍政権を許すことはできない」と弾劾した。
8・6ヒロシマ大行動の報告を全国被爆者青年同盟の壱貫田康博委員長が行い、特に韓国のソンジュ・サード配備撤回闘争委員会から闘う仲間が参加したことを踏まえ、国際連帯闘争の深まりを強調した。
「戦争と憲法改悪に絶対反対します」と題して、「許すな改憲!大行動」呼びかけ人の鈴木達夫弁護士が講演した。鈴木さんは、改憲は安倍の危機の現れであり、安倍打倒のチャンスが到来していると提起。戦後革命情勢の中で、支配階級の妥協の産物として第9条を含む憲法を制定したこと、したがって憲法は「政治の子」であり、改憲阻止闘争の中で問われているのは「戦争か、それとも労働者が権力をとるか」であると特に強調し、最後に国際連帯の重要性を訴えた。
動労水戸の石井真一委員長が「原発事故汚染地帯への帰還と被曝を強制する常磐線全線開通との闘い」と題して講演した。国鉄分割・民営化と動労水戸結成から今日にいたる経過を紹介し、とりわけ3・11福島第一原発事故で「被災地の労働組合」となって以降、「地域の仲間たち、すべての労働者とともに生きていく闘い」に入ったこと、常磐線を放射能汚染地域へ延伸していく攻撃にストライキで闘い、その中で原発労働者も獲得していったことを感動的に報告した。そして動労総連合の組織化を真っ向から訴えた。
続いて今年の長崎での保養を記録したビデオ上映と報告が行われ、NAZEN福岡が玄海原発再稼働阻止を訴えた。さらに、動労千葉の中村仁さん、動労総連合・九州の羽廣憲委員長、動労西日本の山田和広書記長、動労東京の吉野元久委員長、レイバーユニオン福岡、関西労組交流センター、全学連が発言し、それぞれの決意を表明した。
集会の最後に「改憲と戦争に反対し、核と原発の廃絶を求める集会宣言」を採択し、集会のまとめとしてNAZENナガサキの橋里耕悟事務局長が改憲阻止・安倍打倒の決戦と11月労働者集会への決起を訴えた。
この前日の8日にも、長崎市内で街頭宣伝とデモが行われ、熱い共感が次々と寄せられた。2日間の長崎闘争は、改憲と戦争を阻止し、安倍打倒を真っ向から訴えて大成功した。
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