米 イスラエルへの軍用船を阻止する闘い
11月3日、国際港湾倉庫労組第10支部(ILWUローカル10)の職場である米オークランド港で、イスラエルに武器を送る軍用船の出港阻止闘争が行われた。
早朝6時、数十人が柵を越えて第20埠頭に結集し、抗議闘争を開始。船に縄ばしごをかけて入り、ドアを閉められないようにして離岸を阻止した。日中には、参加者は数百人規模に達した。オークランド市警は戦闘的な闘いを前に手出しができず、結局、沿岸警備隊(連邦軍の一部)が出動して3人を拘束した。この実力闘争で、ワシントン州タコマ港で武器弾薬を積み込んでイスラエルに運ぶ予定軍用船の出港を9時間以上遅らせることができた。
6日にはタコマで実力闘争が行われ、雨の中で早朝から約千人が港に結集。自転車や車も使ったピケで交通を遮断し、12時間も出港を遅らせた。先住民の人々もカヌーを出して海上阻止行動を展開。闘いに心を揺さぶられた船員から、イスラエルのジェノサイドに加担しないために下船したいとの連絡も入ったという。
11月3日のオークランドの闘いは、アラブ・リソース組織化センター(AROC)というパレスチナ人青年を多く含むアラブ人主体の団体の呼びかけで行われ、ユダヤ人平和団体などが加わった。ローカル10とAROCは長い共闘関係がある。クラレンス・トーマス元ローカル10書記長は、同支部がパレスチナ連帯で決起してきた歴史にふれ「港湾労働者が国際貨物を動かさなければトラックにも鉄道にも大きなインパクトを与える。われわれの役割は大きい」と語った。
この実力闘争を担ったローカル10の執行委員が11・19集会に参加する。
全米で反戦の嵐
翌4日には全米―全世界で歴史的な規模の闘いが爆発した。サンフランシスコでは3日の闘いを引き継ぎ、5万人のデモが街を席巻。首都ワシントンでは30万人が大通りを埋めた。
大学での闘いも拡大している。コロンビア大学では11月1日、ヒラリー・クリントン元米国国務長官らによる授業の聴講生約30人が授業をボイコットしてデモに出た。保守派の団体が、イスラエルを非難する声明を発した学生団体のメンバーに「反ユダヤ主義者」のレッテルを貼り、氏名・顔写真をさらす宣伝トラックをキャンパス内に入れたことへの抗議だ。
全米を揺るがす反戦闘争に震え上がった米支配階級は、学生の決起の圧殺に全力を挙げている。共和党の政治家らは「ユダヤ系学生の安全」や「言論の自由」を語り、キャンパスでの闘いの弾圧やパレスチナ連帯を掲げる団体の解散まで要求。学生たちの怒りは、政財界の圧力に屈する大学当局にも向けられている。
イギリスでは11月6、7日、イスラエル最大の軍事企業エルビット・システムズの工場などを封鎖する実力闘争が行われた。
日本においても青年・学生が先頭に立ち、米帝=イスラエルの人民虐殺の共犯者=岸田打倒へ闘いを広げよう。11・19国際反戦大集会に総決起しよう。
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