旭支会最後の勝利へ 解雇9年 非正規職撤廃へ連帯の輪
6月29日、韓国・クミ(亀尾)市にあるAGCファインテクノ韓国工場正門前で解雇撤回・正規職雇用を求めて籠城(ろうじょう)している旭非正規職支会(民主労総金属労組)が、解雇9周年の決意大会を開催した。招請を受けた旭支会支援共闘会議は、動労千葉の佐藤正和副委員長を先頭に3人で参加した。
前日の28日、韓国大法院(最高裁)から地位確認訴訟と違法派遣訴訟の判決公判を7月11日に開くと支会に通知があり、いよいよ決着をかけた緊張感の中での決意大会となった。
集会には300人を超える労働者と仲間が全国から結集した。とりわけ、非正規職を撤廃しろと不屈に闘う非正規労働者が先頭に立った集会は、歌あり、踊りあり、発言も現場で闘う熱い思いがあふれていた。
旭支会組合員は、この日のために用意した純白の3288(解雇3288日)Tシャツを着て登壇し、全員で律動(ユルトン)を披露して拍手喝采を浴び、オスイル副支会長が「3288日を共に闘い、すでに勝利している」と宣言した(要旨別掲)。
連帯発言の冒頭に、支援共闘会議を代表して佐藤副委員長が発言に立ち、「旭の闘いは私たちの闘いそのものだ。22名の同志が正々堂々と現場に戻る日まで共に力強く闘う」と決意を語った。(要旨別掲)
さらに高空籠城175日目を闘うオプティカルハイテック支会のパクチョンへ副支会長から、電話で発言を受けた。親会社・日東電工の株主総会に合わせて組合員が総力で大阪に飛び、社長宅に面会を求めて闘って戻ったばかりである。AGCと同じクミ工業団地で同じ日本企業による組合つぶしの不当解雇と命がけで闘っている。
集会後は、クミ工団にある企業KMテックまでのデモだ。KMテックは、青年労働者が白血病になると解雇した。「発病は業務が原因だ」と家族ぐるみで旭支会と共に闘っている。
旭支会の決意大会は現場と結びついた連帯の力で勝ち取られている。大きな産別本部に頼ることなく、あくまで現場の力で勝利する、連帯の力で闘争を拡大し、勝利を引き寄せる、そのためには文字通りの実力闘争で自ら闘いを切り開く。そこに希望を見て全国の労働者が連帯している。
AGCは旭支会が大法院で勝利して職場復帰することに恐怖している。裁判で勝っても闘いは続く。中国侵略戦争を進める米日帝国主義は、朝鮮半島をも戦場にしようとしている。問われているのは、日本の労働者階級の反戦決起だ。7・11AGC本社抗議行動に全力で結集しよう。
(旭非正規職支会支援共闘会議事務局長・清水彰二)
3288日勝利を宣言 オスイル首席副支会長
旭解雇者としての3288日は、自分の人生を変えた時間です。わが同志たち全員、団結と連帯を通して変わりました。
検察庁を2度も占拠し、警察に連行されました。「非正規職撤廃、整理解雇撤廃、労働3権を勝ち取る」という要求を掲げて、同志たちと共に27日間高空断食籠城をしました。
本当に民主労組が何であるかを学びました。私たちの問題を超えて共に闘うことがどれほど当然で、正しいことか、闘いながら知ることになりました。
旭22名の10年目、一人も離脱せず闘っているのですでに勝利しています。3288日、平凡な私の人生は、同志たちがいたからすばらしい時間でした。
今や最後の勝利だけが残りました。同志たちと共に完全に勝利します。トゥジェン!
ともに解雇撤回まで闘う 動労千葉副委員長 佐藤正和さん
2015年7月、動労千葉は民主労総ソウル本部を介して日本の旭硝子(AGC)本社への遠征闘争を受け入れました。支援共闘会議を結成し、毎月本社前での宣伝戦を闘っています。
AGCは、日本の戦犯企業・三菱の中軸として今でも植民地時代となんら変わらない悪業をしている。韓国で悪いことをしている日本の企業は、日本の労働者にも悪いことをしているのです。だからこそ、旭支会の闘いは日本の労働者の闘いそのものです。
今ほど労働者の国際連帯が力を発揮する時はありません。非正規職撤廃は全世界の労働者の共通の課題です。旭支会の「世の中を変える闘争」は、日本の労働者を限りなく激励し、闘いの道を示しています。
日本とアメリカが対中国戦争にのめり込む中で、東アジアの戦争を阻止するためにも日韓労働者階級の具体的な国際連帯が求められています。
今日を新たな出発点に搾取のない、差別のない、戦争のない社会を共につくるために、旭支会の22名の同志が正々堂々と現場に戻る日まで日本でも力強く闘います。トゥジェン!
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