戦争阻む階級的労働運動を 国鉄全国集会
11月集会へ総決起誓う
国鉄闘争全国運動は7月14日、東京都墨田区の曳舟文化センターで全国集会を開き、620人が結集した。改憲と戦争国家化を目的に強行された国鉄分割・民営化と対決してきた国鉄闘争は、中国侵略戦争を阻止し、戦争動員を拒否する階級的労働運動をよみがえらせる緊迫した課題に直面している。集会は11・3労働者集会に至る今夏―今秋の歴史的な決戦の扉を開いた。(主な発言の要旨、集会決議は2、3面)
集会の司会を動労総連合水戸の照沼靖功委員長と動労千葉の渡辺剛史書記長が務めた。
「闘えば勝てる」
国鉄闘争全国運動呼びかけ人の金元重さんが開会あいさつで、「闘えば勝てることを証明した」と同運動を総括し、切迫する戦争との対決を訴えた。
連帯あいさつで改憲・戦争阻止!大行進呼びかけ人の高山俊吉弁護士は、反戦とは自国政府の侵略戦争に反対することであり、労働者階級が主人公となる社会の建設と一体だと力説した。三里塚芝山連合空港反対同盟の市東孝雄さんは、成田空港機能強化への怒りを示し、労働者・市民・学生と連帯し勝利まで闘うと宣言した。
基調報告を動労千葉の関道利委員長が行い、戦時国家改造と闘う階級的労働運動を復権させ、国際連帯で戦争を止めるため、11・3労働者集会への6千人結集を訴えた。全国金属機械労組港合同昌一金属支部の木下浩平委員長と全日建運輸連帯労組関西地区生コン支部の武谷新吾副委員長は、各労組への攻撃を必ず粉砕すると決意を示した。
国鉄1047名解雇と闘う動労千葉の中村仁副委員長が戦争阻止の先頭に立つと表明し、動労千葉弁護団の野村修一弁護士は7月31日に再開される解雇撤回裁判への結集を訴えた。
久留里線と地域を守る会の都築明事務局長は、廃線に向けて設置された交通検討会議が年内に結論を出すとしたことに危機感を表し、廃線を止めると発言した。動労総連合・新潟の杉野彰委員長は、米坂線の復旧を拒むJRに対し、鉄道存続を求める運動が地域に広がっていると報告した。
動労千葉の北村武執行委員は、千葉鉄道サービス(CTS)などの子会社の労働者に賃下げを強いて業績回復を図るJR東日本を弾劾し、現場に満ちる怒りを動労千葉の組織拡大に転じる決意を語った。新たに結成された動労東京環境アクセス支部の宮本恵実支部長は、自ら決起した組合員とともに、労働者には戦争を止める力があることを示したいと発言した。
韓国から駆け付けた鉄道労組ソウル地方本部のカンジョンナム本部長は、動労千葉の闘いを教訓に鉄道民営化を阻止すると述べ、軍事協力を強化する韓日両政府との闘いを訴えた。
改憲・戦争阻止!大行進沖縄を代表して赤嶺知晃全学連委員長が発言し、米兵による少女への暴行と日米政府による事件の隠蔽(いんぺい)に怒りをたぎらせた。8・6ヒロシマ大行動実行委員会の宮原亮事務局長は、集会禁止攻撃に屈して原爆ドーム前を明け渡したら戦争は止められないと声を強めた。
戦争動員と対決
自治体労働者の斎藤知春さんは、地方自治法改悪と闘わない自治労本部は戦争の先兵だと弾劾、現場からのスト復権を訴えた。日教組奈良市の増田順計書記長は、公務員労働者が処分覚悟でストに立たなければ戦争は阻止できないと力説し、スト方針を正面から提起して組合員と真剣な討論を重ねる同労組の闘いを報告した。2波の反戦春闘ストを貫いた一陽会労組の坪井静委員長は、医療福祉産別に生産性向上を持ち込むことは戦争動員攻撃だと声を強め、命を守る医療福祉労働者は戦争協力を断じて拒むと宣言した。全学連の矢嶋尋副委員長は、新たな仲間が反戦デモに次々と加わる今、闘うことが運動を広げると確信を語った。
武器見本市反対の3労組アピールを動労千葉の佐藤正和副委員長が読み上げた。関生支部と昌一金属支部への組織破壊攻撃粉砕を訴える特別決議を国鉄闘争全国運動呼びかけ人の山本弘行さんが提案し、全体の拍手で採択された。
国鉄闘争全国運動呼びかけ人で札幌学院大学教授の浅川雅己さんが集会をまとめ、戦争に向けて労働現場にかけられる攻撃と対決し、労組の課題として反戦を貫こうと訴えて、8・6広島と11・3労働者集会への大結集を呼びかけた。
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