京大7学生を奪還
怒りの大反撃で戦時弾圧粉砕
全学連執行部を含む京都大生ら7人が逮捕された2・8京大弾圧を粉砕し、2月28日に起訴を許さず全員を奪還した。
この弾圧は、2022年の自治寮・熊野寮の企画「総長室突入」において、京大当局による管理強化と停学・放学の重処分乱発に対し怒り、250人以上の学生が湊長博総長に直談判しようとしたことを「威力業務妨害」とでっち上げたものだ。「学生運動を催し」(京都地裁の発行した勾留状)たことを理由にした、学生運動そのものの壊滅を狙った攻撃だ。今から100年前には治安維持法が制定され、京都学連事件に初適用されたことを転換点に、学生がアジア侵略の銃を握らされた。この歴史を繰り返させようとする弾圧を真正面からはね返したことの意義は絶大だ!
今回、2月7日の日米首脳会談で米日帝国主義による中国侵略戦争が急加速する中で、全国学生運動・反戦闘争の前進を最先頭で切り開いてきた京大学生運動に対し戦時型弾圧がしかけられた。
だがこれに対し連日、全人民的な奪還闘争が闘われた。京都を中心に全国で1700筆超の奪還署名が集まった。沖縄でも「土砂搬入阻止を闘った京大生が逮捕されている」と仲間が訴え、100を超える署名が集まった。26日には集めた署名を京都地裁にたたきつけて地裁包囲デモに出発。沿道ビラがなくなるほどの反響となった。
27日に開かれた勾留理由開示公判には熊野寮生をはじめ大法廷(88席)に収まらない人民が結集! 「ふざけるな!」「仲間を返せ!」の弾劾の嵐に、退廷命令も出せず大野友己裁判長は逃げ帰ったが、その後も弾劾は継続。弾圧に手を染めた京都地裁を騒乱の渦にたたき込んだ。弾圧は全く逆のものに転化した!
運動に参加して1~2年の学生が街頭宣伝や7学生への激励行動を担った。2月8日の京都反戦デモの現場で学生の不当逮捕を目の当たりにしたデモ初参加の学生が、これは許せないと連日の奪還闘争に決起した。獄中の7人に続こうとする飛躍と決起が弾圧を打ち破ったのだ。
そして、逮捕当該7学生の完全黙秘・非転向の闘いが勝利の一切の土台にある。完黙・非転向は弾圧への最大の武器であると同時に、国家権力と非和解で闘う思想そのものだ。これは激化していく戦時型弾圧と闘うために、そして全人民的な反戦闘争の爆発を実現していくために不可欠だ。
京大弾圧粉砕の闘いは、全人民的反撃をつくり出した。戦後80年の今年、大反戦闘争実現の巨大な展望となる大勝利だ。
反戦闘争の爆発へ
昨年全学連は、5月に沖縄現地の仲間とともに基地前に座り込んで辺野古土砂搬入を阻止し、8月6日に広島原爆ドーム前封鎖を打ち破る実力での反戦反核集会を実現した。勢力を拡大して11月全国労働者総決起集会には100人を超える結集を実現した。12月には京大生とともに100人の結集で京大構内での全国学生反戦集会を開催した。これは、京大で5人の学生が22年総長室突入を理由に9月に停学処分を受け、大学内への立ち入りを禁止される中で、被処分者が連日、堂々とキャンパス内で反戦を訴える中で実現したものだ。今回、全学連の女子学生に逮捕・弾圧が15年ぶりにかけられたことは重大だ。実力闘争の先頭に女子学生が立ち、女性の「政治と暴力の奪還」の闘いが前進してきたことに対する弾圧だ。
こうした弾圧の意図を完全に打ち砕くものとして、ウクライナ戦争3年の2・23新宿反戦デモがあった。青年・学生・女性を先頭に600人が結集し、スクラムを組んで警察権力を圧倒し、首都を揺るがす闘いとなった。反戦闘争の弾圧に対し、むしろ反戦闘争の爆発を実現したことが、弾圧への最大の反撃となった。
7学生を奪還した勝利の地平に立ち、全世界の闘う仲間と連帯し、激化する戦時型弾圧を打ち破って、帝国主義打倒の内乱的な反戦闘争の爆発を実現しよう!
(全学連・森田寛隆)
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