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石田反革命打倒し反戦決起を 大行進東京が女性解放学習会

石田の性加害、運動破壊を徹底弾劾する発言が続き、「女性解放を闘う大行進運動を」と全参加者が決意(9月27日 東京都内)

 改憲・戦争阻止!大行進東京が主催した女性解放学習会が9月27日、都内で開かれた。100人の参加者は、中国侵略戦争―世界戦争を絶対に阻止しようという気概に燃え、反戦闘争破壊の石田反革命を打倒し、首都を揺るがす大反戦闘争への総決起を誓い合った。
 大行進呼びかけ人で杉並区議会議員の洞口朋子さんが「革命的女性解放闘争と反戦闘争」と題して講演し、婦人民主クラブ全国協議会の川添望事務局長が、「女性差別と闘う大行進運動への変革をかちとろう」と提起した。
 洞口さんは、米日の中国侵略戦争情勢下、首都を揺るがす10・5反戦闘争から11・2労働者集会への総決起を呼びかけた。この時、大行進事務局でもあった石田真弓が自らの女性差別・性暴力を居直り、反戦闘争の破壊者に転落していると怒りを込めて弾劾し、石田グループによる運動破壊を粉砕し、「帝国主義打倒と一体の革命的女性解放闘争を創成しよう」と呼びかけた。川添さんは、関西での性暴力事件告発以来、大行進運動の変革を推し進めてきたと語り、女性解放と侵略戦争阻止を闘える婦民への根底的変革を開始したと報告した。

 討論では、過去に性暴力を受けた女性が、3・8集会での当該女性の「告発する勇気に心動かされた」と語った上で石田グループの動きに触れ、「残念だが、ダメなものはダメ、裏切りだ」との思いを語った。
 この発言を受けて女性労働者が、「当該女性にとことん寄り添った者としてはっきりさせたい」「私は断じて石田を許すことはできない! これが今日の結論だ」と宣言。「石田を打倒しようと立ち上がった当該を、石田は屈服させた。今の彼女にはマルクス主義も革命もない。しかもそれを学生戦線に強いている。石田もろとも絶対に打倒する立場で闘う」と断罪した。さらに「私は関西の女性たちの闘いを念頭に置き、自らが今までのあり方を払拭(ふっしょく)し、運動を変革していくことを決意し実践してきた。それが3・8婦人デーから8・6ヒロシマの勝利を切り開いたのだ」と述べ、「石田反革命を粉砕し、断固この道を進もう」と呼びかけた。
 青年・女性労働者が次々に石田打倒の決意を語った。全学連の学生たちは「絶対に石田グループを解体してマルクス主義的な団結を取り戻す」「性差別の加害者を擁護し被害者を盾にしている。裏にいて全部やらせているのは石田だ。徹底的に打倒する」と怒りを爆発させた。
 洞口さんが「スマホを置いて街に出て2千万人の青年労働者、女性たちを組織しよう」と締めくくった。

■革命的女性解放闘争と反戦闘争 中国侵略戦争阻止!10・5―11・2の爆発へ!

改憲・戦争阻止!大行進呼びかけ人/杉並区議会議員 洞口朋子さん

 本日はお集まりいただきありがとうございます。女性解放学習会を7月に天皇制をテーマにやったわけですけど、その第2弾ということで、革命的女性解放闘争と反戦闘争、中国侵略戦争阻止、10・5―11・2の爆発に向かって、大行進運動の大きな飛躍・変革をかけて本日の学習会を皆さんとともに勝ち取っていきたいと思います。よろしくお願いします。
 本日の学習会は反戦闘争と革命的女性解放闘争をいかに一体で闘っていくのかということをテーマに据えていました。その中で、運動内での大行進事務局である石田真弓の女性差別、性加害について、私たちはこの問題をあいまいにせず、大行進運動として、こういう形で議論するということは初めてだと思いますが、本日この場で提起させていただきたい。

【1】私たちはどのような時代に生きているか

①アメリカ帝国主義・トランプの危機と破産

 冒頭に、私たちがどのような時代に生きているのかということを改めてはっきりさせたいと思ってます。
 世界は今、間違いなく第3次世界大戦に向かって急加速しています。10・5―11・2のこの秋の闘いは本当にいよいよ決定的だと思います。先日のニュースで、10月31日にトランプ訪日ということも報じられました。11・2に向かって、トランプがアジアを、韓国や日本を訪問して、中国侵略戦争に向かっての態勢をつくっていくこととの激突の中で、アメリカ帝国主義・トランプの危機と破産は日に日に明らかになっていると思います。
 軍隊出動、移民襲撃、極右活動家銃撃など、戦後唯一の基軸国=アメリカの国内階級闘争の「内戦化」が進んでいます。さらにトランプのデタラメな関税・経済政策、財政赤字の巨額化、FRB人事・金融政策の介入、ドルの信認低下、株式バブルの一方での雇用・景気減速、インフレと人民の生活苦増大という中で、国防省の「戦争省」への改称も始まっている。
 いまアメリカを基軸とする帝国主義の戦後世界体制の崩壊という中で、第3次世界大戦の導火線にいよいよ火が付こうとしている。「25年版国家防衛戦略」では、第1が米本土防衛、第2がインド太平洋における中国の抑止、第3が欧日帝国主義への負担共有となっている。「第1が米本土防衛」ということは、何か中国侵略戦争を後景化するということではなく、むしろ米本土が戦場になるような世界戦争を本気で構えてやるということだと思います。

②ガザ大虐殺の激化

 そして、2023年10・7のパレスチナ人民の蜂起から2年を迎えようとしているわけですが、ガザ大虐殺の激化、これを絶対に許さず、この日本からパレスチナ連帯、ガザ虐殺やめろの声を10・5のもう一つの大きな柱に据えて闘いましょう。
 ガザ市への軍事作戦の開始、10月7日を退避期限にした大規模作戦です。すでに4割を制圧したと報じられています。「ハマス掃討」ということを掲げて、飢えに苦しむ住民を全滅させる。避難所も食糧配給所も関係なく爆弾を落とす。この残虐極まる軍事作戦を展開しているのがアメリカを後ろ盾にしているイスラエル、そしてアメリカの最大の同盟国が日本帝国主義です。いまパレスチナ・ガザで行われていることは、かつて日本が中国で三光作戦と言われる「殺しつくし、焼き尽くし、奪い尽くす」作戦と全く同じです。イスラエルの圧倒的軍事力による侵略・占領を前提にパレスチナ人民を武装解除し、民族解放闘争を根絶する狙いがあります。23年の10・7蜂起とは何だったのか。何を世界に、私たちに問うているのか。いま米帝の中国侵略戦争―世界戦争突入情勢下での米帝=イスラエルの侵略・支配・抑圧の極限的激化に対するパレスチナ人民の民族解放・革命戦争の血叫びに断固応えて、日本のプロレタリアートは、ガザ虐殺の共犯者である日帝打倒に根底的に立ち上がる、このことがいま求められていると思います。

③中国侵略戦争―世界戦争情勢の不可逆的進行

 いま中国侵略戦争―世界戦争情勢の不可逆的進行という中で、日本帝国主義もまた、石破辞任・政治危機の激化、自民党総裁選も含めて、秋の一つの軸になるわけですが、結局は高市早苗的な、あるいは参政党的な極右勢力の結集と中国侵略戦争への絶望的突進以外にない。そこにしか今の日本の政治支配の延命の道はない。私たちは一切をかけて中国侵略戦争を絶対に阻止する。
④米日帝による中国侵略戦争阻止、日本帝国主義打倒の荒々しい反戦闘争、首都を揺るがす戦闘的デモを
 10・5全国闘争―渋谷反戦デモの大爆発を何としても勝ち取ろう。動労千葉が渾身(こんしん)の呼びかけをしている11・2労働者集会―芝公園に大結集を勝ち取ろうということを冒頭述べさせていただきたいと思います。

【2】革命的女性解放闘争をめぐる重大な分岐・激突

(1)

 二つ目に革命的女性解放闘争をめぐる重大な分岐点・激突点が、この大行進運動の内部から発生していることをはっきりさせたいと思います。
 大行進運動はこの間、昨年末の関西における女性差別・性暴力問題の告発を受け、当該の渾身の決起とともに、組織と運動の生まれ変わり的な変革と飛躍をかちとってきました。女性差別・性暴力が、運動内で繰り返し引き起こされてきた現実、それが闇に葬られ、隠蔽(いんぺい)され、あるいは告発に決起した女性を「団結破壊」などと絞殺してきたことが、この運動内において発生してきたことを絶対にあいまいにしてはならないということを、私たち自身が、一人の例外もなく、自らのあり方を鋭くえぐり出しながら闘ってきた9カ月だったと思います。
 その闘いによって、決定的に炙(あぶ)り出されたのが、大行進事務局かつ全学連運動の指導者であった石田の女性差別・性加害です。石田を「女性解放」のリーダーとして担いできた責任とその重大さについて、何よりも被害当該に対し、そして大行進運動に展望を見出し、ともに闘ってきた仲間たち、すべての労働者階級人民に謝罪します。私たちは、中国侵略戦争阻止の反戦闘争と革命的女性解放闘争の爆発に向かって、石田とそのグループによる運動破壊を絶対に許さず、打倒し、粉砕する決意です。
 問題の核心、起きていることの核心は何かを提起したいと思います。

(2)問題の核心は何か

①石田が行ったことは、明々白々な女性差別・性加害

 一つ目に、これが核心ですけど、石田が行ったことは、明々白々な女性差別・性加害であるという、絶対に消えない事実です。
 運動の幹部が、大きな年齢差があり、権力差があり、それを「恋愛関係」「家族関係」、あるいは「指導関係」と称して性加害行為を繰り返す。これがまさにいま社会にあふれている典型的な女性差別・性暴力の姿だと思います。そして、「家庭内問題」「個人的な問題」「プライベートな問題」として隠蔽するあり方、あるいは「公にすべきではないこと」とすることそのものが、典型的な女性差別の構造であり、こうやって隠され、あるいは「大したことではない」と思わされ、潰されてきた女性差別の構造そのものであることをはっきりさせなければならない。運動の内部で発生したことに対して、運動の権威を使って行ってきた女性差別・性加害に対して、「個人の問題」だと封殺していく、ふたをしていくということは、マルクス主義者として、共産主義者として絶対に相容れません。このことは、何より石田自身が口を酸っぱくして、関西などでの女性差別問題の際に繰り返し主張してきたことです。
 「『当該の苦闘に肉薄する』『当該に連帯する』とは、何なのか。単に当該が言った通りに闘うのでは決してない!」「共産主義者として自らの存在をかけ、共に血を流してでも闘い抜くことではなかったのか!」(関西・当該女性のアピール)というこの叫びを私たちを、自らに刻みつけなければならないと思います。

②当該が石田に怒り告発に決起したことの決定的意義

 そして二点目。当該が石田に怒り、告発に決起したことの決定的意義です。
 当該の命がけの告発があって初めて、石田の女性差別・性加害が暴かれました。当該が苦闘してきたことは、資本主義社会の中での女性差別の構図そのものであり、彼女は、「革命運動」「労働者自己解放」「女性解放」を闘っていたはずの石田を告発することそのものの困難さ、厳しさ、そういう中で告発に決起したわけです。運動への影響などを鑑み、ストレートに石田を弾劾することの困難さの中で、女性同志たちとの討論を重ねて、一度は「石田を打倒する」「絶対に許さない」と決意するまでに至ります。

③女性差別の構図そのもの

 その中で決定的に問われたこと、それが三つ目、女性差別の構図そのものと私たちが運動内でどうやって対決していくのかということ、そのことが本当に問われてきたと思います。
 当該が告発を撤回、あるいは否定したら「なかったこと」にしていいのか、このことが鋭く問われました。石田の女性差別・性加害の事実が決して消えるわけではありません。私たちは、誤解を恐れずに言えば、「当事者主義」「被害当該の主体性がすべて」という立場はとりません。もちろん、被害当該の主体性は十分に尊重されるべきであり、向き合わなければならないことは当然のことです。当該とも何度も討論を重ね、向き合ってきたと思いますけど、そういう中で、当該であるが故に、揺れ動くわけですよ。そういう中で、私たちは当事者にすべてを任せる、あるいは当事者と加害者が一緒になって、「反省していきます」みたいな、絶対そんなことはありえないんだと思います。今の社会を見たってそうじゃないですか。性加害者が被害者と一緒に自己批判しますなんてのはどうしてまかり通るのか。そんなのは圧倒的に権力のある性加害側に有利になることは明らかです。むしろこれこそが、女性差別・性暴力が隠蔽されてきた構図そのものではないか。何より石田自身が繰り返し自らの性加害の事実を明白に認めていることも重要な点として押さえておきたいと思います。

 「被害者と加害者の討議を軸に自己批判をかちとってきた」というような、一見して当該を尊重しているような論が流布されていますが、それは結局のところ、関西の組織問題ではどうだったのか。あるいは他の様々な女性差別事件が起きた時にどうだったかということも照らし合わせたときに、結局「自分たちは理論水準が高いから、原則から逸脱したやり方が可能だが、他の関西組織問題などの性差別事件では無理」と言っているに等しく、自分たちを原則から逸脱させていく、適用除外にさせていくための論理であり、高みからの労働者蔑視が根底にあると思います。
 「アウティング」「当該の意思」を強調して被害を闇に葬り去ることは私たちの運動内のみならず、全社会的にはびこっている現実です。米兵の性暴力を見てほしい。「被害者保護」を口実に日本政府が隠ぺいしたことと同じ論理で、当事者や主体性にすべて流し込んでしまえば、そもそも差別の根源である階級支配、核心における帝国主義の支配を打倒するという原則的立場は蒸発してしまいます。私たちは、巷(ちまた)にあふれる「セックスワークイズワーク」論、つまり性産業に携わる女性たちも主体性でやっているんだ、自分が選んでやっているんだという主体性の押し出し、あるいは「フリーセックス」論を私たちは認めない。私たちは主体性の中身を問題にしているんだということをはっきりさせたい。

(3)女性解放の道は帝国主義打倒=共産主義の実現にこそある

 そして三つ目、女性解放の道はどこにあるのか、帝国主義打倒=共産主義の実現にこそある、やはり戦争の根源、差別・抑圧の根源である帝国主義を打倒すること抜きに、女性解放の道はないんだということを改めてはっきりさせなければいけない。やはりそことの関係で、いろんな困難が生まれるわけです。あるいは革命やらなくても改良していけばいいんだとか、いろいろ折り合いをつけてやっていけばいいんだというような屈服の論理は、常に運動内においても激しく生まれるし、それ自身を本当に乗り越えていく闘いが重要だと思います。
 革命的女性解放闘争とは、女性差別・抑圧への女性の怒り、差別者と差別の元凶を打倒する根底的怒りを爆発させ、奪われてきた政治と暴力を奪還し、女性解放=全人間解放を実現するプロレタリア革命―共産主義実現に向かって荒々しく突き進んでいく闘いにほかなりません。しかし石田グループが行っていることは、女性解放は帝国主義打倒=共産主義の実現にあるという核心を「著しく一面的で浅薄」などと述べて敵視しているわけです。ブルジョア的・体制内的「女性解放」運動へと転落・変質してしまっていることは明らかです。

 運動内に厳然として存在する女性差別、これと無縁な人は1人もいないという中で、これと徹底的に闘うことが女性解放闘争の根底的な爆発の道です。運動内の女性差別に対し、一方で、「権力を持っている」男性を防衛し、女性にも責任があった論で性加害を隠蔽・擁護する傾向。他方での、「組織防衛」を口実に性加害者・二次加害者との対決を曖昧(あいまい)にする傾向。このようなあり方について、指導部自身が激しく、自己のあり方を捉え返すことが求められていると思います。
 最後に、3・8国際婦人デー闘争の基調の第1部で述べたことを確認したいと思います。「革命の中にのみ、『女性の政治と暴力の奪還』――女性解放の道がある。歴史的に社会でも家庭でも暴力で支配され、政治から切り離されてきた女性たちが、反戦闘争をはじめとする政治闘争・大衆的実力行動を先頭で闘い、運動の指導的部分を担う中で、政治と暴力を奪還していくことが革命と真の女性解放の現実性を切り開く」
 帝国主義打倒と一体の革命的女性解放闘争の創成を全力で推し進めよう! 自分も10・5闘争の爆発に向かって街頭で、幾千万の女性・青年労働者大衆を、この運動に獲得していく先頭に立ちたいと思います。この後の討論でもぜひ色々出していただけたらと思います。ありがとうございました。

■女性差別と闘う大行進運動への変革をかちとろう

婦人民主クラブ全国協議会事務局長 川添望さん

(1)女性差別と闘える運動への変革と前進

 婦人民主クラブ全国協議会の事務局長の川添です。よろしくお願いします。石田による女性差別、加害、そして運動破壊を徹底的に弾劾します。私たちがこのかん闘いとってきた女性解放闘争はそんなものじゃない、私たちが本当に苦労して闘いとってきたこの女性解放闘争の前進こそ、石田の腐敗を明らかにして打倒しようとしているということを後半ではっきりさせていきたいと思います。

 8月30~31日に婦民第42回総会を勝ち取りました。42年間婦民は闘ってきたわけですけど、やはり今までのあり方をすべて打倒して、反省して、本当に女性解放闘争を闘える、侵略戦争阻止を闘える婦民への転換を図った総会だと言えると思ってます。これはもちろん婦民だけでなく、労組交流センター女性部のみなさん、そして様々な差別と闘う仲間たちとともに勝ち取ってきた地平だと思います。婦民の総会での提起を中心に話します。

 何よりも、昨年11月に関西の女性差別・性暴力事件に対する告発・決起がかちとられたことを契機に、この性差別・性暴力事件を徹底弾劾して、二度とこのようなことは起こさない、そういう運動にするために、本当に私たち大行進運動は運動を見直し、激しい変革を始めてきたと思います。反戦運動とか労働運動とか、差別からの解放という、社会の根底的な変革をかけた運動内における性暴力、性加害、女性差別事件、やはり加害者の徹底糾弾はもちろんなんですけど、運動のあり方自体が厳しく問われたと思います。

 女性解放闘争を闘える運動への変革とか、女性差別を許さず女性が共に闘える運動への変革、これは女性団体だけではなく、すべての運動の課題としなければならない、そういうふうに闘ってきたこの9カ月だったと思ってます。その中でやはり大きな結節点的な勝利というところでは、3・8国際婦人デー中央闘争でした。関西女性差別事件を克服するということを大衆的に打ち出し、当該女性は「これから同じようなことが起きたときに自分が当該と共に女性差別と闘えるようにするために決起した。奪われた怒りを奪い返したことは、まさに政治と暴力の奪還だ」と発言しました。こういう発言を受けながら3・8集会を勝ち取ってきたわけです。この当該女性の告発・決起受けて、運動を変革していく決定的な転機になりました。

 反戦女性集会というものも何回か勝ち取りながら、大行進運動のあらゆる役割を女性もともに担っていく、そういう運動のあり方の変革も開始しました。
 また労組交流センター女性部内での女性差別発言を徹底弾劾し、運動を変革する闘いも力強く開始されています。女性部の変革が交流センター運動の変革を牽引(けんいん)しています。
 また革命的女性解放闘争の学習運動が各地で開始されています。この東京でも、私のいる神奈川でもやりましたし、新潟などでも労働学校でマルクス主義の女性解放闘争の学習会もやってます。
 なにより8・6広島闘争で、原爆ドーム前集会を、機動隊の暴力と対決しながら女性も先頭で実力で守り抜いた。これは本当に大きな地平だと思います。こういう力が私たちにある、これを前進として確認したいと思います。

 大行進運動の一角を担ってきた婦人民主クラブ全国協議会が、女性解放・侵略戦争阻止を綱領にかかげる女性団体でありながら、その会員の中から関西女性差別事件の容認・隠蔽(いんぺい)を組織した女性、決起した被害当該女性に「なんで拒否できなかったのか」と非難するなど第2・第3の襲撃をした女性を生み出してしまいました。何より被害当該女性に、そしてともに運動をしてきたみなさんに対して心から謝罪します。本当に申し訳ありませんでした。
 そして、この一連の事件の発覚からただちに、個人としても、組織としても自己批判を開始し、8月30日~31日に開催された婦民の第42回総会では、「差別者・加害者となっていた婦民を打倒し変革します」という総括を提起し、討議の上採択しました。まだ途上ではありますが、女性解放と侵略戦争阻止を闘う婦民への根底的変革を開始したと思っています。
 今日は、みなさんとともにかちとってきたこの変革を討議に付して、さらに進めていきたいと思っています。

(2)女性の告発・決起こそ闘いの始まり

 まず女性の告発・決起こそ闘いの始まりであり、革命的女性解放闘争の始まりだということはちゃんと押さえておきたいと思います。
 やはり被害を受けた女性の告発そのものが重大な闘いであり決起であるということははっきりさせなければならないと思います。関西の女性差別事件を告発した当該女性、そしてその決起を支えぬいた女性もまた、運動の中で女性差別・性暴力を受けてきた当該でした。この女性たちの徹底糾弾なくして、そしてこの決起に応えることなくして、運動の変革はありませんでした。
 この女性たちの決起が運動の中で「加害者も本気だった」と「恋愛問題」にねじ曲げられたり、「不倫問題」であるからと沈黙を強要されました。また「団結破壊」であると言われて、「なんで拒否できなかったのか」「女性活動家はもっと強くないと」など、被害者に非があるかのように言われて圧殺されました。この襲撃を婦民の会員が行ったのです。関西女性差別・性暴力事件は、婦民全国協が女性差別・抑圧の思想をもって引き起こした事件であるということをはっきりさせて、打倒した、そういう総会だったと思います。

 婦民全国協が女性差別・抑圧の思想を持ってきた、差別加害当事者だったということについて、「そこまで言わなくていいんじゃないか」とか、「それはあまりにもきつい総括ではないか」という意見もありました。しかし、実際に婦民の会員がそういう差別事件を起こした、2次加害、3次加害をやったということは、たまたま女性解放闘争に関する知識が足りなかったとか、無知だったとか、そういうことではないんですよね。やはりそこまでの攻撃は、加害の思想を持ってきたと総括して、これを批判しきらないとなくならない、運動としてはそういうことだと思ってます。

(3)差別者・加害者となっていた婦民の打倒・変革

①「差別=分断論」の誤り

 婦民が運動の中で、新聞「婦人民主クラブ」(婦民新聞)の中で打ち出してきた「差別=分断」論、つまり女性差別とか部落差別など様々な差別を「資本・権力による分断攻撃」として一面的に捉えるあり方、そして「団結を総括軸にする運動をつくっていくんだ」と言ってきたあり方が、むしろ告発や糾弾を「労働者同士の分断を深めて、資本・権力の攻撃に乗るもの」と出してきました。この思想は女性差別であり、告発者を実際には「団結破壊者」として抑圧・絞殺することになってきた恐るべき女性差別・抑圧・支配の思想でした。
 実際に関西では、この「団結破壊」と称して、性暴力を告発した当該女性への第2、第3の加害を会員が組織的・集団的に行いました。広島でも10年前に、告発者に対して「団結破壊だ」「加害者は追い出したのに、なんで差別糾弾をするんだ」という形で、婦民の会員があらわれたわけです。極めて一面的に女性差別を労働者の分断ととらえる考え方を婦民新聞でも報道、掲載してきました。こういうことが告発者の抑圧を組織的に強行してしまうあり方を、私たちの運動が展開していたという事実を、痛切に自己批判してきました。

②新自由主義のとらえ方の誤り

 それでは、なぜ「差別=分断」論が生み出されたのでしょうか。それは婦民の新自由主義論、「新自由主義と闘う婦民全国協」とけっこう打ち出してきました。ところがこの新自由主義論が、全然「帝国主義打倒」ではなかったんですよ。ものすごく経済主義的な、初期の資本主義に戻ったみたいな、そう新自由主義を捉えていた。それが「差別=分断」論になってしまったことを反省しなければならないと思います。 新自由主義とは、最末期帝国主義の絶望的な延命形態であり、戦争に行くしかない帝国主義の最末期のあり方なんですよね。しかし婦民の新自由主義論は、帝国主義打倒をあいまいにしていたところで、「差別=分断」論につながるようなものになっていました。絶対にあいまいさなく反省しなければいけないと思っています。婦民の掲げてきた新自由主義論が、帝国主義論に基づく時代認識を蒸発させて、階級闘争のすべての問題を単純な「賃労働と資本」の関係へと一面化していました。つまり帝国主義段階になって、民族・植民地問題を発生させて、植民地からの超過利潤によって労働者をどんどん分断していく。そういう差別をちゃんと捉えられていなかったんですよね。これが「差別=分断」論につながっていたことを徹底的に反省していきたいと思います。婦民新聞の中でも労働組合建設論がいっぱい書いてありました。「労働組合をつくることが大事、その周りに婦民をつくっていければいい」と。それで婦民ができるわけないじゃないですか。やはり元が間違ってたんです。

③女性差別糾弾闘争を復権し組織変革をかちとろう

 考え方として、路線として女性差別、加害の思想を持っていた婦民、これを変革するために、会員一人ひとりが、資本主義・帝国主義の歴史的没落のなかで激化する女性差別との闘いに対して、その歴史的な深さ、広さゆえに、諦め・容認・屈服があったことを打ち破り、差別に対する糾弾闘争を復権していくことを訴えます。
 とりわけ、女性差別への告発・糾弾にたちあがった当該から真摯に学び、ともに闘うことを婦民の根幹に据えていきたいと思います。
 3月9日に開催された3・8国際婦人デー中央闘争で、関西女性差別事件を運動全体の正面課題として乗り越える転換をかちとりました。集会基調で「この問題をなかったことにして例年通りの3・8をすることは許されない」と発言し、私たちは「現状維持という名の後退」を拒否し、何よりも当該と団結して、青年・学生・女性の決起をつくりだす運動に大胆に生まれ変わる歴史的な一歩を踏み出しました。この決起に続きましょう。そう提起したわけです。
 また、40年、50年女性解放闘争をやってきた仲間、長年闘いを担ってきた女性の中から少なからず、自らの経験のみに依拠して、女性解放の課題を個人的に解決すべき問題としてとらえる傾向があったんですよね。自分ががんばればいいんだと。本当は家族問題とか、女性差別問題とかがどこにでもあって、そういうことに悩みながらも組織として討議して、解決していくことがちゃんとできていなかった。そうやってがんばっちゃってきたことが、今の若い女性たちに、こうやって女性差別事件を起こしているのであり、それは絶対に反省しないといけないと思います。
 決起する当該女性たちとともに闘う、そういう立場を鮮明にして、女性差別・抑圧・支配と徹底的に闘い抜く婦民へと変革していかなければなりません。

④「欠落」と女性差別問題を矮小化したことを自己批判します

 本当に婦民の変革を勝ち取ろうと言いいながら、婦民新聞第821号(2025年8月1日号)2面において、総会に向けての訴えとして、「女性解放闘争の欠落」「均等法と闘ったが均等法がつくりだした現実と闘えなかった」という中間的な総括を打ち出したことは誤りでした。自己批判し撤回するということも総会で行いました。
 帝国主義は大没落する中で、戦争に行くしかない。その中で侵略戦争と一体で、帝国主義の支配がとんでもない腐敗・堕落・非人間的な状況を、労働者階級人民にもたらしています。それは、男性労働者の戦争動員、戦場化した労働現場への投入、労働者大衆全体を絶対的貧困の中に叩き込んだ上で、女性の戦争動員を含めたあらゆる分野への動員、色んなことをやってくるわけです。家族制度の危機が、逆に天皇制を頂点とする家族主義イデオロギーの強化として女性大衆に襲いかかっています。
 こういう帝国主義の大没落と危機、差別・抑圧の激化、基本矛盾が全面的に爆発する時代において、女性解放闘争を打ち立て、闘うアジア人民と連帯し中国侵略戦争を革命に転じていく闘いは、全人民的な壮大なテーマです。であるにもかかわらず、婦民が帝国主義への屈服の上に「女性解放」の名で女性を抑圧する思想を持っていたことは、「女性解放闘争の欠落」の総括で済まされるものではありません。

 また「均等法と闘ってきた婦民」にこだわり、その節穴からものを見て、帝国主義への屈服があったことをすりぬけて、今回の総括を導き出そうとした姿勢も間違っていました。この総会での変革に向けた討論を踏まえて、闘うアジア人民と連帯し侵略戦争を内乱に転化する、そういう婦民に変わっていけたと思っています。婦民の討論の結果は、婦民新聞に全部ではないですが書かれています。かなり厳しい提起、討論だったと思うんです。しかしこの厳しい討論が、本当に女性たちの自己解放性、本来の力を引き出したと思っています。討論の中で「今までの自分は女性差別の中で、糾弾に立つことではなくあきらめていた。声を上げずに境遇に甘んじていた自分が打ちのめされた思いです。女性解放の運動は帝国主義を根本的に打倒しなくてはいけない。思想を薄めないで断固やっていくことが大事だと思います」と東京の女性が話してくれました。
 そして広島の会員は「議案で提起された、婦民を打倒し変革するということを自分のものにするために、まず自分自身の自己批判が不可欠です。関西において決起しぬいている、広島が追い出した彼女の告発・糾弾を圧殺したのが、長年婦民として活動してきた自分であったと明らかにして自己批判したい。告発した女性が活動家・革命家として、運動組織とはどうあるべきかと告発していたのに、加害者を除外したからいいじゃないかと圧殺したのが私でした。女性の糾弾を、再団結を阻害するものとして攻撃したのです」と、徹底的な自己批判、自己切開を貫いて広島支部のみんなにこの議案書の中身を提起していきたいと発言してくれました。

 大阪の仲間も、同じ支部の会員とともに、関西の女性差別事件に対し、抑圧し隠蔽してきた、そういう自分自身を振り返ったときに、帝国主義の女性差別イデオロギーに対して屈服していたと言い、こども園廃園反対運動を一緒にやってきたけど、やはり彼女に対して、運動に対して、ウクライナやガザ、戦争がどんどん起こっているにもかかわらず、この戦争を止めようという運動に転換することができなかった、やらなかった。こういう屈服が関西差別事件を起こしたということを反省して、「差別=分断」論ではだめなんだという発言もありました。三多摩支部の女性は「なぜもっと早く私たちは議論しなかったんだろうか。『いやだよね』くらいで収めてしまっていた。もっと重く受け止めて、被害者、告発者の立場に立たなければならなかった。自分自身にも厳しく問いかけながら、これまでの経験も生かし闘っていきたい」と発言しました。
 多くの会員たちがこの提起を受け止めて、差別者・抑圧者であった自分を打倒して、婦民を新たにつくっていく立場に立ってくれました。こういう力が女性の中に、男性の中に、労働者の中に絶対にあると思います。だからこそ私たちは女性差別徹底糾弾を貫いて、運動の変革に次ぐ変革を絶対に勝ち取ろうと訴えたいと思います。
 その上で婦民総会では、あらためてマルクス主義の女性解放闘争論に立って闘うことを表明しました。この内容は今回は省略します。こういう変革を勝ち取ってきた婦民であり大行進運動だからこそ、石田の女性差別を絶対に許さないし、石田グループによる運動破壊を許さず粉砕することだと思っています。

(4)革命的女性解放闘争を

 革命的女性解放闘争の立脚点の第一は、女性が自らの手に政治と暴力を奪還することです。日本階級闘争の内乱的・武装的発展の主体として、女性たちが日帝打倒へ向けてあらゆる課題を自らの課題として闘いきることです。これなしには女性解放・日帝打倒に勝利できません。
 第二に、私たちの運動を階級闘争の内乱的発展にふさわしい運動体として、ブルジョア的家族制度、家族イデオロギー、ブルジョア的性イデオロギーと主体的に対決した運動体として変革していくことも決定的に重要です。これは、運動時だけでなく全生活にわたる闘いです。
 第三に、女性差別・抑圧との政治的・思想的闘いを具体的に推し進めていきましょう。中国侵略戦争下で激化する女性差別・抑圧と闘い抜いて、女性の巨大な怒りを帝国主義打倒の闘いに組織していきましょう。
 明日の横須賀闘争から、10・5―11・2大結集をともに勝ち取っていきましょう。

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