1. HOME
  2. ブログ
  3. スペインで反戦ゼネスト パレスチナ人民と連帯しNATOの大軍拡に反撃

スペインで反戦ゼネスト パレスチナ人民と連帯しNATOの大軍拡に反撃

カタルーニャ語の横断幕を掲げデモ(10月15日 バルセロナ)

スペインで10月15日、パレスチナ連帯のゼネストが決行された。それぞれ100万人の組合員を有する労働者委員会(CCOO) と労働組合総同盟(UGT)が朝・昼・夜の各シフト2時間ずつの時限スト方針を出し、組合員10万人の労働総同盟(CGT)は24時間のストを行った。
ガザの「停戦合意」が10月10日に発効し、メディアが反戦運動の武装解除を図る中で、スペインの労働者は「和平」の欺瞞(ぎまん)を瞬時に見抜き、今こそゼネストだと決起したのだ。10月3日のイタリアのゼネストや、それに先立つフランスの闘争と同じスローガン「すべてを止めろ!」をメインにし、労働者国際連帯の力を強調した。「川から海までパレスチナ解放」「サンチェス政権は共犯だ」などのプラカードが掲げられた。
スペインには北大西洋条約機構(NATO)発足直後から地中海・中東地域をおさえる戦略的な米軍基地が置かれ、現在もイスラエルへの軍需物資補給と諜報(ちょうほう)活動の拠点だ。そして今、戦後史を画するNATOの大軍拡が始まっている。労働者階級は「和平」に期待するどころか、世界戦争への突進をひしひしと感じているのだ。
スペインの社会労働党サンチェス政権は、2年間の労働者の闘いに押され、この9月にようやくイスラエルへの武器禁輸を発表した。だがこれは、既存の契約は遂行し、輸出品の検査は行わないという「ざる」禁輸だ。「パレスチナ国家承認」も、解放闘争を圧殺するかいらい政権の後押しにすぎない。
ゼネストの最大拠点になったのはカタルーニャ州バルセロナだ。1930年代のフランコ反革命に対して最後まで戦い抜いた革命派の伝統が70年代の独裁体制打倒を経てよみがえり、欧州労働者階級全体を牽引(けんいん)する力になっている。この日、職場や大学・高校のストに加えて7万人のデモが行われ、工場や物流拠点が集中するゾナ・フランカに通じる道はすべて封鎖されて港湾の荷役も停止した。市中央の大学広場では、数千人に上る学生・労働者のピケット隊が実力で交通を止めた。機動隊もデモ隊に押し返され、15人しか逮捕できなかった。革命派のもう一つの伝統的な拠点であるバスク州でも、公立高校の教育労働者の40%がストに突入するなど、社会全体に巨大な影響を与えた。州都ビルバオではイスラエルと取引している企業が包囲され、11万人がデモに立った。
特にスト参加率が高かったのは大学生・高校生だ。日本の学生自治会にあたる学生組合が呼びかけたストには80%が参加し、首都マドリードでは1万5千人の学生・青年がデモに出たほか、バルセロナをはじめとした道路封鎖、港湾ピケットの先頭に学生が立った。
スペインの労働者は世界の労働者階級がもつ革命的な力に確信を持って決起した。11・2労働者集会への大結集を実現し、世界戦争を絶対に阻止しよう。

  • コメント ( 0 )

  • トラックバックは利用できません。

  1. この記事へのコメントはありません。

関連記事

アーカイブ

月を選択