ロンドン消防士が第2波ストを貫徹! さらに第3波へ!
11月1日、財政削減攻撃に反対して、ロンドン消防士約5500名の8時間第2波ストライキが戦闘的に貫徹された。スト突入1時間前の朝9時から消防士たちは、当局が民間企業から雇ったスト破りが運転する消防車の前に立ちはだかって、「スト破りは帰れ!」と叫びながらフロントガラスをたたいて実力で阻止した。UNITEユニオンや公務員労組、教員労組などが各地の消防署前のピケットに旗やカンパをもって合流し、道行く車はクラクションを鳴らして支持を表明した。これに追いつめられたスト破りは、2ヶ所でピケット消防士を消防車で轢くという殺人的な暴挙を行ったが、消防士たちは怒りを倍加させて当局を弾劾し、ストを圧倒的に貫徹した。
10月23日のストライキでは、スト中に発生したエンフィールドの住宅火災をスト破りは消すことができず、午後6時にストから復帰した消防士が消し止め、労働者の力を示した。消防士たちは、勤務時間の変更攻撃を全員首切り攻撃ととらえて団結して徹底抗戦するとともに、スト中の火災が消せないのは当局の責任であるとはっきりさせて闘っている。この戦闘的・階級的な立場は決定的だ。何よりもロンドンの消防士たちは、労働者の権利を侵害する当局の攻撃はロンドンの消防体制を崩壊させるものだとして反対している。
攻防の最大の焦点は、ロンドンの消防士労組(FBU)が11月5日に予定している第3波の47時間ストライキだ。11月5日はイギリスの伝統的な「ボンファイアーナイト」(かがり火の日)の記念日で、街中で花火やバーベキューを行うという、一年でもっとも消防士が出動する日(通常の3倍)である。この日に最大のストを構えたことにたいしてキャメロン首相をはじめ支配階級は戦々恐々とし、「ボンファイアーナイトに消防ストをやる労働組合がどこにあるか」とブルジョアマスコミを使ってストの阻止に躍起になっている。これに労働者たちは「もしサンタが4月にストをやったとして何の意味があるのか?」と反撃している。
財政削減に反対する労働者たちは、消防士の闘いを支援するための会議を行い、地下鉄大合理化攻撃と闘うRMTを先頭に連帯ストを行うことを決定している。会議では「消防士の闘いは労働者全体の闘いだ」「地下鉄のみならず、消防の保護がないことを理由に石油労働者などあらゆる労働者が連帯ストに突入することができるはずだ」と連帯の拡大を呼びかけた。安全を武器にする動労千葉と通ずる思想がそこには脈打っている。年金カットに反対するBBCの労働者も同じ日の48時間ストを決定した。
ボンファイアーストライキは11月5日午前10時から11月7日の午前9時(日本時間11月7日午後6時)までの予定であり、もし決行されればイギリス階級闘争のみならず、ヨーロッパ・世界にも大きな影響を与える。日本の11・7に対しても巨大な激励となる。11・7まであとわずか、あとひとり、もう一人、団結の炎を燃え広がらせよう!(SG)
写真上はサウスワークでスト破りを弾劾する消防士のピケット闘争。写真下はかがり火を焚いてピケットを張る労働者
※前回のスト報道で100年来の歴史的ロンドンの消防士ストと報道しましたがロンドン消防士の組合は2003年にも8日間のストを闘う戦闘的労働組合でした。訂正しておわびします。
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