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現闘本部裁判控訴審、高裁の審理打ち切り策動を粉砕

s20101106a-1.jpg 11月5日、東京高裁で天神峰現闘本部裁判控訴審第2回弁論が開かれた。三里塚反対同盟と支援の労働者、学生、市民125人は満を持してこの日の闘いに臨み、証拠調べ打ち切り・結審の策動を阻止した。
 午前11時半、日比谷公園霞門前に集合し、デモに向かっての戦闘的な雰囲気がみなぎる中で、北原鉱治事務局長があいさつに立った。「証人調べも建物の実地検証も行わなかった仲戸川裁判長が一審ででたらめな判決を出した。東京高裁の井上繁規裁判長が仲戸川判決をそのまま認めることを絶対に許さない」。さらに顧問弁護団からの決意を受け、鈴木謙太郎さんの音頭で団結ガンバローを三唱し、正午にデモに出発した。 

s20101106a-2.jpg 「高裁井上裁判長は証人調べと検証を行え」と大書された反対同盟の横断幕を先頭に、手に手にプラカードを持ったデモ隊が昼休み時間の霞が関官庁街を一周。大音量の宣伝カーと首都中枢に登場した闘う農民の行進に、沿道から背広ワイシャツ姿の労働者が注目した。そして次々とビラが手渡された。制服警官と公安刑事を大量動員した厳戒態勢を突き破り、郷土の森公園までのデモをやりぬいた。
 午後2時に開廷。法廷は緊張感で満たされた。反対同盟側は、石橋恵美子、法理哲二などの証人調べを強く要求する準備書面と、空港公団と石橋政次元副委員長との間の用地買収交渉記録についての文書提出命令申立を裁判所に提出し、一審仲戸川裁判長の訴訟指揮と判決をあらためて全面的に批判した。特に忌避を申し立てられた仲戸川が反対同盟側不在の法廷でビデオリンク方式をつかって石橋恵美子証人尋問を強行したことは、裁判官にあるまじき暴挙として徹底的に断罪した。
 井上裁判長は、証人調べを行うのかどうかという弁護団の鋭い追及に対して、「適切な時期に適切な判断をする」「合議の結果、しかるべき時に判断する」などと空疎な言葉でごまかそうとした。弁護団がただちに批判の矢を集中した。「そんな言い逃れが通用するか!」との怒声が傍聴席からも飛んだ。さらに井上裁判長は、NAA側が付帯控訴状で現闘本部建物撤去を求めたことを反対同盟側が「違法だ」と主張したことについて、「双方の意見を聞きたい」と言い出し、書面について年内の提出期限を決め、最後に次回期日を来年の2月4日として閉廷した。NAA側の代理人弁護士は、思惑通りこの日で審理打ち切りにならなかったことで、すっかり意気消沈した姿をさらした。
 裁判所となりの弁護士会館1階ロビーで総括集まりがもたれた。最初に北原事務局長が、「打ち切りを粉砕した今日のささやかな勝利は反対同盟と弁護団、傍聴者が一体となってかちとったもの」とあいさつした。葉山岳夫弁護士が「仮執行宣言についての裁判長の最後の言葉は、一審判決の内容を維持した上で二審で仮執行を付けるかどうか考えるという意味で、まったく油断ならない」と警鐘を鳴らし、証人調べ実現へ向けさらに強力な法廷闘争を繰り広げる決意を語った。続いて弁護団それぞれが法廷の解説と決意を語った。最後に萩原進事務局次長がまとめを行い、「一回一回の裁判が真剣勝負だ。一回法廷を開かせることがNAAの計画を阻み、やつらにものすごい打撃を与えている。次回も大結集し、デモをやろう!」と提起し、大きな拍手で一同が共感を示した。
 この日に向けて連日高裁前で情宣・ビラまきが行われたことは決定的だった。その数は1万枚を超える! この勝利を目前の11・7全国労働者総決起集会の大結集に必ずつなげよう。(TN) 

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