浜岡原発を廃炉に! 中部電力本店抗議・申入れ行動
12月8日(木)13時30分から愛知労組交流センター、三重労組交流センター、東海合同労働組合が呼びかけた「浜岡原発を廃炉に!政府・電力会社はフクシマ事故のすべての責任を取れ!」中部電力本店抗議・申入れ行動が闘われました。ス労自主・中京分会連など東海地方の労働組合と百万人署名運動などの代表が結集し、静岡労組交流センターも加わって、4月15日と9月6日に続く第三波行動になります。
この日の行動は名古屋市中心部栄での街頭宣伝と署名に始まり、13時には中部電力本店近くの交差点に移動して社員に対するビラ入れも行われた。
この日の行動には、 すべての原発いますぐなくそう!全国会議(NAZEN)・あいちも参加し、抗議文を読み上げて手渡しました。各団体の要請のなかには、フクシマと連帯する怒りがあふれていました。最後に「浜岡原発を廃炉へ」のシュプレヒコールを行い、翌日の中日新聞には写真入りで報道されています。「フクシマを元通りにして返せ!」「政府と電力会社は原発推進のすべての責任を取れ!」「原発再稼働を狙う野田政権を倒そう!」フクシマをはじめとする全国のなかまとともに、すべての原発の廃炉まで、ともに闘います。(愛知・T)
東海合同労組の抗議・要請文を紹介します。
東京電力の社内調査委員会による中間報告(12月2日)は「津波13メートルが原因、想定をこえるものであった」と強調し、地震による電源喪失を否定している。さらに細管破断についても口を閉ざし、「対応に問題なし」と結論づけている。
地元4市の一つ牧之原市の市議会が(2年間の停止状態にある浜岡原発を)「確実な安全が将来にわたって担保されない限り、永久に停止すべきだ」との声をあげているが、中部電力の現場責任者である水谷良亮浜岡原子力総合事務所長は、「原子力はもう一段高い安全レベルを求められている」としながら具体的には「18メートルの防波堤と出入り口の水密化」「非常時のベント訓練」に対策を絞り込んでいる(9月27日、中日新聞インタビュー)。津波対策を十分とれば大丈夫であるように強調すればするほど、やはり地震対策で万全を期すことは不可能なのだと誰もが感じてしまっている。また、原発稼働だけでなく事故対策にともなう労働者の被曝問題には全く答えようとしていないことは、安全を確保することが人間の犠牲の上にしか成り立たないという原発の破綻点を示していると考える。
また、「500年に一回」(11月内閣府原子力委員会)という原発事故の確率計算に基づいて、「実際には日本の50基をこえる原発が過酷事故を起こす可能性は、10年に一度ということになる」と池内了総合研究大学院大教授が指摘している。この事を直視するなら、原発推進は全く常軌を逸した社会と自然の破壊的な行為であることがあらためてはっきりする。
経済的整合性についても全く破綻している。「石油や火力よりも4~5円安い」としてきた原子力委員会の小委員会報告(11月8日)が打ち消され、12月6日にはエネルギー環境会議の検証委員会が補助金なども加算すると原発コストは火力発電所並になると上方修正している。
除染費用があとどれだけかかるのか、さらに廃炉や汚染物質の中間貯蔵や最終処分を考えに入れなくても、それだけかかるということははっきりした。電力をつくって売る側のコスト計算と使う側お金を払う側の負担の間に天文学的な開きがあるということだ。そして、事故を起こした原発推進勢力は、事故の損害を低く見積もり、補償を切り縮め、被曝を強制したことへのすべての責任を取ることから逃げようとしているということだ。責任を取れないなら、原発推進をやめろという以外ない。中部電力は原発推進の責任をとり、フクシマ原発事故の補償、避難、除染に会社と経営陣の全資産を投げ出すことを要求する。
吉田昌郎所長が病名を明かさないまま入院したという。原発をあくまで安全だと言い張るためには、推進勢力は身内の生と死も厭わないということであろう。しかし、原発を推進するためには、フクシマの子どもたちをはじめこれから生まれる多くの被曝者を切り捨てるありかたや英霊化するという姿勢がこの病名の秘匿という中に貫かれているのではないか。
フクシマ事故を起こしながらどこまでも原発を推進するという頑なな姿勢は、核軍事力を手にいれたいという戦争行為そのものであり、日本のみならず世界の労働者、農漁民、市民を分断し人質に取り、命まで奪う犯罪行為と言わざるをえない。
中部電力は、「核武装のための原発推進」をやめろ!
浜岡原発を即時廃炉にする決断を求める。
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