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八尾北医療センター明け渡し弾劾裁判、正義の証言が法廷を圧倒

 2月15日、大阪地裁(民事12部・高橋文清裁判長)で八尾北医療センター明け渡し弾劾裁判闘争が闘われた。センターの経営主体・健進会に八尾市が明け渡しを求めた裁判で、第7回目になる。仕事着姿の八尾北労組員、部落解放同盟全国連西郡支部、八尾北命と健康を守る会など地域の住民がマイクロバス2台とワゴン車でかけつけ、100人近くが傍聴席を埋めた。住宅明け渡し強制執行当該で八尾北労組員でもある岡邨洋西郡支部長と辻西幸子書記長も先頭で闘った。
 

 裁判では医療センター(健進会)理事長の重松信子医師が証言に立った。重松医師は、市北部地域における唯一最大の医療機関である八尾北医療センター運営の責任主体は、2005年の健進会への経営譲渡後も一貫して八尾市にあったことを、財政措置など具体的事例を列挙して突き出した。そして、医療センターが「部落差別を放置し地域医療への責任を果たさない八尾市に代わって、住民が自力で建設・運営してきた西郡平和診療所(1951年~)と幸生診療所(1966年~)を引き継ぐ、生きんがための団結の拠点、命の綱、地域コミュニティの中心だ」と確信を込めた。歴史の重みに裏打ちされた証言は法廷を圧倒し、傍聴席からは「そうだ!」との声が飛んだ。さらに重松医師は「売却を前提にした土地・建物(市が無償で貸与)の鑑定評価実施や協議には応じられない」と毅然と言い切った。怒りと決意が傍聴席に充満する。八尾市側は青ざめ、裁判長に促されても一言も発することができない。正義がどちらにあるかは鮮明だ。法廷を後にした参加者の顔は、みな晴れ晴れとして勝利感に満ちあふれている。
 この日は何人もの住民が初めて参加した。帰りの車内では、母親と一緒に傍聴した32歳の女性が「ここは投薬と治療だけの病院ではない。先生もナースもスタッフも気遣ってくれる。ずっとあってほしい」と、医療センターに寄せる思いを語り感動を呼んだ。これは西郡をはじめ北部地域住民全体の思いだ。地域に根付いた、階級的労働運動のかけがえのない拠点をつぶす民営化・廃院など断じて許さない。資本主義の延命のために労組を敵視し破壊して道州制を絶望的に推進しようとあがく橋下と田中八尾市政の策動をうち破ろう。次回裁判は3月23日(金)午後3時、最終弁論になる。情勢は日に日に煮詰まっている。3~4月攻防に勝ちぬこう。西郡現地で開催される「八尾北・西郡決戦勝利!道州制・橋下打倒!3・18全国総決起集会」に全力でかけつけよう。(TK) 

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