3・27西郡、岡邨さんへの住宅明け渡し強制執行を再び中止させる!
3月27日、部落解放同盟全国連合会西郡支部の岡邨洋支部長(八尾北労組執行委員)宅への2回目の住宅明け渡し強制執行を、八尾北医療センター労組、部落解放同盟全国連西郡支部、八尾北命と健康を守る会、地域の労働者、学生は迎え撃ち、再び中止に追い込んだ。
私たちは、3月14日の岡邨さんに対する住宅明け渡し強制執行粉砕の勝利を引き継ぎ、「住宅追い出し、病院つぶしの更地化粉砕! 道州制・特区、改憲・労組破壊の橋下打倒! 3・18全国総決起集会」を勝利感あふれる大集会・デモとして打ち抜いた。この大勝利に追いつめられた国・八尾市、大阪地裁は、前回にもまして姑息なやり方で「3月27日午前7時以降」の岡邨さん宅の再度の強制執行を通告してきた。
そもそも初回2月28日の催告の「執行調書」がズサンでデタラメだった。岡邨さん本人が催告に立ち会ったにもかかわらず「執行に立ち会った者の署名押印欄」に岡邨さんの署名押印がなく、実際には立ち会ってもいない雑賀某なる人物が立会人欄に証明押印しているのだ。これは公文書偽造そのものだ。こんな違法で不当な強制執行など絶対に認められない。
さらに今回のデタラメさは極まっている。定められた書式もなく、急きょワープロで打った「調書(期日指定)」を配達証明付き郵便でもない普通郵便で、団地の集合ポストに配達しただけという、まったくいい加減なやり方だ。
午前10時、岡邨さんを先頭に41棟前で待ち受ける中、高石貞大阪地裁執行官と八尾市代理人ら19人がおずおずとやってきた。しかも今回はムラの中心部を通ることができず、村はずれのバス通りを迂回してきた。不当な強制執行、更地化攻撃に対する怒りが村内に満ちあふれている。彼らは、自らの不正義性が村内はもとより、橋下・道州制、特区攻撃への大阪全域、被災地始め全国の怒りを爆発させることに心底おびえているのだ。
岡邨さんに通告もできずに強制執行が始められた。駐車場を閉鎖し、続いてコソ泥のように外の物置の鍵をこじ開けて、乳母車や三輪車など次々と段ボール箱に詰めていこうとする。高石執行官はマスクで顔を隠し作業員に囲まれ守られるように立っている。「高石執行官! 私の前に来て説明しろ!」「私の抗議を聞け!」と岡邨さんの怒りが爆発した。激しく弾劾された高石執行官は岡邨さんの顔を見ることもできない。こそこそと作業員の後ろに隠れ、ひたすら追及から逃げ回った。
怒りの包囲が、立会人として署名押印した雑賀某をこの中からあぶり出した。「あなたはいつどこで立ち会ったのか!」という岡邨さんの鋭い追及に、雑賀はなんと「4月下旬」と答えて、自分が立ち会っていないことを自己暴露してしまった。窮地に立った雑賀は、高石執行官に「いつでしたか」と助けを求めるが、「黙っていろ」と恫喝され、沈黙してしまった。こんな一から十まで不正義の強制執行など絶対に許さない。私たちの怒りはさらに倍加する。
決定的なことは、団地から住民が出てきて自らマイクを握り「これは泥棒だ」「今すぐやめろ」と、岡邨さんとともに強制執行を徹底弾劾、抗議したことだ。地域丸ごと総決起の情勢が目に見える形で現れてきた。ついに高石執行官は「中止」を宣言せざるをえなかった。すごすご退散する執行官たち。見に来ていた地区協幹部もうなだれて帰った。
闘えば勝てる、時代がそこに入った、と誰もが実感した。住宅明け渡しを提訴されたばかりの11家族も「今日は倉庫の大掃除をしてもろうたようなもんやな」「住民の決起が本当にうれしかった」と底抜けに明るい。生きるために団結し、すべてを奪い返そう!
この攻防のまっただ中、3月23日に八尾北医療センター明け渡し(廃院=全員解雇)弾劾裁判が結審した。
この日は、国鉄・被災地と一体でかちとられた3・18の歴史的勝利を受け、末光道正八尾北医療センター院長・八尾市議が堂々の最終意見陳述に立った。末光さんは、「八尾北の前身である幸生診療所に1974年に常勤医師として着任して以来、職員、地域住民とともに生き、闘いぬいてきた。八尾北医療センターはなくてはならない診療所であり、八尾市の明け渡し攻撃は絶対に認められない」と訴え、「今、労働者階級は一つに団結し、すべてを取り戻す時が来た」と確信に満ちて宣言した。判決公判は5月24日午後2時半、大阪地裁202大法廷だ。
3月決戦の歴史的勝利は、私たちが責任勢力になりきる展望を鮮明に示した。それは、八尾北労組を真に拠点労組として建設する闘いに一切を絞りきることだ。4~6月決戦を国鉄・反原発闘争を結合させ、6・10国鉄闘争全国運動大集会へ、意気高く闘いぬこう。(U)
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